シャツは、生き方を象徴している。
ここで言うシャツは、襟つきのシャツだ。Tシャツは少し違う。Tシャツは気軽に着るもので、そこまでの重さはない。
「白いシャツ」とは、素直な心、こだわらない生き方、といったことの暗喩であろう。
B3rdセットリストの最後の曲だが、スローバラードではない。DVDを見ていると、なっちゃんやシンディがカメラ目線でアピールする場面が近づくとワクワクする。
松田聖子『赤いスイートピー』(1982年)。
「タバコのにおいのシャツにそっと寄り添うから」。松田聖子が女性ファンをつかんだ曲と言われる。喫煙者の肩身が今のように狭くなかった時代。タバコのにおいのシャツに、大人の男性のやさしさを感じたのだろうか。
渡辺満理奈『大好きなシャツ(1990年旅行作戦)』(1990年)。
「夏の終わりにぼくらは大好きなシャツを着て旅に出よう 君と僕はひょっとしたら出会う」。おニャン子卒業後、ますます魅力的になっていった彼女の、さわやかな歌唱。軽快なサウンドに乗せて、全く力を入れずに歌う。大好きなシャツとは、ご機嫌な気分といった意味だろうか。
酒井法子『イヴの卵』(1990年)
「おろしたてのようなときめきのシャツいつも着ていたい」。静謐感漂う佳曲。松田聖子の『ガラスの林檎』にも通じる。私が研究している「ときめき」が使われており、言及せずにはいられない。彼に対して、長く付き合っても恋のはじめのような新鮮な関係を続けていたいという暗喩だが、裏の意味として、アイドルとしていつまでもフレッシュな魅力を持ち続けていたいと言う宣言にもなっている。事件のことを思うと皮肉である。
AKB48『会いたかった』(2006年)
「風にふくらんだシャツも今はもどかしい」。このシャツは制服の白いシャツだと思う。表面的には、坂道を自転車で登っている時に、空気抵抗がもどかしいという即物的な意味だが、制服に象徴される少女時代からの卒業、新しい自分への跳躍をイメージさせる。
一方、想像力豊かな男子高校生は、自分を風に見立てて、半そでの袖口から侵入し、胸から背中に抜けてシャツを膨らませている妄想ができる。このシャツには、そんな健康的なエロチシズムも込められている。
この歌詞には実は元歌がある。
新井薫子『虹いろの瞳』(1984年)
「風のいたずらシャツがふくらんで 小さな胸がなんだか揺れる」。なぜ小さな胸が揺れるのか不明だが、ずっと印象に残っていた。
『白いシャツ』の劇場でのパフォーマンスで、誰の生誕祭だったか忘れてしまったが、白いシャツの背中に赤いテープで「○○才おめでとう」という文字を貼って着ているメンバーを観たことがある。
実は、これは私の得意技なのだ。結婚式のスピーチ時に、背中に「おめでとう」と貼っておいて、スピーチ終了時に上着を脱ぎ捨てて背文字を見せる。会社で研修の講師をする時は、研修のキーワードを背中に貼っておいて、要所で披露する。これは必ず受ける。
劇場のパフォーマンスを観た時、もしかしたら私のパフォーマンスをどこかで見た人が、スタッフかメンバーにいるのかと一瞬思ったが、そんなに独特なアイデアでもないし、偶然なのだと思う。
ただ、私が会社の新入社員研修で得意技を披露した時、劇場のパフォーマンスを観たことがある新入社員がいたら、私が劇場通いでヒントを得たと誤解するかもしれない。それがきっかけで同好の友人になれればそれはそれでいいが、私の方がずっと前からやっていることだけは表明しておきたい。
オマケ。『逆上がり』(2009年)
「夏の日の白いブラウスが汗ばんでいた」。これは逆上がりができず、何回も一所懸命練習している少女の、懸命さ、まっすぐさを象徴している。『会いたかった』の「風にふくらんだシャツ」にも近い。自分の初恋にも気づかず、鉄棒の上手な男の子の背中を見つめていた少女は、数年後には坂道を全力で自転車を漕いでいる。
