まだまだ若いと思っていても、改めて周りを見渡すと風景が変わっている・・・
特に、今の20歳代、30歳代前半の若者たちの価値観は、大きく変わっていることに気づかされます。
特に、今の20歳代、30歳代前半の若者たちの価値観は、大きく変わっていることに気づかされます。
身の丈主義、コンサバティブ、モノからコトへ・・・
生まれてから、ずっと元気のない日本経済の中生きてきた世代・・・なかなか賢い生き方をしているように思います。
イケイケドンドンの日本経済を経験したことのあるGGI、BBAからは思いもつかない楽しみを日常生活に見出している若者たちがいます。
そんな中、現代の若者たちに問いかける一冊が刊行されました。
「社会の変化を見据え、どのように未来に向かえばいいのか?」
未来を生きるスキル
鈴木謙介著 KADOKAWA角川新書 840円+税
鈴木謙介著 KADOKAWA角川新書 840円+税
著者は、関西学院大学先端社会研究所長を務める社会学者。
1976年生まれの42歳。
「プログラミング教育必修化時代の戦い方 20××年の幸福論」というキャッチコピー。
若者たちに届くでしょうか?
目次
第1章 オンリーワンよりワンピース 仕事・働き方
第2章 「選ぶ人」から「選ばれる人」へ お金・自己投資
第3章 「問いの発見力」を鍛えよう 育児・教育
第4章 お金か人の輪か 地域・コミュニティ
第5章 人に残された最後の問題 家族・愛・絆
第1章 オンリーワンよりワンピース 仕事・働き方
第2章 「選ぶ人」から「選ばれる人」へ お金・自己投資
第3章 「問いの発見力」を鍛えよう 育児・教育
第4章 お金か人の輪か 地域・コミュニティ
第5章 人に残された最後の問題 家族・愛・絆
著者は、これからの世の中、「協働」が重要であると訴えます。
自己投資や学歴は大切ではあるけれども、それを周りの人たちが幸せにするための手段であることが大切!と訴求します。
そのとおりだと思います。
社会学の視点から考えると、日本の世の中は、まず社会・・・世間があって個人があると言われています。
個人があって、その集合である社会があるとする欧米の考え方とは異なります。
社会と個人をつなぐ「協働」。
確かに、コラボレーションは世の中も「個」も良い方向に導くと思います。
そのために・・・選ばれるために個人の魅力、実力を高めていくことは、これからの指針となると思います。
同書で線を引っ張ったところを紹介させていただきます。
「AIによって仕事がなくなる」は大袈裟だ
コストカットではなく付加価値を
「協働」が社会に新しい仕事と幸福をもたらす
自己投資とは学び続けること 半数以上の日本人が「学んでいない」
付加価値を生み出すには「学び直し」が不可欠
自分のお金は自分で作る
「学んだ内容」より「学んだ姿勢」
お金で買えないつながりを作る
「ジモト」という特別な場所
家族という協働プロジェクト 「家族する」ことが大切
多様な人々と共に生きる
若者からキャリア相談を受けた時、個人的には大きく2つの選択肢を説明するようにしています。
働き方改革、ワークライフバランスの時代。
「ばりキャリ」か?「ゆるキャリ」か?
仕事をバリバリこなし専門性の獲得、昇進昇格を目指す「ばりキャリ」。
家庭や趣味を大切にしながらしなやかに仕事をさばいていく「ゆるキャリ」。
どちらが良いとか悪いとかいうことではなく、自身の生き方、生きざまの軸となる部分です。
「ばりキャリ」に興味を示した若者には次のように助言します。
「日本人として生きていくということは様様な壁にぶち当たるけど、アジア人として生きて行こうと決心すれば自由な空間が存在しているよ。日本人として生きていくということはビンボーに耐えなければならないけど、アジア人として生きて行こうと決心すれば、お金持ちになれる可能性が高くなるよ。」
最近の20歳代の若者は、お金、拝金主義とは違う世界にいるため、自分の身の回り、手の届く範囲の中で楽しむ傾向があるように思います。
「ゆるキャリ」で人生を楽しむのであれば、マイルドヤンキーを志向するのも一つの生き方だと思います。
未来を生きるスキル・・・キャリア、キャリアで悩んでいる学生に読んでいただきたい新たな自分自身に「気づく」一冊です。