『 もしもし こちら A課のものですが
X先生をお願いします』
とある 役所からの電話
“スミマセン Xは外出しております
私 同僚のYという行政書士ですが どのような件でしょうか
どうぞ お伺いさせていただきます”
『 そうですか じゃ また 後で・・・』
“すみません 私が伺っても まったく問題ありませんので
どうぞ お話ください もしかすると Bサンの件でしょうか”
『そうなのですが・・申請書には X先生の名がありますし・・
直接 X先生とお話をしないと・・・』
“まったく問題ありません 私どもは行政書士法人ですので”
『でも やはり・・また・・かけなおしさせていただきたい と』
“ 法人ですので 業務を組織的にすることができるという
ことですから どうぞ お話を Bさんの件は 一日でも
早い処理を求められて私ども事務所が受けた依頼ですので”
『・・なんですか その 組織的に どうのこうのというのは』
“ 簡単に言うと 一人ひとりの業務行為をひとかたまりの
私どもW行政書士法人の行為ととらえてもらうということです
ですから 別な言い方をすると
法人社員になった行政書士は個人の行政書士事務所
を持てませんし
自分のためや第三者のために
その行政書士法人の業務の範囲に属している業務は
できませんし
うちの行政書士が業務上の事で損害を依頼者に与えて
しまったような際には その責任だって連帯して負わなけ
ればならなくなったりするかもしれませんし
私どもの事務所に賠償する力が無いようなときには
社員の行政書士が全員 無限の連帯責任
を負わなければならないくらいですから・・・
どうぞ お話ください より法律的な詳しいことは省きます
が 私が伺ってもマッタク問題ありません むしろ このこと
でたとえ半日でも処理が遅れると 当方事務所の責任と
いうことさえ ・・・・ ”
先生 行政書士法人に頼んだほうがいいんでしょうね
だって 会社みたいなもんでしょう
個人の先生よりは安心かな?
というような問いに答えるとき いつも 上のような例を
挙げて お客さんに説明します
連続性
( X先生が万が一のときでも 組織として
存在する限り 各々の先生の個性で遮断されず
繋がりがそのまま維持される)の利点などもあるけど
個性を重んじての依頼を求めるなら
個人形態の行政書士事務所も それなりの利点もある
などなど お客さんが納得するまでお話させていただいて
おります
ところが この法人形態の事務所のあり方を法的に説明
すれど どうにも 理解してくれない役所の窓口
あるいは ある士業関係者さんなどがおられ
ホトホト 悩むときがあります
文書上の表示の関係で 行政書士法人名に加えて
作成担当行政書士個人名などがあると
上記のような事情を説明
するのに 一苦労
というわけで
本日のブログは
国民の利便性もからみ
昨日の私のブログの補完的なものに
なってしまいました
“先生 結局 行政書士法人さんに頼んだほうがよいの
かな アッ そうか 先生の事務所一人の個人事務所でも
まだまだ 大丈夫だよね 先生小太りだけど
元気そうだし・・・ やっぱり 事務所って言うか会社みたいな
とこに頼むとさ 無責任というか 誰が書いてもその事務所が書いたもの っていうことになるわけだからさ チョッと
責任の所在って言うの その辺が・・心配というか・・”
≪そうともいえないよ 簡単に言うと共同業務の共同責任
ともいえるから かえって緊張するんじゃないかな
要は お客さんがどちらを安心ととらえるかだよ
結局 信頼の問題だからね≫
“ えっ 信頼? アレ 俺言いにくいこと延々と語っちゃった
かな 決して 先生のことを不安がって言ったわけじゃ”
≪わかってますよ まあ コーヒーでも
落ち着いて飲みましょう≫
ある日の会話
率直さが とても気持ちのいい具合の
あるクライアントさんとの お話を元にしたりして記しました
(法規関係などは 原則論で記してますので
どうぞご了承お願いいたします)
”