★札幌すすきの、首狩り猟奇殺人事件
今年7月、札幌すすきのにあるラブホテルで起きた男性の首狩り殺人事件。
犯人は田村瑠奈(29)、そして共謀した父親の田村修(59)、母親の浩子(60)も逮捕された。
父の田村修は地元の大病院の精神科部長の医師。
警察が田村家の家宅捜査したところ、被害男性の頭部が発見され、 同時にノコギリ4本と20本のナイフが押収された。
そして田村家の浴槽で血だらけの頭部をいじる動画も発見された。
頭部を弄んでいたのは娘の瑠奈、そのシーンを撮影したのは父の修だったと見られる。さらにラブホで男を殺したシーンも動画に残されていたのだ。
その動画を見ると、殺された男は鋭利なナイフで首元を複数回刺され、それが致命傷となり死亡、首の切断にはノコギリとナイフが使われていた。
そして父親修のアドバイスで、ナイフで刺し殺した時の返り血を浴びることを想定し、娘はレインコートも用意していたのだ。
一方、殺人の動機、
今年の5月、瑠奈がバーで知り合った女装マニアの男にラブホに連れて行かれ、部屋に入った途端、男になった女装マニアに強姦されたという。
そしてそれを打ち明けられた父の修がその男と会い、「警察沙汰にはしない。しかし、娘とはもう関わり合いをもたないでくれ」と男と約束した。
ところが男は約束を破りストーカーを始め、娘につきまとうようになった。
これで父と娘は男を殺すことを決意、二人でホームセンターに行き、頭部切断用のノコギリと、頭部を入れる為のスーツケースを買った。
殺された男は女装マニアで、札幌の変態バーやダンスクラブでは有名人だった。
年齢は62歳だったが、外見は40歳そこそこに見え、化粧顔は女性にしか見えなかったという。
そして今年7月2日の深夜に事件は起きた。
連絡してきた女装マニアの「ともちゃん」とホテル近くで待ち合わせ、ホテルに入った。瑠奈は、全裸で風呂場にいた「ともちゃん」を刺殺、その後、首をノコギリで切断、頭部をスーツケースに入れ、自宅へ持ち帰った。それは深夜2時の出来事だった。
父の田村修は娘をラブホ近くまで車で送り迎えをしていた。
実は、北海道警は初動捜査で車のナンバーから田村親子を犯人として捜査線上に挙げていたのだ。
ただ、田村修は地元の大病院の精神科医で部長という社会的立場を持っている人物であったから、周辺で動かぬ証拠固めを行っていた。
結果的には、母親も共犯で逮捕され一家破滅となった。
瑠奈の背景を調べると、異常性癖による不登校、高校中退でプータローになり、札幌にあるいかがわしいバーなどに入り浸っていたことが、女装マニアの「ともちゃん」と知り合うきっかとなった。
瑠奈の顔写真を見ると、しっかりした娘のように見えるし、化粧によっては美人さんにも変貌できただろう。しかし、他人を殺せば人生破滅だ。
殺された女装マニアは恵庭市在住の男A(62)で、すすきので行われたディスコイベントに参加した後の午後11時ごろ、松田瑠奈と落ち合いラブホにチェックインした。
女装マニアのAは、性的少数者を装って若い女性のナンパを繰り返しクラブやバーを出禁になるなど札幌飲み屋街のトラブルメーカーだったという。
瑠奈を知る祖父はこう述べた。
「瑠奈は一人っ子で、癇癪の発作を起こす持病があって学校に行けなくなった、瑠奈は普段はおとなしくて普通の女の子です。しかし、癇癪の発作が起きると何をやるかわからない部分はありました」
瑠奈が犯行現場のホテル浴室で刃物を持ち、後ろ手に手錠で拘束されたAを背後から襲う様子を撮影した動画や、田村家の浴室で瑠奈が切断して持ち帰ったAの頭部をいじる様子を撮影した動画もあった。頭部の鼻と耳はひきちぎられており、瑠奈の猟奇的な性癖を示している。
父と娘は事件前に札幌の量販店とホームセンターを複数回訪れ、ナイフやのこぎり、おもちゃの手錠などを買っていた。
さらに、犯行後に父は車で現場のラブホ近くまで迎えに行き、娘の瑠奈を乗せ自宅に帰った後、コンビニで何回かに分けて袋に入った氷を大量に買っていた。
血だらけの頭部を冷却保存する為だったろう。
しかしなあ、つきまとう女装マニアを罠にはめ、ラブホで惨殺、その殺人シーンと頭部切断を撮影して記録に残すとは、とてもまともとは思えない。
その殺人に医師の父親が加担していたとは驚くし、完全犯罪として逃げ切れると思ったのだろうか。
(じゅうめい)