新聞報道によると、「京都市が8月から始めた「木質ペレット」を使うボイラー設置に対する民間助成に、3カ月たっても応募がない」という。
「エコ」ポーズをとりたかった京都市と「エコ」で儲けようと考えたボイラー関連企業の思惑も、「エコ」も儲けの手段としか考えない同類企業にはすでに見透かされていた、という何とも皮肉な事実の証明ではあった。
ペレットボイラー設置にかかる費用は3~4000万円にもなるという。
3年ほど前、とある環境NPOが間伐材を使った木質燃料ボイラーの実証実験を行った。しかし、熱効率も悪く投下した費用に見合うほどのCO2削減効果は見られなかった上、故障が多く維持管理にも多額の経費がかかることが判明したのだった(当然ながらこのような環境運動家にとって都合の悪いデータは公表されていない)。
だいたい、3~4000万円もの初期費用や導入後の多額の維持管理費を稼ぎ出すための経済活動が、いったいどれほど多大な環境負荷を生み出すことになってしまっているのかが(意図的に)全く考慮されていない。CO2フリーと喧伝されている原発も同様だ。
最近の「エコ」には環境コマーシャリズムのこの手の“だましのテクニック”が氾濫しすぎている。“善良な”「環境」市民はこんなエセ「エコ」にコロッとだまされる。