ログ材搬出と森の整備。ユンボのトラブルなどもありましたが、作業そのものも予想以上に大変でなかなかすすみません。以下、3月後半で行った作業、まだやってます。こればっかりやってるわけにも行きませんので一時休んでまた来週12日からやります。
応援に来てくれた「まつたけ十字軍」のMさん、M君と。
「まつたけ十字軍」の仲間は、さすがふだんから里山整備をやっているだけあって、ちらかった枝、粗朶の片付け整理はお手のもの、光がたっぷりと入る見違えるようにキレイな林になってきました(下の写真。整備前の森の様子は2つ下の写真参照)。
森から出した木は200本以上、潅木も含めれば300本にはなるでしょう。しかし、ログ材として使えそうな木はそのうちわずか70本あまりしかありませんでした(下写真)。
この森は、今、日本のあちこちで問題になっているのと同様、大戦直後の植林ブームの後ほったらかしになっていた森です。整備前の森は下写真奥のような鬱蒼とした光も十分入らない状態でした。
やはり、光が良くあたる森の南側の木は成長が良く、日の当たらない内部や北の方の木はひょろひょろとして使えない木が多かったですね。今さらながら間伐の大切さを実感させられました。
山や森は、木という作物を10年という長い単位で栽培する“畑”だとも考えられると思います。そうした長いスパンで山や森を育てられる施策を、国や行政にはぜひ行っていただきたいものです。企業でも学校でも、とかく短期間での成果ばかりが求められる昨今、考えさせられますね。
今回は、ありがたいことに手弁当のボランティアで手伝ってくれる頼もしい仲間がいてくれたからなんとかなりましたが、もしこの方々に人件費を支払い、機械や交通・宿泊費などの経費も持ち出しでなく事業経費として考えるととても採算の合うものではありません。この森の所有者さんが、「森をキレイにしてくれるなら欲しい木はタダであげる」と言ってくれた訳がよく分かりました。
搬出した木の大半は、細すぎたり、曲がりが大きかったり、割れが入っていたりとログ材としては使えそうもない木ばかり。一部は間伐材として土留めなどに使えるかもしれませんが。下の写真は、そうしたログ材にはならない木々の山です。これらはパルプ用材として引き取ってもらうため枝は払っているので、森に積み上げた枝や小潅木、粗朶も合わせれば相当な量です。使える材の5倍はあるでしょう。もったいないと言えばもったいない。
しかし、そんな木でも森の中に放置しておいては、伐りっぱなしのゴミ投棄と一緒です。森の地力にも悪影響を及ぼすし景観上も良くありません。で、これらの“ゴミ木”も搬出しなければなりませんが、はっきり言ってこの作業が実は大変な作業なのです。例えれば「無農薬栽培の畑にぼうぼうに繁った草を手作業で取りのぞく作業」といったところ、いやそれ以上の重労働です。
今回、約2000坪弱の本格的な森の伐採と整備を実際にやってみて思ったのは、はっきり言って木を切るのは簡単!(もちろんそれなりの技術と知識は必要ですが)。
重要で大変なのは、いかに継続して木を育てられる、美しい森に整備するかということです。こちらの方がよほど高度な知識と技術と、体力と忍耐、そして“センス”を必要とします。昔の人達はこの作業を里山からの建材調達、薪などの燃料やキノコ山菜といった食材採集などを通じて日常不断に長い年月をかけて行ってきたということなのですね。
実際、今回も伐採は一週間ほどでできたのですが、搬出、後片付け、整備に3週間以上を要して未だに完了できていません。来週からもう一週間、最終整備に行ってきます。これでようやくなんとかカタをつけられると思います。結局キレイに整備するのに都合一ヶ月かかってしまうことになりました。
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