学校を卒業して入社したのが、テレビ媒体の扱いが多い東京日本橋にあった広告代理店。
今では、外資系になっています。
当時、マス媒体と言えば、新雑ラテ・・・新聞、雑誌、ラジオ、テレビしかなかった時代です。
当時、曙橋にあったフジテレビ(CX)やテレビ東京(TX)、銀座に集中していたローカル局などを舞台に新米アドマンとして仕事をしていました。
夜な夜な銀座や六本木に出没して、飲めや歌えや踊れや・・・笑。
「気まぐれコンセプト」の舞台・白クマ広告社のような代理店でした。
今にして思うと、本当にほのぼのムードの時代だったと思います。
広告費ベースで行くと、インターネット広告費がテレビ広告費を抜きさる時代・・・。
デジタル化、スピード化が急速に進み、まさに生き馬の目を抜く業界になっていると思います。
マーケティングのデジタル化 5つの本質
横山隆治ほか著 宣伝会議刊 1600円+税
同書は、書店のマーケティング書のコーナーで見つけた一冊。
出版されたのが、ちょうど1年前の11月ですが、この一年間で様々な技術進化が進んでいます。
MA(マーケティングオートメーション)、SFA、アドテクノロジー・・・進化が止まりません。
著者の一人横山さんは、デジタルインテリジェンスの代表取締役。
アサツー出身のインターネット広告のプロフッショナル。
代理店の匂いがして、ちょっと親近感を感じます。
同書で語られる「5つの本質」
その1 「アナログ施策のデジタル化」こそが本丸
その2 「ブランド単位のマーケティング」から「消費者IDベースのマーケティング」へ
その3 「事前のプランを実行する」から「運用して最適化」へ
その4 「デジタルマーケティングに必要なスキル」の要件定義する
その5 「新たなディストリビューションパイプ」となるDNVB
AI時代、ブランドごとのマーケティングは非効率・・・なるほど、そのとおりだと思います。
クッキーなどを起点にした消費者IDベースのマーケティングは、アドテクノロジーの進化でますます精緻なアプローチが出来ると思います。
目次
考え方編
第1章 成果を出すなら、まず「アナログ施策のデジタル化」
第2章 「プランを実行する」から「運用して最適化」へ
実践編
第3章 データ・ドリブン・マーケティングの実践
第4章 データ・ドリブン・マーケティングとDMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)の活用
第5章 オフライン施策も最適化する新時代のDMP2.0とは
同書でマーカーを引いた部分を紹介させていただきます。
・デジタルで素地を作ってテレビで刈り取れ
・データドリブンには、仮説検証型と文脈発見型がある
・マーケティングダッシュボードというコンセプト
・マーケターはファンドマネジャー
・デジタル化の本丸は人材育成
・デジタルマーケティング本部を出島にしない
・ペルソナ像、カスタマージャーニー一辺倒から、やり方を変える
マス広告では砂漠に水をまくようなムダも許容されていましたが、デジタル化により全てがリアルタイムで数値化されるようになりました。
これって、メディアの人も、代理店の人も、宣伝部の人も滅茶苦茶ストレスが溜まります。
デジタルの時代、テクノロジーは指数関数的に進化していきます。
ムーアの法則も、時代遅れになりつつあります。
おいて行かれないよう、しっかりフォローしていきたいと思います。