武田じゅうめい 愛と誠と正義

色即是空とは、すべての存在は虚無であると知る。
旗印は日本愛、 日本人には日の丸が足りない

恐怖の世田谷一家惨殺事件、最終章。

2023年12月26日 | 事件

(昨日より続く)

次にハンは、「みきおさん」のパソコンを使ってインターネットを始めた。
ネットの訪問先は、埼玉県内のとある研究所、宮崎県内の化学工場、祖師谷留学生会館、そして劇団四季のホームページ(劇団四季には多数の韓国人が所属)、それからメールを一通、ある所へ送った。メールの内容は、金塊がなかったことに対するクレーム、そして勝ち誇ったような事件の報告。そのメールは送信後に消去された。
今から23年前の2000年当時、捜査一課はインターネットに関する知識は全く無かった。つまりベテラン捜査員の経験と勘が働かなかった。
このことは重大な犯人の手掛かりを初動捜査で見逃したことになる。
なぜなら外国人犯罪グループはネットで情報交換と連絡を行なっていたのだ。
今は普通のツールだが、2000年当時はネットの初期であったという背景がある。
ただ、ネットの足跡以外に犯人の残留品は数多くあったのだ。指紋、血液、排泄物、汗の油脂、靴跡、衣服、バッグなどの証拠品が多数残留しており、犯人逮捕は時間の問題だという油断があったといわれる。

さて主犯のハン、当初3人で襲撃する計画を立てていたが、中国人2人が怖気づいたことを察知し、一人で襲撃をすることに急遽計画を変更した。
そして宮沢家の親子4人は、アーミーナイフと関孫六の柳刃包丁(銀寿)で何度もメッタ刺しにされ、6歳の息子は鼻から血を大量に噴き出すほどに圧迫絞殺された。
しかも宮沢夫妻は死んだ後も、何度も執拗に刺されたことが分かっている。

ハンはハンカチ大の布の真ん中に穴を開け、そこに包丁の柄を入れ滑らないように固定した。それは訓練されたレンジャーの手口だ。布の色は黒。そしてハンは襲撃時に同じ黒い布で顔を覆っていた。そして、黒い布は現場に残されていた。
ハンは一家を惨殺した後、中国人2人を家の中に引き入れ、冷蔵庫にあったバニラアイスとメロンを食べ、ペットボトルのお茶を飲み、午前10時頃まで宮沢家に潜んでいた。

さて大晦日の朝になった。
隣に住む母親が不審に思いながら宮沢家の玄関を開けた。
その瞬間、目に飛び込んで来たものは、散乱した書類の山、そしてその中から異様に白い、「みきおさん」の素足が突き出ていたのだ。

犯人たちは、多くの残留品、血痕、指紋、排泄物をそのままにして姿を消した。
それは犯人達が捕捉されない自信を持ち、同時に凶行を誇示する傲慢さの表れではなかったか。邪悪な蛇のような冷酷さと訓練された技能を持つテロリストの犯人像が浮かび上がってくる。フランス香水ドラッカーノアールをつけた韓国人。


★事件から23年が過ぎようとしている。日本の警察は何をやっているのか。
動かぬ物的証拠として事件現場、大阪のアパート、韓国ソウルの団地のそれぞれの場所に、犯人であるハンの指紋が発見され、すべてが一致した。だとすると、桜田門は既に犯人のプロファイリングは終了しているということだ。それにも関わらず、国際指名手配のアクションを起こさない理由とは何か。
そういう中にあって当時、共同通信が短い記事を発信した、事件から3年になろうとする2003年8月24日、警視総監である石川重明が韓国ソウルへ出張した。国際組織犯罪対策について、韓国警察のトップと会談を持ったというのが公式な理由だった。
ところが桜田門の最高司令官が業務で外国を訪問するというのは前代未聞だった。それまで東京を留守にして外国へ出かけた警視総監は一人もいなかった。果たして、その会談の本当の中身は何だったのか。警視総監が韓国まで訪問して、トップ会談を持つ意味は何だったのか。
もし、世田谷一家惨殺事件の核心部、犯人の特定と引渡しについて秘密の交渉があったとしたら、頂上会談の意味はあったかも知れない。なぜなら血の惨劇の犯人が韓国人だとすれば、センセーショナルな国際問題になり政治問題にもなる。もし韓国側がそれを封殺しようとしたならば、桜田門を飛び越えて誰を使うのが最も効果的なのか。コリアコネクション、桜田門に睨みが利き、官邸と霞ヶ関に話を通し、闇の向こうに葬る力を持つコリアコネクション。表の顔には日韓議員連盟というコリアコネクションがある。そして歴史の裏面には、日韓の闇に深く関わったフィクサーと大物政治家が存在する。


さて当時、私は祖師谷の宮沢家の前に立った。
誰も住んでいない、おぞましい事件のあった惨劇の家。
師走、陽は弱く照っていたが北風が冷たかった。
人が住まぬ家の寂寥、耳を澄ませ、目を閉じると木枯らしの音さえ泣いているようだった。  
この事件は、決して風化させない。


(じゅうめい)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする