堕落論 Corruption Theory

坂口安吾の『堕落論』を読みました。
高校時代の友人に薦められた読書の第三弾です。

なかなか良かったです。

忠臣蔵47士の処刑を断行したのは、彼らが生きながらえて生き恥をさらし折角の名を汚すものが現れてはいけないという老婆心であったそうな、また、太平戦争時に、若者が特攻隊として花と散ったが、同じ年齢の若者が生き残って闇屋となったなど、人間は元来このように変わるのだと言っている。

我々の一生などは露の命であるにすぎず、永遠の幸福や未来に対して約束するなどチョコザイ千万なナンセンスにすぎない、我々は為しうることは、ただ、少しずつ良くなれということである。人間の正しい姿とは、欲するところを素直に欲し、厭な物を厭だという、要はただそれだけのことだ。好きなものを好きだという、大儀名分だの、不義のご法度だの、義理人情というニセの着物をぬぎさり、赤裸々な心になろう。

とシンプルで純情な考えになるほど、恐れ入りました、いいなあという気分になりました。

このエッセイは私には良かった、同意できる点が多かった、私の読後評価は5☆でした。

I read "Corruption Theory" of an essay by Ango Sakaguchi. It was a very good essay for me.
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