能率技師のメモ帳 経済産業大臣登録中小企業診断士・特定社会保険労務士の備忘録

マネジメント理論、経営理論を世のため人のために役立てるために

経営学を使える武器にする 考え行動する社員をどう生み出すか?リクツとコウドウ・・・どっちが大切?

2015年04月24日 | 本と雑誌

経営学を使える武器にする

高山信彦著  新潮文庫  460円+税

 

著者の高山さんは、イナクト代表取締役。

選抜人材を対象とした企業内ビジネススクールを企画、運営されている方。

経営コンサルタントというよりは、研修講師、ワークショップセミナー講師に近い仕事を全国展開されています。

文庫本で、この手の経営本が出るのは珍しく、手に取った一冊です。

高山さんの指導方法は、まずはポーター、コトラー、クリステンセンなどの経営学の古典を徹底的に読ませるところからスタート。

仕事をしているビジネスパースンが大著「競争優位の戦略」を読破するだけでも大変なのに、その知識を活用して、かつ他のメンバーや講師と丁々発止しながら経営戦略を練り上げていくという指導ステップを踏みます。

 

あたまデッカチで、美しいスライドをハリウッド映画のようにキラキラ感をもってプレゼンする友人がたくさんいるのですが(失礼!)、経営する、営みを続けるということは、リクツの部分を背後に持ちながらも、実戦、実践、行動をメインとした実に泥臭いものであると、個人的には考えています。

 

目次

1.準備編 経営学の基本を頭に入れる

2.経営学を使って、造船会社を変革する

3.補講 東レ、JR西日本、みずほの挑戦

 

同書のコアは、第2章。

「経営学を使って、造船会社を変革する」というセッションです。

舞台は、広島県にある常石造船。

同社の社長、幹部社員などを対象に高山さんの熱血指導がリアルに描かれています。

重厚長大と言われた産業の社員たちが、変わっていく姿・・・。

読み物としても、なかなか面白い内容です。

 

付録には、「授業を乗り切るための虎の巻」。

この中の「研修で学ぶ、自分にとっての10ヶ条」が面白い内容でした。

ご一読されると良いと思います。

 

巻末の解説は、流通科学大学学長の石井淳蔵さんが書かれています。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« カープ、北関東でのジャイア... | トップ | ほのぼの下町商店街・・・地... »
最新の画像もっと見る