このブログは、先人が能代市風の松原内を調査した、 『植生と植物相に基づく能代市風の松原海岸林の環境保全 近田文弘・梅田市美 自然環境科学研究 2001年発行別冊』 の植物目録に基づいて、能代市 「風の松原」 内の植物を、追跡調査できた範囲内での記録を、アイウエオ順で掲載しているものです。但し、先人が調査したものの中で探しきれないものもあります。絶滅した種もあるようですが、現在調査中ですので、見つけ記録でき次第投稿いたします。又その逆で新種もあり、新種については付け加えて投稿しております。
ヤツデ緒言:常緑低木。雌雄同株。
暖地の沿岸地に自生する。高さは3~5mで、あまり分枝しない。葉は互生し、枝先に集まってつき、長さ幅とも20~40cmで掌状に7~9裂し、裂片の縁には粗い鋸歯がある。葉柄は15~45cm。
10~11月、茎の先に径2~3cmの散形花序を円錐状に多数つける。花は白色で径約5ミリ。花弁、雄しべ、花柱は5個。雌雄同株だが、上部の花序には両性花、下部の花序には雄花がつく。花には両性花と雄花があり、雄花は花柱が短くて合着する。雌性期花弁や雄しべが落ちた後,5個の花柱が伸びてくる。
果実は球形で翌年の4~5月に黒く熟す。
01.08年11月01日 ヤツデ 風の松原内にどこから飛んできたのか野生化したまだ小さいヤツデを2株ほど見つけた。
02.13年04月06日 ヤツデ 灰色で縦長の大きな皮目がある。
03.08年10月28日 ヤツデ 葉は互生。枝先に集まってつく。掌状に深く7~9裂する。ふちには粗い鋸歯がある。
04.13年04月06日 ヤツデ 葉は互生。葉柄基部を横から見たもの。
05.13年04月06日 ヤツデ 葉柄基部を真上から見たものです。
06.13年04月06日 ヤツデ 葉柄基部を正面から見たもの。
07.13年04月06日 ヤツデ 標準的な八つ手の葉の表裏。葉の質は革質で暑く、裏表とも滑らかで表側は濃い緑色で裏側は淡緑色。
08.13年04月06日 ヤツデ 葉の形は掌状で、この個体は9深裂。
09.13年04月06日 ヤツデ 葉表側のの基部。
10.13年04月06日 ヤツデ 葉の表側の細脈は凹んでいる。
11.13年04月06日 ヤツデ 葉の縁に鋸歯がある。
12.13年04月06日 ヤツデ 葉の先は曲がって尖る。
13.13年04月06日 ヤツデ 葉の表側無毛。
14.13年04月06日 ヤツデ 葉の裏側ですが、この個体は無毛でした。
15.13年04月06日 ヤツデ 葉の一部の断面。葉の表裏ともやはり無毛でした。主脈の断面が鬼の顔に似ています。
16.13年04月06日 ヤツデ 葉柄は非常に硬く木質化しているように感じられます。葉柄は無毛で円形で芯は白い髄が詰まっております。内側は歯車のようになっており力学的になっているのでしょうか。
17.13年04月06日 ヤツデ 葉柄基部の断面です。V字型をしています。
18.13年04月06日 ヤツデ 17.の葉柄が取れればこのような、葉痕はV字形です。維管束はどの位あるのか。
19.08年10月28日 ヤツデ これから花をつける蕾。
20.08年10月28日 ヤツデ 萼片が剥がれてきた蕾。
21.08年11月01日 ヤツデ 花は茎の先に散形花序を円錐状に多数つけている。1つの散形花序には、多数の白い花が付く。1つの花には、雄性期と雌性期があり、初めは花弁と雄しべがある雄性期。両方が落ちると、柱頭が伸びて雌性期になる。自家受粉を避ける工夫のようです。
22.08年11月01日 ヤツデ 花弁、雄しべ、花柱は5個。雄性期で5個の花弁が開き,5個の雄しべが成熟している。
23.08年10月28日 ヤツデ 雄花は花柱が短くて合着する。
24.09年12月07日 ヤツデ この日風の松原を散策中に2ヶ所ヤツデの幼木を見つけました。2ヶ所目。
注:雌花序が記録漏れしております。記録でき次第追加投稿いたします。
(注):私は植物調査と、写真撮影の技術も、始めたばかりで、ドシロウトも、大ドシロウです。あくまでも個人の趣味で調査したものです。間違った情報が多々あると思いますが、間違いを発見された場合御一報下されれば幸いです。宜しく御願い致します。
参考文献:山渓・日本の樹木