【副校長に「百マス計算」の陰山氏=来春開校の立命館小-京都】
学校法人立命館(京都市北区)は7日、来年4月に開校予定の立命館小学校の副校長に「百マス計算」などで知られる広島県尾道市立土堂小学校長の陰山英男氏(47)が就任すると発表した。立命館大学の教授も兼任する。
陰山氏は、百マス計算や音読などの工夫を重ね、子供の基礎学力向上に努力。中央教育審議会の臨時委員も務め、「本当の学力をつける本」などの著書でも知られる。同小各学年の授業カリキュラムのアドバイザーをするほか、小学校から大学院までの新たな教育モデルを開発する。
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この人どんな略歴だっけ?
1980年、岡山大学法学部卒業。「読み書き計算」を中心とした学力づくりを10年以上にわたって続け、卒業生のなかから難関大学合格者が続出するなどめざましい成果をあげた。2003年より現職。(アマゾンの著者紹介)
業績に文句はない。校長になったことも結構だ。優秀だし、有能だ。自分の業績を堂々と主張するのは大事なことだ。でも、釈然としない。
普通の人間のひがみだと言われればそれまでだが、公立学校の中にいながら意見を述べているから共感も得られたとしても、私学に移り、同じことができるのか。おそらくできないはずだ。
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【公務員としてどうなのだ】
校長の仕事はそんなに軽いのか。大学教授とか有名大学の系列小学校副校長の誘いに乗っかるほど軽いものなのか。
彼は県教委の公募で校長になった人ではなかったのか。3年間で校長の仕事をほっぽり出して(2006年3月に退職して)、4月から立命館小学校副校長兼大学教授になる。校長の仕事を事実上年度途中でほっぽりなげて、関西の名門私大関関同立のひとつにご転職決定である。ご立派である。
【公務員として正しいことなのか】
9月のこの時期に情報が出回ること自体、うさんくさい。現職のまま、結果的に立命館小学校の生徒募集の宣伝広告塔になっている。こんなこと、公務員として絶対に許されない。許してはいけない。
公務員には職務専念義務がある。彼は校長として100%その学校の仕事だけをすることが義務なのだ。転職の相談を-影でこそこと-していたのだから、これだけでも公務員失格である。次が決まっているのだから、今すぐ辞職すべきである。
公務員は絶対行っていけないことがある。それは信用失墜行為である。著名人である陰山氏が、勤務校の校長を辞める。そして、私学の小学校の副校長になる。新小学校の児童募集の時期に合わせたようにそれが表沙汰になる。彼には結果責任がある。これは信用失墜以外の何物でもない。法律、条例、服務規程で禁止するしない以前の問題である。当たり前の心得だ。
普通の公務員としては信じられないような不祥事である。まして、彼は校長なのだ。自覚はないのだろうか。信じがたい。
ご退職しないのであれば、解職し、ひとまず教育委員会付か何かにすべきである。
【こういうことが公教育の信用に傷を付ける。その自覚は如何に】
Star教師を作ることも、Star校長を作ることも結構だ。でも、そのスターさまが、後ろ足で砂をかけるがごとくの行動をとった。報道によれば、広島県教育委員会は、陰山英男氏が事前に報告のないまま退職するという報道があったことを受け、遺憾の意を表したそうだが、生ぬるい。
…9日に行われた定例記者会見で、県教委の関靖直教育長は、陰山校長が、事前に市教委に報告のないまま、来年、京都市に開校する立命館小学校の副校長に就任するという報道があったことに、遺憾の意を示した。県教委は今後、本人から事情を聞くと共に、尾道市教委と連携して慰留に努めるとのことだが、まちがえている。解職すべきである。
県教委、市教委。変なことをしていると、裏で密約でもあったような気がしてくる。痛くもない腹を探られるぞ。
陰山校長は、2003年県教委の公募で校長に就任。なりたくてなったのにどういうことなのか。彼は百ます計算など基礎学習の徹底により、大きな実績をあげていると評価されている。結構である。ご立派である。
今回の立命館小の設立にあたっては、教育顧問としてカリキュラム作成にかかわっていたそうだ。こんなのまでありなのか。副業ではないのか。仮に無給であったとしても、これが許されることなのか。
違うだろう。それが許されているとしたら、広島県教委も尾道市教委も行政としては大×である。
何でも許されるほどお偉くはない。
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迷惑な話である。一刻も早くお辞め願いたいものだ。