歯周病と糖尿病・心筋梗塞の関連、4割以上が「知らない」

2016年06月10日 17時32分22秒 | 医科・歯科・介護
2人に1人は妊娠期にむし歯や歯周病の心配あり

日経GOODY 2016年6月9日 鈴木英子:ニューズフロント

雪印メグミルクグループの雪印ビーンスタークは、むし歯と歯周病に関する意識調査(調査期間:2016年5月7日~10日)の結果を発表した。
それによると、1~5歳の子どもがいる25~45歳の既婚男女の約3分の2は、妊娠期の歯周病が妊娠の継続に影響を及ぼす可能性があることを知らず、約4割は歯周病と様々な疾病との関連を認識していない。
◆子どもの1割超に「むし歯がある」
 1~5歳の子どもがいる25~45歳の既婚男女400人に、子どものむし歯について尋ねたところ、13.8%が「子どもにむし歯がある」と答えた。
 子どものむし歯の対策としてどんな取り組みをしているか聞いてみると、「1日1回以上の歯みがき」が85.8%で群を抜いて多かった(図1)。「子どものむし歯を心配していないので取り組んでいない」との回答はわずか3.0%にとどまった。
図1◎ 子どものむし歯対策としてどのような取り組みをしているか

 妊娠をきっかけに歯科検診を受けた妻は6割を占め、そのうち妊娠前の受診は18.3%、妊娠期間中の受診は27.5%、出産後の受診は12.0%だった(図2)。受診の結果、むし歯か歯周病、あるいは両方と診断された人は妻本人および夫は過半数(52.7%)にのぼった(図3)。
図2◎ 妊娠をきっかけに歯科検診を受けたか


図3◎ 妊娠をきっかけに歯科検診を受けた結果は


 年代別で見ると、年齢が若いほどむし歯や歯周病の傾向が高く、むし歯に限って見れば25~29歳は他の年齢層に比べ目立って多い。

 男女別では、歯周病にかかっている割合は女性が15.5%、男性が19.6%で男性の方がわずかに多い(図4)。むし歯は女性が52.8%、男性が40.1%と女性の方が圧倒的に多かった。
図4◎ 妊娠をきっかけに歯科検診を受けた結果は(男女別)


◆歯周病は生活習慣病との関連性が指摘されている
 『産婦人科診療ガイドライン 産科編 2014』(日本産婦人科学会・日本産婦人科医会)によると、歯周病は早産や低出生体重児出産につながる可能性が高いとの報告があるが、こうした歯周病の妊娠への影響について「知っている」という人は33.8%にとどまった。
 また、厚生労働省の健康増進総合支援システム「e-ヘルスネット」と日本歯科学会のホームページ「テーマパーク8020」では、糖尿病、動脈硬化、心筋こうそく、誤嚥性肺炎、骨粗しょう症と歯周病との関連性を指摘しているが、これらの疾病を提示して歯周病との関わりがあると思うものを選んでもらったところ、42.8%が「この中にはない」と答えた(図5)。
図5◎ 歯周病と関連があるとされる疾病はどれだと思うか



「医薬品に関する評価中のリスク等の情報について」の情報

2016年06月10日 17時30分06秒 | 医科・歯科・介護
┏━━━━━━━━━━【PMDAメディナビ】━━━━━━━━━━┓
医薬品に関する評価中のリスク等の情報掲載のお知らせ (2016/06/10 配信)
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

「医薬品に関する評価中のリスク等の情報について」の情報を
更新しましたのでお知らせします。
『使用上の注意の改訂等に繋がりうる注目しているリスク情報』に
以下の医薬品(一般的名称)について評価中のリスク情報を掲載しました。
http://www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/calling-attention/risk-communications/0001.html
※なお、掲載の情報は、現在、評価中のリスクに関するものですので、
直ちに対応を求めるものではありません。

■ 過酸化ベンゾイル
■ クリンダマイシンリン酸エステル水和物・過酸化ベンゾイル
■ アピキサバン
■ オムビタスビル水和物・パリタプレビル水和物・リトナビル
■ ソホスブビル
■ リバビリン
■ レジパスビル アセトン付加物・ソホスブビル
■ オキシトシン
■ ジクロフェナクナトリウム(経口剤、坐剤、注腸軟膏剤)
■ ニンテダニブエタンスルホン酸塩
■ カルムスチン
■ フィンゴリモド塩酸塩

