景気回復の起爆剤になる「分厚い中間層」。
戦後の焼け野原から復活した日本経済は、高度経済成長を経て、「1億総中流」と呼ばれる豊かさを手に入れました。
バブル経済の崩壊、震災、リーマンショックなどから、その後、格差社会と呼ばれる中間層が消え、アッパーとロアに分化していきました。
今週の日経ビジネス誌2024.4.29&5.6合併号の特集は「パワーファミリーの研究 年収1500万円世帯、消費の新主役」。
新たに増えつつある夫婦共働き世帯の特集をしています。
この中で、年収1500万円世帯を「パワーファミリー」と命名しています。
かつて流行った米国発の「DINKS(ダブルインカム・ノーキッズ)」「ボボス」のファミリー版としての再来です。
コンテンツ
Part1 年収1500万円世帯の実態 堅実にメリハリ消費 残った生活費は投資
Part2 趣味・教育・家事には惜しまず 時は金なりに商機 生涯寄り添う顧客に
Part3 投資に月5万円以上が7割 未来の富裕層争奪戦 食い込むネット証券
年収1500万円以上のパワーファミリー世帯は、全体の3.5%。
年収1000万円以上で12%とのことです。
パワーファミリーの特徴は、まずキャリアを充実させ、しっかり稼ぐこと、そしてコダワリの趣味、こどもへの教育、家事の省力化にはお金を惜しまないということ。
生活に「メリ」と「ハリ」をつけることを重視するようです。
家電も機能がよく時短、便利であれば、高額なものでも上位モデルを購入するそうです。
さらには、将来や老後に備えて、7割の世帯が月5万円以上の投資をネット証券で行っているとのこと。
手堅く、こつこつと暮している姿が想像できます。
企業もパワーファミリー層を商機ととらえて、「メリハリ感の演出」「特別感で囲いこむ」「生活に不可欠な存在になる」といった戦略戦術をとっています。
大手企業では賃上げ5%が実現し、これからパワーファミリーが増えて行くと思います。
格差社会は望ましくありませんが、上を向いて期待と希望を持ちながら生きていける社会になったらいいですね。