函館の短い夏が終わり、いよいよ秋がやってくる。
港町函館は、坂の街でもある。路の向こうには海を感じるし、八幡坂の上から函館港を見下ろすと、坂の延長線上に、青函連絡船摩周丸が見えた。
吹き来る潮風が心地よい。
函館の 青柳町こそ かなしけれ 友の恋歌 矢ぐるまの花
(石川啄木:一握の砂)
路面電車に揺られて青柳町電停で降り、ゆるやかな坂を道なりに行くと石川啄木の居住跡地に行き着く。当時21歳の啄木が函館に来たのは1907年の5月のことだった。住んだのはわずか4ヶ月余り。彼もまた「死ぬ時は函館で」と願うほどこの地を愛したようだ。
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