蜘蛛の糸 Spiders Thread

黒川博行の『蜘蛛の糸』を読みました。
しょうもない、男たちの話、7編の短編集でした。

彫刻家、独身男性、42歳のどうしょうもない話。
シニカルでコミカルな話でした。

親の遺産で暮らす独身男性なのですが・・・。
あほらしい、能天気で、むなしくて、悲劇を通り越して笑いになる。

文章は読み易いのですが。
なにぶん内容がない。

ユーモアが理解できない私がいるのか。
私の読後評価は最低に近い2☆です。
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無冠の父 My father without a crown

阿久悠の『無冠の父』を読みました。
あの作詞家で有名な阿久悠の小説でした。

阿久悠の父親の半生を描いた小説でした。
父は、生涯巡査であった。
戦中と昭和30年頃までの淡路島。
小さな駐在所に見よ寄せ合う一家。

父とは何か・・・。
その息子だった作家は・・・。
時代が激変するなかでの家族のつながり・・・。
父が思い・実行した、人間としての矜持、生きることの諦観と希望・・・。

小説らしい小説でした。

私の読後評価は3☆です。
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叩かれる父 Hitted Father

勝目梓の『叩かれる父』を読みました。
7編の短編小説集でした。

勝目梓と言えば、官能小説を書く作家だと思っていましたが、この本はごく真っ当な小説集でした。
なかなか良かったです。

団塊の世代の男性、定年を迎えた男性を主人公にした小説でした。
定年を期に離婚した夫婦。
引きこもりの息子。
認知症の義母の介護。
18年続いた家庭内別居。
介護の末の妻の死。
など
定年後の夫婦の姿を通じて、生きることの喜びと哀しみを描いていました。

初めは、大した小説でないと思っていましたが、読み進めるに従って、深みを感じていきました。

良かったです。
この作家の他の小説も読もうと思いました。

私の読後評価は4☆です。

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八軒家浜 Hakkenyahama

今日は、大阪の「八軒家浜」へ写生に行きました。
写生サークルのメンバーと一緒に行きました。

写真は、今日私が描いた水彩画(F8)です。

手前が、八軒家浜の喫茶店のパラソルで、中之島にかかる橋と、ビル群です。
出来栄えですが、まあ、こんなところでしょう。

今日は、天気は暑かったのですが、日陰に座っていたのと、川沿いで、風が良く通ったので、気持ちよく写生が出来ました。
どちらと言えば、至福の時を過ごしたと言えるでしょう。
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夜のジンファンデル

篠田節子の『夜のジンファンデル』を読みました。
短編小説集でした。

この作家の文章は、読み易いので、小説の物語・テーマが良い時は、良いのですが。

友人の夫と異国で過ごした一晩。あの夜の記憶が蘇り・・・。
団地に引越しをし、ご近所に馴染もうと奮闘する夫婦が・・・。
全6編です。

今回の小説集は、シニカルで、恐ろしく、甘美なものが描かれていました。

悪くはなかったのですが、良かったと聞かれると・・・。

私の読後評価は、3☆です。
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空の冒険 An adventure in the air

吉田修一の『空の冒険』を読みました。
この作家は、私の好きな作家のひとりです。
何がすきなのか、どこが良いのか、うまく言えないのですが、好きな作家です。

この本は、短編小説12編とエッセイ11編でした。

物語は、悪人が出てこないので、安心して読めました。
どちらかというと、心温まる話でした。
いろいろな人物が登場して、人生に負けずに、めげずに、頑張ってほしいなあと思わせる話でした。

失業してつらい時に胸に浮かんだ憧れの人。
7年越の恋人から急に別れを告げられた人。
人間性の良さが理解されずに故郷に帰っった人。
この作家らしい切り口、視点での短い物語りでした。

旅のエッセイも、この作家の人間性が感じられて良かったです。

私の読後評価は、4☆と3☆の間です。



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