フェロシルト問題の今の大きな争点の一つが瀬戸市のこと。先日の中日新聞は、そこを「撤去のめどが立たない中で掘り出し作業だけが続けられる分かりにくい状況になっている。」とまとめました。
●石原産業 ⇒ 提訴はしたが、県の撤去命令はまだ有効。しかし搬出先がないとして野積み。
●愛知県 ⇒ 「全量撤去の方針は変わらない」として作業の継続を指導。
●瀬戸市 ⇒ 「撤去方法等検討会」は提訴を受け活動を中断。
●地元・菱野自治会特別委員会 ⇒ 「搬出されないまま袋を置いておくことは不安を増幅させる」として、瀬戸市を通じて県に袋詰め作業を中断させる措置をとるよう要望。
記事はカラーで、貴重な現地の野積みの写真があるのでしばらく借ります。いずれリンクも切れるし、現地から写真が届いたら追加する予定です。
なお、私に伝わってきた
▲現時点の国や国会の公式見解 ⇒ 『石原産業は、もっと汗をかけ。行政は、しっかり指導せよ』
● 石原産業がフェロシルト袋詰め続行 「搬出先ない」と野積みに
5月30日・中日夕刊
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全国最大規模の土壌埋め戻し材「フェロシルト」が埋まる愛知県瀬戸市幡中町の造成地で、製造元の石原産業(大阪市)が撤去命令取り消しを求めて21日に県を提訴した以降も、撤去に向けた袋詰め作業を進めている。搬出されないまま山積みの袋は増え続け、住民から不安と困惑の声が上がっている。同所での撤去計画は立てられておらず「野積みは安全面でも心配」とし作業の中止を求めている。
造成地では、28日までに、東側の一角から掘り出されたフェロシルトを含む土砂が、1トン入る袋に約2200袋分詰められた。西側に3袋ずつ積み重ねられ、雨を避けるために深緑色のビニールシートがかけられて小高い丘のよう。1日あたり100-200袋のペースで増え続けている。
石原産業は撤去期限まで3カ月となった15日からこの袋詰めを始めた。同社は「提訴はしたが、県の撤去命令はまだ有効。しかし搬出先がない」として野積みに。県も「全量撤去の方針は変わらない」として作業の継続を指導する。
しかし、具体的な撤去計画を練るため瀬戸市が県と石原産業などで設置した「撤去方法等検討会」は、同社の提訴を受け活動を中断した。撤去のめどが立たない中で掘り出し作業だけが続けられる分かりにくい状況になっている。
フェロシルトは乾燥が進むほど有害な6価クロムが出やすいとされ、学識者からは「埋められた状況なら、現時点で健康に影響はない」という意見がある。
「搬出されないまま袋を置いておくことは不安を増幅させる」として、地元・菱野自治会フェロシルト対策特別委員会は26日、瀬戸市を通じて県に袋詰め作業を中断させる措置をとるよう要望を伝えた。
県廃棄物監視指導室は「撤去を求めるために続けさせている。安全面には万全の配慮をしたい」と、あくまで住民の理解を求める方針。菱野自治会フェロシルト対策特別委員長の伊藤明さん(66)は「提訴以降、県からは説明がなく、袋詰め作業の意図が分からない。作業が中止となるよう、県に直接求めたい」と話す。
同所に埋まるフェロシルトは約13万7000トンで、土砂との混在分を合わせるとナゴヤドーム1・6杯分の200万トンにのぼるとみられている。
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