光山鉄道管理局・アーカイブス

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エンドウとTOMIX・ふたつのブラス製キハ30を比べてみる

2025-02-04 05:17:32 | 車両・気動車
 この間紹介したエンドウのキハ30に関連したはなしです。

 キハ35系としてはNゲージ初の完成品モデルだったエンドウのモデルはこれまたNゲージ初の「ブラス製の気動車モデル」でもありました。
 面白い事にエンドウ以前にリリースされたキハ35-900のモデルが、これまたエッチングの金属キットでして、キハ30系は不思議と金属モデルに縁のあった機種だったと言えます。

 で、極めつけがエンドウから何年も経ってから突然変異的にTOMIXからリリースされた「TOMIX ブラスシリーズ」のキハ30系でした。
 このモデルについてはエンドウのモデルをそのまま再発売したという噂をあちこちで聞きましたし、実物を手に取ってみると従来のTOMIX製品とはあまりにもノリが違いすぎるため、一時はわたしもその噂を信じていたほどです。

 今回エンドウのキハ30が入手できた事で手持ちのTOMIX仕様と並べて比較できる事になりました。
 (同じ事はキハ35-900でも出来たのですが、表面処理の違いが激しいので一般色のキハ30の方が比較しやすいと思います)
 
 
 左がTOMIX、右がエンドウですがフロントだけ見比べてみると、確かに造形はよく似ています。エンドウのモデルの造形上の特徴だった「妻板の真ん中に接合の線が見える」ところまでそっくり。唯一相違点といえそうなのは貫通幌の造形くらいです。


 横から見ると書籍などでもよく指摘される「TOMIXには窓枠の隅のRがない」のがよくわかります。実車も窓枠の角にはRが付いているのが普通の様なので、この点ではエンドウが正しいと思われます。


 但し、エンドウのモデルの弱点と言えるのが「ナンバー表記までプレスの浮き出しで表現してしまった」事でして、これでは何両繋いでもナンバーが同じになってしまいます(汗)TOMIXのは元からの仕様なのか前ユーザーのミスなのかナンバーの位置が上すぎますが(笑)

 真横から見ると動力ユニットが違うのが一目でわかります。ではTOMIXのは独自動力なのかというと

 底板を見る限りではGMにOEMされていたエンドウの動力ユニットを転用しているように思われます。
 また、床下機器の造形は御覧の通り意外と相違が大きく(とはいえ優劣を語るほどの差は感じません)単純にエンドウのモデルを再発売したという感じでもなさそうです。
 お気づきの方もいたかもしれませんが、2両をつなげるとTOMIXの方が微妙に腰が低くなっていますが、これが元々の仕様なのかは不明です。

 と、外見についてはそんなところですが、走りっぷりについては印象に差がありません。というか、音だけ聞いていたらTOMIXのそれもエンドウの走りそのまんまの重戦車系ノイズを出しながら豪快に走ってくれます(笑)
 でもわたし個人はこれを欠点とは思いません(これくらいの方が気動車っぽい気がしますから)

 今回並べてみた印象ではそれなりに差異はあるものの、モデルとしての印象には違いは殆どなく、気にしなければ気にならない程度だと感じました。
 むしろ最近のプラ製KATOとかTOMIXのモデルとの方が差異は大きいので混結はかなり難しそう(笑)ですが、エンドウとブラスTOMIXならほぼ違和感なくつなげられると思います。