2人に1人は妊娠期にむし歯や歯周病の心配あり
日経GOODY 2016年6月9日 鈴木英子:ニューズフロント
雪印メグミルクグループの雪印ビーンスタークは、むし歯と歯周病に関する意識調査(調査期間:2016年5月7日~10日)の結果を発表した。
それによると、1~5歳の子どもがいる25~45歳の既婚男女の約3分の2は、妊娠期の歯周病が妊娠の継続に影響を及ぼす可能性があることを知らず、約4割は歯周病と様々な疾病との関連を認識していない。
◆子どもの1割超に「むし歯がある」
1~5歳の子どもがいる25~45歳の既婚男女400人に、子どものむし歯について尋ねたところ、13.8%が「子どもにむし歯がある」と答えた。
子どものむし歯の対策としてどんな取り組みをしているか聞いてみると、「1日1回以上の歯みがき」が85.8%で群を抜いて多かった(図1)。「子どものむし歯を心配していないので取り組んでいない」との回答はわずか3.0%にとどまった。
図1◎ 子どものむし歯対策としてどのような取り組みをしているか
妊娠をきっかけに歯科検診を受けた妻は6割を占め、そのうち妊娠前の受診は18.3%、妊娠期間中の受診は27.5%、出産後の受診は12.0%だった(図2)。受診の結果、むし歯か歯周病、あるいは両方と診断された人は妻本人および夫は過半数(52.7%)にのぼった(図3)。
図2◎ 妊娠をきっかけに歯科検診を受けたか
図3◎ 妊娠をきっかけに歯科検診を受けた結果は
年代別で見ると、年齢が若いほどむし歯や歯周病の傾向が高く、むし歯に限って見れば25~29歳は他の年齢層に比べ目立って多い。
男女別では、歯周病にかかっている割合は女性が15.5%、男性が19.6%で男性の方がわずかに多い(図4)。むし歯は女性が52.8%、男性が40.1%と女性の方が圧倒的に多かった。
図4◎ 妊娠をきっかけに歯科検診を受けた結果は(男女別)
◆歯周病は生活習慣病との関連性が指摘されている
『産婦人科診療ガイドライン 産科編 2014』(日本産婦人科学会・日本産婦人科医会)によると、歯周病は早産や低出生体重児出産につながる可能性が高いとの報告があるが、こうした歯周病の妊娠への影響について「知っている」という人は33.8%にとどまった。
また、厚生労働省の健康増進総合支援システム「e-ヘルスネット」と日本歯科学会のホームページ「テーマパーク8020」では、糖尿病、動脈硬化、心筋こうそく、誤嚥性肺炎、骨粗しょう症と歯周病との関連性を指摘しているが、これらの疾病を提示して歯周病との関わりがあると思うものを選んでもらったところ、42.8%が「この中にはない」と答えた(図5)。
図5◎ 歯周病と関連があるとされる疾病はどれだと思うか
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日経GOODY 2016年6月9日 鈴木英子:ニューズフロント
雪印メグミルクグループの雪印ビーンスタークは、むし歯と歯周病に関する意識調査(調査期間:2016年5月7日~10日)の結果を発表した。
それによると、1~5歳の子どもがいる25~45歳の既婚男女の約3分の2は、妊娠期の歯周病が妊娠の継続に影響を及ぼす可能性があることを知らず、約4割は歯周病と様々な疾病との関連を認識していない。
◆子どもの1割超に「むし歯がある」
1~5歳の子どもがいる25~45歳の既婚男女400人に、子どものむし歯について尋ねたところ、13.8%が「子どもにむし歯がある」と答えた。
子どものむし歯の対策としてどんな取り組みをしているか聞いてみると、「1日1回以上の歯みがき」が85.8%で群を抜いて多かった(図1)。「子どものむし歯を心配していないので取り組んでいない」との回答はわずか3.0%にとどまった。
図1◎ 子どものむし歯対策としてどのような取り組みをしているか
妊娠をきっかけに歯科検診を受けた妻は6割を占め、そのうち妊娠前の受診は18.3%、妊娠期間中の受診は27.5%、出産後の受診は12.0%だった(図2)。受診の結果、むし歯か歯周病、あるいは両方と診断された人は妻本人および夫は過半数(52.7%)にのぼった(図3)。
図2◎ 妊娠をきっかけに歯科検診を受けたか
図3◎ 妊娠をきっかけに歯科検診を受けた結果は
年代別で見ると、年齢が若いほどむし歯や歯周病の傾向が高く、むし歯に限って見れば25~29歳は他の年齢層に比べ目立って多い。
男女別では、歯周病にかかっている割合は女性が15.5%、男性が19.6%で男性の方がわずかに多い(図4)。むし歯は女性が52.8%、男性が40.1%と女性の方が圧倒的に多かった。
図4◎ 妊娠をきっかけに歯科検診を受けた結果は(男女別)
◆歯周病は生活習慣病との関連性が指摘されている
『産婦人科診療ガイドライン 産科編 2014』(日本産婦人科学会・日本産婦人科医会)によると、歯周病は早産や低出生体重児出産につながる可能性が高いとの報告があるが、こうした歯周病の妊娠への影響について「知っている」という人は33.8%にとどまった。
また、厚生労働省の健康増進総合支援システム「e-ヘルスネット」と日本歯科学会のホームページ「テーマパーク8020」では、糖尿病、動脈硬化、心筋こうそく、誤嚥性肺炎、骨粗しょう症と歯周病との関連性を指摘しているが、これらの疾病を提示して歯周病との関わりがあると思うものを選んでもらったところ、42.8%が「この中にはない」と答えた(図5)。
図5◎ 歯周病と関連があるとされる疾病はどれだと思うか
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