ちゃ~すが・タマ(冷や汗日記)

冷や汗かきかきの挨拶などを順次掲載

白鳥正夫『幻の創作ノート「太陽はのぼるか」 新藤兼人、未完映画の精神』三五館、2013年

2020年02月07日 22時22分01秒 | 映画
白鳥正夫『幻の創作ノート「太陽はのぼるか」 新藤兼人、未完映画の精神』を読んだ。ずいぶん前にかっていたもの、最近手に取り、新藤兼人の世界に引き込まれた。著者の白鳥は、朝日新聞の記者。戦後、50年企画の時に、新藤に広島の映画を作ることを提案。しかし、それは結局は実現されなかったのだが。
新藤の脚本、文章はすごい。脚本の言葉というのはこういうズバッと絵を押し出す文章なのだとおもう。だらだらしていない、切れるような文章で、そして絵を想像させる。新藤の本を系統的に読んでみたい。と、同時に、戦後、映画人がこだわった広島の映画を総合的に検討してみたい。

『裸の島』の乙羽信子が演じたのが「トヨ」

白鳥の表題の付け方はちょっと冗長
プロローグ 過去の史実を忘れない「想像力」
第一章 戦争を許さず、人間愛の映画魂
1.最後の映画『一枚のハガキ』から
2.道の出会いを目指し、シナリオ人生
3.監督と女優、見事な映画・愛
5.原爆映画に託したメッセージ
第二章 50本目の幻の映画「太陽はのぼるか」
1.ついえた戦後50年映画製作の夢
2.原爆映画製作に向けての思案
3.未発表「太陽はのぼるか」製作ノート
4.ピカドンは語り継がれなければ
5.映画監督と画家に通底する憤り
6.終演の映画「ヒロシマ」への遺志
第三章 生きているかぎり 生きぬきたい
1.ガリ版で綴る新藤監督に贈る言葉
2.北斎と荷風、性をテーマに娯楽作
3.乙羽信子の遺作『午後の遺言状』
4.老人とは何か。「老い」と向き合う
5.仕事が支える「老い」の尊厳
あとがき
新藤兼人の監督作品リスト

エッシャー

2020年02月07日 21時58分24秒 | 映画
京都シネマでエッシャーを観た。不思議な絵の世界。反転して別の姿が出てくる。図と地の関係、永遠・・・。
イタリアにいたときに、ムッソリーニのファシズムが吹き荒れ。そこからスイスへ。そして、ナチスの政権下で圧迫を嫌い、そして、オランダでの生活をして。旅行の中で、いろいろな図形から触発され、そのなかに動物や人を描いていく。
不思議な世界。芸術と数学の世界を行き交う。