大学生の就活の実情 誤報が異常事態を増幅
日経ビジネス2012.11.26号で上西充子法政大准教授が、大学生のシューカツとその後について興味深いリポートをまとめています。
「100社にエントリーしたけど1社も内定がもらえない」「新卒3万人ニート」・・・といったウワサはホントーなのか?
同リポートでは、文科省、厚労省などのデータを分析した上で現状把握に役立つ情報を総括しています。
シューカツを目指す学生、就職担当者は必読の特集です。
最近の3年以内離職率はバブル期と同じ水準ということ、就職率が向上の兆しを見せているといった実情をグラフを使ってビジュアル的に解説しています。
中でも目を引き付けられたのが、産業別の離職率(2009年3月)。
なんとなくは把握していたものの一覧にすると新たな発見もありました。
新規大卒者の3年以内離職率
ワースト1 教育、学習支援業
◆ワースト2 宿泊サービス、飲食サービス
ワースト3 生活関連、娯楽
4 医療福祉
5 不動産
6 その他サービス
7 専門技術サービス
8 建設
9 卸売
10 情報通信
11 運輸
12 金融保険
13 複合サービス
14 製造業
15 電気・ガス
上位3位は、離職率50%にせまる勢い。
1位は学習塾や予備校といった業界だと思われます。
時給が安い、雇用が不安、独立する・・・といった理由のように思われます。
また、宿泊、娯楽、飲食といったところも不規則な労働時間、身体的な辛さ等があるということが原因でしょうか?
意外にも製造業は離職率20%を切っており健闘しています。
当分の間、ニッポンの未来は製造業に託されるわけですから、これはこれでよいと納得してしまいました。
マネジメント学者ドラッカーさんも言われています。
最初の就職は、くじ引きだ。
石の上にも3年。
シューカツ時代には見えなかったものが見えてくるようになります。
ゴールのない自分探しはいいかげん止めて、
30歳までには適職さがしを完了するぐらいの仕事コミットメントが必要な時代が来ていると思います。