経営をめぐる知識・・・知っているのと知らないのでは天地の違いがあります。
経営管理、財務会計、営業戦略、オペレーションマーケティング、人事労務管理・・・。
法律やコンプライアンスなど経営していく上での学びは、とても重要です。
「社長のためのランチェスター式学習法」
竹田陽一著
あさ出版 1500円+税
著者の竹田さんは、ランチェスター戦略を専門とした経営コンサルタント。
会社は全て歩合制、経営力の二乗の勝負、会社は粗利益で生きている・・・。
ランチェスター戦略を中心にコンサルティングや講演を行っている九州・福岡在住のコンサルタントは述べます。
1.県単位、営業活動エリアでナンバーワン
2.市場占有率26%以上
3.2位との間に10対6以上の差がある
この3つの条件を具備すれば、自己資本比率が上がり資金繰りが楽になるという市場占有率の法則です。
わたしも学生時代、はじめてランチェスター戦略に凝ったことがありました。
田岡さんの本を読みながら第一法則、第二法則を実際のケースに当てはめて研究したことがあります。
同書は、「社長の学習法」がテーマ。
経営トップは、何を、どのように、どのくらい学べばよいかを指南します。
まずは、働け!
一般の労働者の就業時間は、年間1850時間。
社長であれば、必勝型で3200時間、圧勝型で3700時間働くべき・・・、
朝は7時30分に出社して働きなさいと説きます。
本田宗一郎さんや稲盛和夫さんは5000時間働いたそうで、スティーブ・ジョブズも4500時間働いたそうです。
天才経営者と呼ばれている方々が、さらに大量の時間を投入する・・・まさに勝負あったです。
社長が3200時間労働を5年間続ければ結果が出る・・・最低でも15年やればエクセレントカンパニーになるとのこと。
なるほど、そのとおりです。
業績のイマイチな企業は、重役出勤という言葉があるように9時半~10時ころに社長が出社、夕方には早く退出・・・。
これでは、勝負にならないと思います。
また、興味深かったのが、社長は何時間、勉強すべきか?という切り口。
企業規模別の勉強時間というのも、とても面白かったです。
従業員10人未満 ・・・ 年間144時間
従業員10名~29名 ・・・ 年間216時間
従業員30名~100名 ・・・ 年間288時間
企業規模が大きくなるほど勉強時間を増やすべきということです。
規模が拡大すればするほど経営も複雑化していくため、当然と言えば当然。
このままではまずい、何かしなければならない・・・という問題意識、危機意識を持たれている経営者の方々に、一読いただきたい一冊です。