このブログは、先人が能代市風の松原内を調査した、 『植生と植物相に基づく能代市風の松原海岸林の環境保全 近田文弘・梅田市美 自然環境科学研究 2001年発行別冊』 の植物目録に基づいて、能代市 「風の松原」 内の植物を、追跡調査できた範囲内での記録を、アイウエオ順で掲載しているものです。但し、先人が調査したものの中で探しきれないものもあります。絶滅した種もあるようですが、現在調査中ですので、見つけ記録でき次第投稿いたします。又その逆で新種もあり、新種については付け加えて投稿しております。
この、ヤナギタデは、「植生と植物相に基づく能代市風の松原海岸林の環境保全 近田文弘・梅田市美 自然環境科学研究 2001発行別冊発行」の植物目録にはありません。新しく出た品種です。
ヤナギタデ緒言:1年草。
北海道~九州の水田や湿地に生える。和名は葉が柳に似ていることによる。
茎は直立し、枝を分け、無毛、高さは40~60cm。
葉は互生し、葉柄は短く、葉身は披針形~長卵形、両端が尖り、毛が無いか、または中央脈と縁に短毛が生え、両面には透明な小腺点が見られる。葉身の長さは3~10cm、幅0.7~2cm、後を引く強い辛味がある。私も食べてみたが相当に辛い味がする。托葉鞘は筒状膜質で、口部には短い縁毛がある。
総状花序は頂生または腋生して、細長く、ややまばらに花をつけ、上部は下垂し、長さ4~10cm、花被は4~5裂し、白色または淡黄緑色、花序はややまばらで普通開いている花がごく少ない。
つぼみや果実期では先が赤味を帯び、腺点が密にあり、長さ2.5~4mm。雄蕊は6個。柱頭はふつう2岐。花片4-5(萼4-5深裂)紅、がく長0.3-0.3cm、花弁なし、おしべ6、子房楕円形、花柱2。 萼には透明な透明な腺点が密にある。
そう果、果卵状円形凸レンズ形(果球形レンズ形)、あるいは果3稜形。
別名マタデ、ホンタデ。よく似たボントクタデは茎や葉脈に伏毛がある。托葉鞘の縁には筒部の半分長の毛がある。葉に黒斑があることが多い。花期は7~10月。
私はとうとう花は撮れませんでした。現在ヤナギタデは風の松原内では見ることができません。絶滅したと思われます。記録できた分だけ掲載致します。
01.10年10月14日 ヤナギタデ 風の松原内には1ヶ所しか生育していません。それも一般道の近くです。
02.10年10月14日 ヤナギタデ 1本引き抜いて見ましたら全体の生育している姿が解りました。葉は互生です。節々で茎が曲がって伸びますがどちらというと自立出来なくて地を這うような感じです。
03.10年10月14日 ヤナギタデ 茎の下部の葉は他の草の下になり光が当たらず枯れています。
04.10年10月14日 ヤナギタデ 根は弱くすぐに引き抜けます。根の深さもありません。
05.10年10月14日 ヤナギタデ 茎の上部に花穂がついています。
06.10年10月14日 ヤナギタデ 托葉鞘の縁には筒部の半分長の毛がある。
07.10年10月14日 ヤナギタデ 葉の表裏です。葉は長さ3~10㎝の披針形。
08.10年10月14日 ヤナギタデ 葉の表側で無毛です。
09.10年10月14日 ヤナギタデ 葉の先ですが鋭頭です。
10.10年10月14日 ヤナギタデ 葉の基部はくさび形で葉柄は短く無毛です。基部に近い主脈状に毛があります。その毛は途中でなくなっています。
11.10年10月14日 ヤナギタデ 葉裏側ですが無毛です。葉の縁には毛状の鋸歯があります。
12.10年10月14日 ヤナギタデ 茎の上部に花穂がついて垂れています。いくら調査しても咲いた花を見ることができませんでした。残念です。これを期に絶滅してしまいました。
13.10年10月16日 ヤナギタデ そう果。
14.10年10月16日 ヤナギタデ 種子は三稜形。
(注):私は植物調査と、写真撮影の技術も、始めたばかりで、ドシロウトも、大ドシロウです。あくまでも個人の趣味で調査したものです。間違った情報が多々あると思いますが、間違いを発見された場合御一報下されれば幸いです。宜しく御願い致します。
参考文献:山渓・日本の野草