ドイツのメルケル首相は存在感がある。主要国の閣僚会議などでも際立つ。どこかの国の好戦的で、差別的なトップとは大違い。
そのメルケル氏が、来年の4選を目指すことを表明したという。
ところが、「苦戦」ともされている。そこで情報を確認した。
本人の経過について、AFPによれば、★≪メルケル氏は女性として初めて、また史上最年少でドイツ首相に就任。旧共産圏の東ドイツ出身者で唯一のドイツ首相でもある。≫
決意について、日経は、★≪民主主義が欧州の伝統的な価値観だとの発言を繰り返し、世界中で広がる大衆迎合主義(ポピュリズム)に危機感を示した。「(選挙戦では)憎しみや排斥ではなく、民主主義で臨む」とメルケル氏は語った。≫
世界的な背景に関して、ウォール・ストリート・ジャーナルは、
★≪6月に英国が国民投票で欧州連合(EU)離脱を決めたのに続き、トランプ氏の当選によって、今年は欧米でポピュリストが2回の逆転勝ちを収める格好となった。そうしたなか、欧州の先頭で国際化の旗振り役を務めてきたドイツのアンゲラ・メルケル首相は、これまで以上に窮地に立たされている。 欧州大陸では、ポピュリストの波はオーストリアに達している。12月の大統領選を控えた世論調査では、反移民政策を掲げる候補が優勢となっている。またイタリアでは憲法改正の是非を問う国民投票が行われる≫
ロイター★≪これまでの政治人生で最大の試練に直面することになる。ドイツが推進してきたものの今や崩壊のリスクに直面する欧州統合計画を守り、米大統領選のトランプ氏勝利で動揺をきたした西側同盟の要石にならなければいけないからだ≫
こうやってみると、応援したくなる人物。ということで、次を記録しておく。
なお、今朝の気温は、1.2度。今年一番の寒さ。昨夜は帰りが夜半だったので、サイクルが後ろ倒しとなり、朝のノルディックウォークはお休みした。
●ポピュリズムと対決へ=4選目指すメルケル独首相/時事 11/21
●メルケル首相「民主主義が基本理念」 議会選に出馬表明 /日経 11/21
●「リベラリズムの守り手」メルケル氏への期待 出馬表明/朝日 11月21日
●独・メルケル首相、4期目出馬表明「統一以来の難しい選挙に」/ fnn 11/21
●ポピュリストの波、メルケル独首相も飲み込むか ドイツのメルケル首相/ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 11月21日
●焦点:4期目目指すメルケル独首相、政治人生最大の苦難に直面/ロイター 11月 21日
●メルケル独首相、4期目へ立候補表明 「民主主義守る」/AFP 11月21日
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●ポピュリズムと対決へ=4選目指すメルケル独首相
時事 2016/11/21
【ベルリン時事】来年秋のドイツ連邦議会(下院)選挙で首相4期目を目指す意向を20日に表明したメルケル氏は「西側の価値観を守る最後の指導者」(欧米メディア)と見なされてきた。英国の欧州連合(EU)離脱決定や米大統領選でのトランプ氏勝利といった激震が続き、米欧が指針を失っていることが背景にある。既に在任11年に及ぶ首相が、ポピュリズムと対決する覚悟を決めた。
「われわれは価値観や利害をめぐって欧州、世界で困難に直面している」。メルケル首相は20日の記者会見で危機感を訴えた。
メルケル氏が特に人道・人権面で注目されたのは、中東などから押し寄せた難民問題がきっかけ。昨年9月には「困っている人に優しい顔を見せたことで謝らなければならないとしたら、それはもはや私の国ではない」と言い切り、受け入れ寛容政策への批判をはねのけてきた。
過激発言が目立ったトランプ次期米大統領への視線も厳しい。メルケル氏は今月9日の記者会見で、民主主義や自由、出身や肌の色とは関係ない人間の尊厳といった米独共有の価値に言及。「こうした価値に基づき、緊密に協力していきたい」と語り、西側の指導者が備えるべき条件を突き付けた。
●メルケル首相「民主主義が基本理念」 議会選に出馬表明
日経 2016/11/21
【ベルリン=赤川省吾】ドイツのメルケル首相は20日夜、記者会見し、来秋に実施する連邦議会(下院)選挙に首相候補として出馬する意向を表明した。民主主義やマイノリティー(少数派)の尊重などを基本理念として選挙戦に臨むという。いまのところ保守系与党は第1党の勢いだが、メルケル氏には以前ほどの人気はなく、「厳しい選挙になる」と語った。
メルケル氏は自らが率いるキリスト教民主同盟(CDU)の執行部に出馬の意向を伝えた。12月上旬に開かれる年次党大会で承認を得た上で議会選の準備に入る。
