「それをやったらブラック企業 今どきの若手の鍛え方」
日経ビジネスの今週号2013.4.15の特集です。
自分自身の理解としては、労働法に違反する企業をイメージしていたのですが、どうやらそうでもないらしいのです。
採用面接での圧迫面接的な対応、
ソーシャルネットワークを通じた若手社員のつぶやき、
出入り業者からのウワサなどで、その企業の評判が大きく損なわれることがあるということなのです。
昭和の時代でも、世に言う厳しい企業はたくさんありました。
京セラ、野村証券、住友銀行、リクルートなど若手社員を徹底的に鍛え、脱落すれば自主退社、離職率の高い企業は存在していました。
そこへの入社を希望する学生も、かなりの猛者で自信をもった若者が多く、いわばフィルターになっていたのです。
そして、採用された社員はデキる人材の中で切磋琢磨し、それが企業業績を上げていったのです。
最近では、IT系、サービス系のベンチャー企業も、イケイケドンドンで急成長している企業組織でも、ブラック企業的なところも多々あるように思います。
今回の日経ビジネスでは、ブラックの噂のあるファーストリーリング(ユニクロ)の柳井正会長兼社長が登場。
次のように述べられています。
「若いうちは甘やかされず厳しく育てられた方が幸せ」
「世界は競合ばかり。彼らより低い水準で勝負しても勝てるわけがない」
「ブラック企業という言葉は、旧来の労働環境を守りたい人が作った言葉だと思っています。」
最後のフレーズには同意できませんが、柳井社長の言われている、鉄は熱いうちに打て・・・という部分は大賛成です。
安定志向と言われる20歳代の若者、ただ安住しているだけでは自分自身のポテンシャル、可能性を引き出すことができないのではないでしょうか?
特に、社会人になって最初についた仕事、最初の上司は生涯にわたり影響を与え続けるように思います。
石の上にも3年、そこまでは全力で仕事に取り組む・・・。
そこで適性や将来性、自分のやりたいことを再考・・・。
そして転職ということでもいいように思います。
ドラッカー博士も「最初の仕事は、くじ引きのようなもの」と喝破しています。
コンプライアンスに違反するブラック企業は淘汰されるべきですが、
若手を厳しく指導育成する企業は将来に向かって成長していくと思います。
同誌の31ページに「ブラック予防に不可欠な仕組み10」が掲載されています。
これは最低限遵守すべき事項で人事部や管理監督者はココロしてマネジメントすべき事項。
これを最低限守って、その上に「わが社らしさ」を出す。
それが大切だと思います。
「ブラック予防に不可欠な仕組み10」
1.休日取得の保障
2.サービス残業の根絶
3.暴力的指導の根絶
4.ノルマの適正化
5.休憩時間の保障
6.賃金水準の適正化
7.社内いじめの根絶
8.人事考課の近代化
9.セクハラ、パワハラの根絶
10.使い捨てでない中長期キャリアプランの提示
今時の労務管理・・・けっこう、たいへんです。