台所が蟻だらけ

2016年06月10日 07時14分56秒 | 日記・断片
昨夜は午後7時30分、地区の打ち合わせに、榎田宅(仮名)へ行く。
阪神とロッテ戦をテレビで観戦していたが、試合途中会合なので家を出た。
結果として、阪神はロッテに3連敗。
前試合の負けもあるので阪神は4連敗となる。
会合では、改めて組織としての柔軟性の必要性に意見が集まった。
日曜日が休みの勤務者、当方のように毎日が日曜日の年金生活をしている人。
木曜日が休みの人もいる。
家庭の主婦に合わせて、次回(19日)の会合は月曜日となる。
勤務している男性はその会合へ出られない。
まあ、仕方ないか・・・

ところで、家へ戻ると台所が蟻だらけで、騒いでいた。
その原因を当方に?! 次男も家人も決めつけている。
酒の処理を問題視した。
酒に蟻が外から集まるのか?
「甘い物でも、あんた落としたじゃないの」
「親父に決まっている」と次男はヒステリックに叫ぶ。
その金属性の声にウンザリする。
西さんにビワをもらった。
ビワが台所にあったが、それに蟻が集まってきたのか?
不可解!

【本日の誕生花】スイートピー

2016年06月10日 06時56分42秒 | 医科・歯科・介護
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  花を楽しもう!みん花通信
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 (2016.06.09配信)


numatatoneさん、こんにちは!
いつも「みんなの花図鑑」をご利用いただき誠にありがとうございます。


※みん花通信の受信間隔を変更するには、メール下部[メール設定変更方法]をご参照ください。





【本日の一枚】

本日の一枚はkimichanさんが岡山市ご近所で撮影した「スイレン」です。
株元に日があたるようになると花をつける「スイレン」。本日の一枚は、青々とした葉の間から顔を出した白地に桃色が入る咲き始めの花、外側の緑色のライン、中心の黄色を抑えた色彩で写し、落ち着いた雰囲気の一枚です。


本日の一枚を見る
https://hc.minhana.net/photo_of_ today?utm_source=tsushin&utm_medium=mail&utm_campaign=mailmag

本日の一枚は、撮影スポット(※)を登録していただいた写真の中から季節感あふれる写真や花のある風景など、 そのスポットに出かけたくなるような魅力的な写真を選ばせていただいております。
(※)撮影スポットは、写真投稿ページの「撮影スポットを登録」に入力すると登録することができます。
  例:東京都小平市/東山動植物園/八坂神社 など
皆様のお気に入りの場所をぜひご紹介ください。紅葉の写真投稿もお待ちしております。


お花を楽しめるおすすめのスポットを「撮影スポット」に記入してご投稿ください。
皆様のお気に入りの場所をぜひご紹介ください♪

【本日の誕生花】

スイートピー
鮮やかでかわいらしい花☆甘酸っぱい香りがするんですよ〜!花言葉は「デリケート」「ほのかな喜び」です!
https://minhana.net/wiki/view/1255?utm_source=tsushin&utm _medium=mail&utm_campaign=mailmag

△▼厚生労働省▼△ ・平成28年6月7日付大臣会見概要

2016年06月10日 06時52分42秒 | 医科・歯科・介護
新着情報配信サービス

      06月08日 19時 以降掲載

○ 審議会等

・厚生科学審議会 疾病対策部会 指定難病検討委員会(第13回) 議事録(2016年3月25日)
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=222231

・第20回社会保障審議会介護給付費分科会介護事業経営調査委員会資料
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=222233



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△▼厚生労働省▼△

新着情報配信サービス

      06月08日 10時 以降掲載

○ 大臣会見等

・平成28年6月7日付大臣会見概要
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=222199

○ 報道発表

・「平成27年度個別労働紛争解決制度の施行状況」を公表します~総合労働相談は8年連続100万件超、内容は「いじめ・嫌がらせ」が4年連続トップ~
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=222201

・高度管理医療機器に係る認証基準の策定計画(平成28年度)
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=222203

・平成27年度ハローワークにおける求人票の記載内容と実際の労働条件の相違に係る申出等の件数を公表します
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=222205

○ 政策分野

・ジカウイルス感染症に関するQ&Aについて
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=222207

・ストレスチェック等の職場におけるメンタルヘルス対策・過重労働対策等
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=222209

