ちゃ~すが・タマ(冷や汗日記)

冷や汗かきかきの挨拶などを順次掲載

三木裕和『人間を大切にする仕事-特別支援教育時代の教師・子ども論』

2009年05月22日 16時34分54秒 | 
三木裕和『人間を大切にする仕事-特別支援教育時代の教師・子ども論』(全障研出版部、2008年)に目を通す。
三木さんは、私と同年齢。子どもの権利に関する感覚と揺るぎない人間的信頼をもっている方である。学生の頃から、その活動を側聞させてもらっているが、障害児教育の仕事でも交わるところが多かった。

修学猶予・免除によって教育を受ける権利が剥奪されていた時代を乗り越えて、教育をうける権利がやっと保障されてきたのに、〈そうした子どもに与えられたのは「僕を理解してくれない先生」なのか?〉という自覚に、鋭く責められ続けられながら、そうした子どどもたちと心を通わす同僚の姿に学び、同じ道を進みたいと願って取り組みをすすめてきた、これまでが描かれている。

希望で導く科学のことも大切な問題提起であり、教師集団として、しかも固有名詞で登場する同僚の存在の意味なども重要である。


ジョエル・ベスト『なぜ賢い人も流行にはまるのか-ファッドの社会心理学』

2009年05月22日 11時16分26秒 | 
ジョエル・ベスト『なぜ賢い人も流行にはまるのか-ファッドの社会心理学(Flavor of the Month: Why Smart people fall for Fad)』(白揚社、2009年)を読んでいる。
「ファッド-一時的な熱狂」を扱ったものである。
「まじめな専門職業人でさえ、短期間しか続かずに終わる熱狂-つまりファッドにとらえられてしまう。医師が、ある時期に特定の診断(病気のファッド)や治療法(治療ファッド)を好む。経営者が、ビジネス慣行を改善する方法(経営ファッド)を採用し、それから放棄する。教育者が教育手法(教育ファッド)を考案し、それから捨てる、などなど…私たちの社会では、大方の重きをおかれる社会制度-医療、科学、ビジネス、教育、刑事司法など-が、制度ファッドと私たちが呼ぶものを経験する。こうした制度ファッド、特にビジネス、教育、医療に現れるものが、この本の主題だ。」