今週の日経ヒジネスの特集は、人材活用。
デジタル、グローバル、コロナでK字の業績を描く日本の会社。
勝ち組、負け組というより、ラッキー、アンラッキーということの方が大きいと思います。
この特集で、常見千葉商大准教授は「日本の会社は、先行きが見えないと人材に解を求めだす」と指摘します。
「1990年後半は多様性人材、リーマン後はグローバル人材」・・・現在では、DX人材、デジタル人材といったところでしょうか。
ただ、10年たっても20年たってもダイバーシティ人材、グローバル人材は、なかなか出てきません。
さらに、今の若者の気質や性格も大きく変わっています。
Z世代は、「会社の将来性」よりも「能力・個性が生かせる」会社を志望する傾向にあるといいます。
もう会社のために生涯をかけようとか、終身雇用・年功序列に適合しようという若者も少なくなってきました。
Part1 人材活用の旧弊にサヨナラ 真の適材適所へ
ブラザー工業・・・院卒の新人をAI人材の育成担当者に抜てき。年齢を問わず「最も詳しい人材を」。
IHI・・・社内副業に続き社外兼業も解禁。従業員約8000名を対象に。
KDDI・・・勤務時間の2割程度を社内の別部署の業務に充てる制度を新設。
三井住友海上・・・地域限定社員が3年間限定で別地域での業務に従事できる
東京海上日動・・・地方拠点の社員が担当業務を担いつつ本店のプロジェクトに参画
お堅い会社も、ずいぶん変わってきました。
以前は「自律」型人材でしたが、今は「自立」型人材を企業が求めているんですね。
会社も社員も、良い距離感を持っていかなければならない時代になりました。
高い専門性を持つビジネスパースンは、どこでも通用します。
Part2 環境変化に強くなれ イマドキの育成術
パナソニック・・・希望者が一年間スタートアップに出向。規模も風土も違う組織で経験を積む。
日本IBM・・・脱・横並び研修。社員一人ひとりに適した研修コンテンツをAIが推薦。
アフラック生保・・・データ分析を学んだ社員を各部門の旗振り役に。社員全員に新しい文化を浸透。
Part3 独立や転職だって許容する 社員に自立を促す組織
メルカリ・・・人材の多様性に合わせ、「誰もが納得できる」組織と制度にアッフデート
スープストック・・・短時間勤務の対象を起業準備にも拡大。社員が会社を去ることにも理解。
一社に人生を賭けて働く時代は、けっこうリスキーな時代になったということでしょうか。
若いうちから、「自立」を志向していれば、環境適応能力も高まると思います。
もう金太郎アメは、いらない!
メンバーシップ型雇用からジョブ型雇用へ・・・日本の人事労務は確実に変わりつつあります。