・『ダメ。ゼッタイ。』普及運動リーフレット
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=222211

・平成27年度雇用均等室における法施行状況(1~3月)(速報値)
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=222213

○ 審議会等

・第1回がん検診受診率等に関するワーキンググループ
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=222215

・第9回歯科診療情報の標準化に関する検討会を開催します
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=222217

・第二回 医療計画の見直し等に関する検討会
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=222219

・第一回医療計画の見直し等に関する検討会(2016年5月20日)
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=222221

・審議会、研究会等予定
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=222223

・第18回がん検診のあり方に関する検討会
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=222225

○ 採用情報

・総合職(化学・生物・薬学)(薬学系)
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=222227


△▼厚生労働省▼△

新着情報配信サービス

      06月07日 19時 以降掲載

○ 審議会等

・第17回厚生科学審議会感染症部会
http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=222197
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numata727 さんが 2015年06月08日 に書かれた記事をお届けします

2016年06月10日 06時46分54秒 | 医科・歯科・介護
numata727 さんが 2015年06月08日 に書かれた記事をお届けします。

歯科界・歯科業界の取材から引退

突然であるが、歯科界・歯科業界の取材から引退することとした。深い意味、理由があるわけではない。人生の一つの区切りとしての決断である。しかし、歯科界・歯科業界の影の応援団である立場や信条的に変わらない。医科と比べ、歯科は何かと軽視されている。歯科技工士の立場がそれを如実に物語っている。以前、当時の日本歯科技工士...
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釣った魚は大きかった



ツキに見放されているが、さらに皮肉であった。取手競輪記念「水戸黄門賞」は2日連続、1着入線の地元選手が失格して、利根輪太郎は車券が的中したのに、運を逃がしてしまった。




トップアスリートから競輪選手への転向を期待



元野球選手、元水泳選手、元日本のトップアスリートたちが是非、競輪選手になってもらいたい。特に100?、200?の陸上選手たちに、競輪への転身を期待したい。プロ野球選手のトライアウトの番組を見ていて、その思いを強くした。競輪は相撲のように、外国のアスリートにもチャンスを与えてほしい。つまりスカウトに行くのだ、そ...
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泥まみれになって戦う情熱が大切だ



★共生型福祉施設は1か所で複数の福祉サービスを効率的に提供でき、利点が多い。介護、保育、障害者福祉に関する各分野ごとに、法律や施設に関する規制、補助金の仕組みなどが異なっている。そのため、行政のタテ割り的な対応で、共生型の強みが発揮できないケースも少なくない。★一方、高齢者ケアや保育など各分野で求められる専門...
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「時代が違う」と言われたこともあった



★人生に関する問題は、対話なくして相手に通じない。★核兵器は、人間らしく生きることも、人間らしく死ぬことも許さない「悪魔の兵器」である。★地獄の底からはい出てきたような人たちが、ぞろぞろ歩いてきた。全身が真っ黒に焼けただれ、皮膚が布のようにずるむけた人たちが「お水をください、お水をください」と声にならない声で...
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今を生きる我々の夢は何か?



立松和平著「光の雨」は、連合赤軍をモチーフとした力作だ。モデルの一人は「元連合赤軍幹部の坂口弘死刑囚」作者の立松さんは、連合赤軍のメンバーと同世代。彼らに対する関心の高さも、やはり同じ政治情勢の中で育ったことが大きいのではないだろうか?同じ時代に最も先鋭的な青春を送った若者たちを描くことでは、きっと自分自身の...
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歯科界の問題点追求のブログ、Facebookが話題に



保険審査のローカルルールは何のため?!◆熊坂覚 Facebook より2015. 6. 5山梨の歯科における非合法ローカルルールに想像以上に非常に反響がありましたので他も少し紹介。一般の方は何のことやらでしょうからご容赦ください。前述のように、初診時の精密検査を認めないだけではありませんでした。C病名があるに...
>続きを読む





HPI歯科同好会理事会議事録 平成27年6月7日(日)

開催日時 午後1時00分〜午後4時00分開催場所  八重洲倶楽部「第1会議室」出 席 者  (順不同・敬称略) 照井 保之、大村 誠、小梶 弘美、梶原 幹人、土屋 克實欠 席 者 (順不同・敬称略) 久保 慶浩、佐藤 雅実、島田 憲治、斎藤 勝雄、山本 嗣信協議事項1.会議体録のまとめと活用方法 ・今...
>続きを読む
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numata727 さんが 2015年06月09日 に書かれた記事をお届けします。

