財務諸表は読めるけど、簿記の仕訳が分からない・・・。
BS、PL、キャッシュフロー計算書も読めるし、資本コストの計算も出来るけれども、仕分が出来ない・・・。
悲しい簿記コンプレックスです。
今まで何度か簿記マスターにトライしましたが、売掛金、買掛金あたりで参考書を読む気がなくなり、これは自分に向いていないのでは・・・と強く感じた次第です。
でも、簿記を知らずに経営を語るとは情けない限りです。
でも、民法の怪しい法学部生もいれば、英会話のできない英文学科、簿記の出来ない商学部生もいます(笑)。
簿記コンプレックスを長引かせると精神衛生上よくないと考え、最もやさしそうな簿記本を買ってきました。
「猿でも分かる」「世界一易しい」レベルの一冊です。
友人の税理士に簿記マスターのコツを聞いたところ、薄ら笑いを浮かべながら・・・
「簿記は、考えちゃいかん」
「手を動かして、身体で覚えなきゃダメ」
「十代の商業高校の生徒でもできることを、大人が出来ないのはおかしい」
などなど、貴重な!?助言をもらいました。
結構、意地悪なご回答。
ビールをご馳走しているのに、この程度の助言じゃ元がとれないゾ!
ここでの学びは、「アタマではなくカラダで覚えるものだ」ということでしょうか?
確かに、ペンを動かすことなく、本だけを読んでもダメということは分かるような感じがします。
ということは、簿記の学習は、漢字を覚える、語学を学ぶことに近いということでしょうか?
また、友人の公認会計士に聞いたところ、野球理論で説明。
右利きの選手と想定して、投げることが貸方、受け取ることが借方という理論。
彼も大学時代に簿記に悩んだそうで、理屈・理論だけでは簿記は理解できないことを説明していました。
彼から一冊の本をもらい、その野球理論をじっくりと勉強することにしました。
「絵とき版 これならわかる簿記・経理」
久保博正著 日本実業出版社
奥付を見ると昭和57年という古典。
同書は、手書きのイラストを中心として、絵だけで簿記、経理を理解させようというチャレンジングな一冊。
その第2章で野球理論が登場します。
仕訳のコツは、キャッチボール方式で!
仕訳のコツ1・・・すべての取引を相手とのキャッチボールと考えよ。
仕訳のコツ2・・・出ていくものは右手で投げ、入ってくるものは左手で受けよ。
仕訳のコツ3・・・入ってくるものはすべて左手で受けたとイメージして、その場合の勘定科目と金額を左側(借方)に記入せよ。出ていくものは、この逆。
これで何となく分かってきた感じがします。
面白い理論を考える人もいるものだと妙に感心した次第です。
このキャッチボール方式をもとに、簿記マスターを目指したいと思います(笑)。
昔、文豪ゲーテが言ったそうです。「簿記は、芸術である」と・・・。