「ビジネスマンの知的資産としてのMBA単語帳」
杉浦正和著
日経BP社 1785円
早稲田ビジネススクールWBSの前著「MBA入門」の姉妹書。
サイズは異なるもののエンジ色の表紙デザインは同じです。
腰巻のコピーがなかなか秀逸で、前著に引き続き購入しました。
「戦略は言葉に従う。人と組織は言葉で動く」
「戦略とマネジメント。その本質は言葉に宿る」
このチャンドラー的というか、アンゾフ的なキャッチフレーズそのものに、内容もすこぶる真面目な一冊です。
高校英語でやった語源探し的なアプローチからMBA用語を分析しようというものです。
やはり多くはラテン語起源。
杉浦先生による丁寧な解説がとても分かりやすく、部分部分に新たな発見もあります。
特に、各ワードにある「言葉のこころ」の一言説明により、理解がぐーんと進みます。
Asset・・・負債をいつでも返せる自分の宝物
Career・・・走ってきた道
Company・・・ともにパンを食べる仲間
Concept・・・心でつかむもの
Control・・・チェックして対処する
Cost・・・利益との間に立ちはだかるもの
Development・・・包みを開いて良さを引き出すこと
Diversity・・・向いている方向がまったく異なること
Finance・・・カネでかたをつけること
Innovation・・・新しさの中へ
Work・・・作品となるまとまった仕事 などなど
ファイナンスの一言解説である「カネでかたをつけること」などは秀逸。
腑に落ちます。
日ごろ使っているマネジメント用語、経営用語などを、もう一度確認して正しく使うための良き参考書になると思います。