ここで言うシャツは、襟つきのシャツだ。Tシャツは少し違う。Tシャツは気軽に着るもので、そこまでの重さはない。
「白いシャツ」とは、素直な心、こだわらない生き方、といったことの暗喩であろう。
B3rdセットリストの最後の曲だが、スローバラードではない。DVDを見ていると、なっちゃんやシンディがカメラ目線でアピールする場面が近づくとワクワクする。
松田聖子『赤いスイートピー』(1982年)。
「タバコのにおいのシャツにそっと寄り添うから」。松田聖子が女性ファンをつかんだ曲と言われる。喫煙者の肩身が今のように狭くなかった時代。タバコのにおいのシャツに、大人の男性のやさしさを感じたのだろうか。
渡辺満理奈『大好きなシャツ(1990年旅行作戦)』(1990年)。
「夏の終わりにぼくらは大好きなシャツを着て旅に出よう 君と僕はひょっとしたら出会う」。おニャン子卒業後、ますます魅力的になっていった彼女の、さわやかな歌唱。軽快なサウンドに乗せて、全く力を入れずに歌う。大好きなシャツとは、ご機嫌な気分といった意味だろうか。
酒井法子『イヴの卵』(1990年)
「おろしたてのようなときめきのシャツいつも着ていたい」。静謐感漂う佳曲。松田聖子の『ガラスの林檎』にも通じる。私が研究している「ときめき」が使われており、言及せずにはいられない。彼に対して、長く付き合っても恋のはじめのような新鮮な関係を続けていたいという暗喩だが、裏の意味として、アイドルとしていつまでもフレッシュな魅力を持ち続けていたいと言う宣言にもなっている。事件のことを思うと皮肉である。
AKB48『会いたかった』(2006年)
「風にふくらんだシャツも今はもどかしい」。このシャツは制服の白いシャツだと思う。表面的には、坂道を自転車で登っている時に、空気抵抗がもどかしいという即物的な意味だが、制服に象徴される少女時代からの卒業、新しい自分への跳躍をイメージさせる。
一方、想像力豊かな男子高校生は、自分を風に見立てて、半そでの袖口から侵入し、胸から背中に抜けてシャツを膨らませている妄想ができる。このシャツには、そんな健康的なエロチシズムも込められている。
この歌詞には実は元歌がある。
新井薫子『虹いろの瞳』(1984年)
「風のいたずらシャツがふくらんで 小さな胸がなんだか揺れる」。なぜ小さな胸が揺れるのか不明だが、ずっと印象に残っていた。
『白いシャツ』の劇場でのパフォーマンスで、誰の生誕祭だったか忘れてしまったが、白いシャツの背中に赤いテープで「○○才おめでとう」という文字を貼って着ているメンバーを観たことがある。
実は、これは私の得意技なのだ。結婚式のスピーチ時に、背中に「おめでとう」と貼っておいて、スピーチ終了時に上着を脱ぎ捨てて背文字を見せる。会社で研修の講師をする時は、研修のキーワードを背中に貼っておいて、要所で披露する。これは必ず受ける。
劇場のパフォーマンスを観た時、もしかしたら私のパフォーマンスをどこかで見た人が、スタッフかメンバーにいるのかと一瞬思ったが、そんなに独特なアイデアでもないし、偶然なのだと思う。
ただ、私が会社の新入社員研修で得意技を披露した時、劇場のパフォーマンスを観たことがある新入社員がいたら、私が劇場通いでヒントを得たと誤解するかもしれない。それがきっかけで同好の友人になれればそれはそれでいいが、私の方がずっと前からやっていることだけは表明しておきたい。
オマケ。『逆上がり』(2009年)
「夏の日の白いブラウスが汗ばんでいた」。これは逆上がりができず、何回も一所懸命練習している少女の、懸命さ、まっすぐさを象徴している。『会いたかった』の「風にふくらんだシャツ」にも近い。自分の初恋にも気づかず、鉄棒の上手な男の子の背中を見つめていた少女は、数年後には坂道を全力で自転車を漕いでいる。