会見では民主主義が欧州の伝統的な価値観だとの発言を繰り返し、世界中で広がる大衆迎合主義(ポピュリズム)に危機感を示した。「(選挙戦では)憎しみや排斥ではなく、民主主義で臨む」とメルケル氏は語った。
2005年に首相に就いたメルケル氏が再選されれば、在任期間は総計で4期16年となる。調査会社ワーレンによると保守系与党の直近の支持率は34%と首位だが、過半数には遠く及ばない。次期政権樹立にあたっては、どの政党と連立を組むのかが焦点となる。
●「リベラリズムの守り手」メルケル氏への期待 出馬表明
朝日 2016年11月21日 ベルリン=高野弦
ドイツのメルケル首相が来秋の総選挙に首相候補として立つことを決めた。前回2013年の総選挙では選挙の2年前に立候補を表明し、党内の地盤を固めた。しかし、今回は難民受け入れをめぐって批判が高まる中、表明は来年にずれこむのではないかとの見方さえ出ていた。
転機になったのは、米国の大統領選で、保護主義とナショナリズムを掲げるトランプ氏が勝利したことだ。シリアなどからの難民を受け入れたメルケル氏の決断を、トランプ氏は大統領選の期間中、欧州を崩壊に導く「大きな間違い」と激しく批判した。
かたや欧州では、自由主義経済の牽引(けんいん)役だった英国が欧州連合(EU)からの離脱を決めた。中道左派を代表するフランス社会党のオランド大統領の支持もおぼつかない。リベラリズムの守り手として、メルケル氏に対する期待が国内外で一気に高まっている。
●独・メルケル首相、4期目出馬表明「統一以来の難しい選挙に」
fnn 11/21
4期目を目指す意向を明らかにした。
ドイツのメルケル首相は20日、2017年9月の総選挙で、首相候補として出馬することを表明した。
メルケル首相は、2015年夏、ヨーロッパに押し寄せた難民らの受け入れを表明したあと、国内で難民による犯罪が多発したことから、批判にさらされたが、「目標は、社会が1つになることであり、憎しみが増幅することは避けなければならない」と、難民を受け入れる方針は変えていない。
●ポピュリストの波、メルケル独首相も飲み込むか ドイツのメルケル首相
ウォール・ストリート・ジャーナル日本版 2016 年11月21日
【マグデブルク(ドイツ)】ドナルド・トランプ氏が米国の次期大統領になることが決まった翌日、ドイツ東部のマグデブルクでは、反移民を掲げる新興政党「ドイツのための選択肢(AfD)」の支持者数百人が集まり、新たな現実を祝福した。
同党の州支部を率いるアンドレ・ポーゲンブルク氏は壇上で、「トランプ氏よくやった!」と叫び、「メルケルは去れ」と訴えた。集まった人たちも、「メルケルは去れ」と繰り返した。
6月に英国が国民投票で欧州連合(EU)離脱を決めたのに続き、トランプ氏の当選によって、今年は欧米でポピュリストが2回の逆転勝ちを収める格好となった。そうしたなか、欧州の先頭で国際化の旗振り役を務めてきたドイツのアンゲラ・メルケル首相は、これまで以上に窮地に立たされている。
欧州大陸では、ポピュリストの波はオーストリアに達している。12月の大統領選を控えた世論調査では、反移民政策を掲げる候補が優勢となっている。またイタリアでは憲法改正の是非を問う国民投票が行われるが、これに進退を賭ける中道左派のマッテオ・レンツィ首相が負ける可能性がある。来年のフランス大統領選については、極右政党の国民戦線(FN)を率いるマリーヌ・ル・ペン党首が制するかもしれないとメルケル氏の側近らはみている。ドイツ国内では、メルケル氏の難民危機対応への不満がくすぶっており、来秋の総選挙で同首相のキリスト教民主党(CDU)が大きく議席を失う可能性がある。
メルケル氏は17日、ベルリンでバラク・オバマ米大統領と会談した。終了後の記者会見では、グローバル化への懸念がポピュリズムを引き起こし、それがトランプ氏の勝利につながったと指摘。そうした懸念に対応すると言明した。
潮目の変化
欧州でポピュリストと闘う主流政治家の中で、メルケル氏は最も強い立場にある。支持率は相対的に高く、ドイツ経済は健全だ。しかし、国内外で膨らむ政治、経済、安全保障の課題への対応については、疑問を持つ有権者を説得する必要があるというのが、敵味方を問わず一致した見解だ。
メルケル氏はトランプ氏を勝利に導いたポピュリストの力に一部で直面しているものの、今のところ世論調査では有利とみられている。
昨秋、メルケル氏はハンガリーに滞留していた難民数千人を受け入れることを決めた。多くのドイツ国民も受け入れた。だが今年1月1日未明、ケルンの中央駅で警備に当たっていた警察が、性的暴行を受けたとして泣いている女性を発見。その後の政府報告によると、その夜は難民による性犯罪や強盗が多発していた。
