インターネットを中心としたICTの技術論は、様々な書籍はよく見かけますが、
インターネット文化論、インターネット若者論は、なかなか良書に出会いことがありません。
このたび読んだ「ネットが生んだ文化 誰もが表現者の時代」は、インターネット文化に詳しい8人が、川上さん(角川ドワンゴ会長)の監修のもと執筆した一冊。
日本におけるインターネットの文化史を正面から、そして裏面から、オジサン世代にも分かりやすく書いたもの。
本当に勉強になりました。
小職なども、電話回線への接続や、はたまたプリンタの接続まで、ハード部分でさんざん苦労したデジタル音痴世代。web文化のソフト面にあまり関心を持たなかったと言えます。
ネットが生んだ文化 誰もが表現者の時代
(角川インターネット講座 第四巻)
川上量生監修・著 角川学芸出版 2500円+税
序章の川上さんの文はとても面白く、ネット原住民とネット新住民の軋轢からはじまり、「リア充」「炎上」「コピー」「嫌儲(けんもう、けんしょ)」の4つのキーワードを取り上げて解説。
新世代ネット原住民が日本の社会を動かしていく・・・と締めくくります。
目次
序章 ネットが作った文化圏 川上量生著
第1章 日本のネットカルチャー史
第2章 ネットの言論空間形成
第3章 リア充対非リアの不毛な戦い
第4章 炎上の構造
第5章 祭りと血祭
第6章 日本文化に見るコピペのルール 山田奨治著
第7章 リア充/非リアの構造
第6章では、日本文化である本歌取り、連歌という文化、歴史があったことを指摘・・・日本のコピペ文化について解説されています。
なかなか面白い切り口です。
いま、同世代・・・45歳以上のおじ様、おば様には、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
角川インターネット講座・・・勉強になります。