・・・(略)・・・
「時間を巻き戻したい」
・・・(略)・・・
●焦点:4期目目指すメルケル独首相、政治人生最大の苦難に直面
ロイター 2016年 11月 21日
[ベルリン 20日 ロイター] - 4期目を目指す意向を正式表明したドイツのメルケル首相は、これまでの政治人生で最大の試練に直面することになる。ドイツが推進してきたものの今や崩壊のリスクに直面する欧州統合計画を守り、米大統領選のトランプ氏勝利で動揺をきたした西側同盟の要石にならなければいけないからだ。
メルケル氏は、オバマ米大統領が退任すれば欧米の自由民主主義を牽引する唯一にして最後の希望の星にもなる。オバマ氏はこのほど訪れたベルリンで「メルケル氏が続投を選ぶなら、大きな荷物を背負うだろう。わたしが幾らかそれを軽くできればどんなに良いかと思うが、彼女はタフだ」とエールを送った。
実際、メルケル氏はタフであらねばならない。そもそもこうした国際舞台に立ち続けるには、まず来年9月の総選挙に向けて足元を固める必要がある。つまり移民政策を巡る保守連合内の亀裂修復だ。
来年の総選挙では反移民で極右のドイツのための選択肢(AfD)が初めて連邦議会に議席を得る公算が大きく、国内の政治勢力は分裂の傾向が強まるばかり。メルケル氏の保守党は社会民主党と再び連立を組みそうだが、AfDの台頭で連立の組み合わせは複雑化してきた。有権者がメルケル氏の長期政権に飽きてしまうリスクも否定できない。
<再選後の苦難>
そしてメルケル氏が首相に再選されたとしても、その先の課題の克服に苦闘を強いられるだろう。
欧州政策では、財政問題を巡ってドイツにユーロ圏の成長テコ入れのための支出拡大を要請している欧州連合(EU)欧州委員会との関係が気まずくなっている中で、統合計画を強化していかなければならない。
ドイツが他のEU加盟国に財政規律を守らせようとしてきたにもかかわらず、欧州委がドイツに支出拡大を求めているという事実からは、メルケル氏のEUにおける指導力の限界がうかがえる。背景にはドイツのオープンな移民政策への東欧諸国などからの反発がある。
●メルケル独首相、4期目へ立候補表明 「民主主義守る」
AFP 2016年11月21日
【11月21日 AFP】ドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相(62)は20日、来年秋の連邦議会(下院)選挙に首相候補として出馬し、4期目を目指す意向を表明した。民主主義の原則を守っていきたい考えを示したが、これまでで最も厳しい戦いになるとの見通しも明らかにした。
自身が党首を務めるキリスト教民主同盟(CDU)の会合後、記者団に「私たちの価値観と生活様式のために戦う」べく、再び出馬すると語った。ただ、右派と左派の双方から強力な挑戦を受けると予想しているとも述べた。
メルケル首相は次期総選挙について、「社会の二極化」が著しく進んでいるとして「少なくとも(1990年の)ドイツ統一以降では最も困難な戦いとなるだろう」と指摘。首相4期目を目指す選択については「際限のないほど」考え抜いたが、「際立って困難で、不安定ですらある時期に」再び立候補することが自分の「責務」と考えたと説明した。
メルケル首相は、英国の欧州連合(EU)離脱や米大統領選でのドナルド・トランプ(Donald Trump)氏当選で生み出された不安定性に言及しつつ、世界が自身に対して、安定のよすがとして期待していることを理解しているとも話した。
メルケル首相は「(こうした期待を)とても光栄に思っている」としながらも、自身が自由主義世界を先導していくとの論評については「ばかげているし、滑稽ですらある」と反発した。
メルケル首相は「私の政治的目標は、国の結束のために働くことだ」と強調。選挙戦が「民主派の間で、民主派を基調に」行われることを願っているとも語った。
ドイツの首相には多選制限がなく、メルケル氏は2005年から首相を務めている。
世論調査会社によると次期選挙でも当選が予想されており、4期目の続投が決まれば、在任期間は恩師で1989年にベルリンの壁(Berlin Wall)の崩壊を見届けたヘルムート・コール(Helmut Kohl)元首相に並ぶ。
メルケル氏は女性として初めて、また史上最年少でドイツ首相に就任。旧共産圏の東ドイツ出身者で唯一のドイツ首相でもある。(c)AFP
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