音楽や詩も自分が作ったものが一番好きです

前人未到の人生 謳歌−尊敬している芸術家はいますか?(別所哲也さん)草間彌生さん−自分自身です。世界中で自分ほど、熱烈に芸術に貢献した人間はいません。子供も頃から芸術のために毎日、切磋琢磨してきました。絵は15歳の頃から欠かさず描いてきました。もっともっと素晴らしい人生を描きたいと思っています。それを1日たり...
>続きを読む





音楽や詩も自分が作ったものが一番好きです



前人未到の人生 謳歌−尊敬している芸術家はいますか?(別所哲也さん)草間彌生さん−自分自身です。世界中で自分ほど、熱烈に芸術に貢献した人間はいません。子供も頃から芸術のために毎日、切磋琢磨してきました。絵は15歳の頃から欠かさず描いてきました。もっともっと素晴らしい人生を描きたいと思っています。それを1日たり...
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何があっても、たじろがない



★意志あるところに必ず道がある。★一人の心の革命によって、自分の人生も社会も国土も必ず変えていくことができる。全部「心」で決まる。★祈りとは“断じて為す”という意志であり、誓願である。★「地域と社会を大切に」★少人数の集いこそ、地域社会の共生と共栄の直道であり、世界平和の縮図である。★互の行動と体験を共有する...
>続きを読む





「希望の社会科学」



「希望は与えられるものではなく、動いて、もがいているうちに出会うもの」東京大学教授・玄田有史さん東京大学社会科学研究所では2005年度から希望学プロジェクトを開始しました。希望とは何か?希望はどこから来て、そしてどこへ行くのか?希望と社会のあいだの本質的なかかわりとは?希望学は、思想・制度研究、経済・歴史分析...
>続きを読む
















『医者のたまご、世界を転がる。』上梓のわけ

2016年06月10日 06時40分27秒 | 医科・歯科・介護
――中島侑子氏◆Vol.1
医学部6年生、世界一周を決意


m3.com 2016年6月1日 成相通子(m3.com編集部)


「私、就職しないんです。世界一周するので」
 ほとんどの2年目研修医は、次の就職先が決まっている12月。なかなか就職先を決めない研修医に心配して声を掛けた上級医はさぞかし驚いたに違いない。
 現在、救急医として長野県中野市のJA北信総合病院に勤める中島侑子氏は、自身の世界一周の旅をまとめた著書『医者のたまご、世界を転がる。』(ポプラ社)をこの5月に上梓した。旅立つ時、「全員に反対されると思っていたので、応援してくれる人が多くて、びっくりした」と中島氏は振り返る。
◆「絶対に行く」と言い続けて
 中島氏が世界一周の旅を決意したのは、山口大学医学部6年生の時。タイに旅行中、世界を放浪する旅人たちに出会い、憧れた。「知らない世界を残したまま、医師としての道を歩んでもいいのか」。休学して旅に出たかったが、両親の強い反対に遭った。旅行費を親に頼らざるを得ない学生時代には無理だと悟った。「研修医を終了したら、絶対に行く」。
 3年越しの決意は揺るがなかった。両親も何とか受け入れてくれ、同僚や上級医は驚きながらも「うらやましい」「頑張って」とエールを送ってくれた。医師としてのキャリアを心配して反対する人もいたが、むしろ応援してくれる人が9割近くだったことに勇気づけられた。
 著書では、中島氏が2009年から2012年にかけて、世界52カ国を旅し、現地の人々や旅人たちと交流しながら、発展途上国の医療現場を体当たりで訪れる様子をつづっている。ネパールの無医村で医師の代わりに診療する青年、インドで身体の「悪い箇所」に木製のストローを押し当てた後、不思議な液体を噴出させて「治療する」シャーマン、国際援助団体で診療を受けるケニアのスラム街の子供たち……。もともと医療と離れた世界を体験したいと考えていたが、世界の医療事情に触れ、日本の医療制度の良し悪しを再発見する旅にもなった。
◆医師を志し、世界旅行を決意するまで
 中島氏は、母親がクモ膜下出血で倒れた高校1年の時、医師を志した。自分の大切な人が死ぬかもしれない、その時に、「何かできるようになりたい」と思ったからだ。しかし、医学部に入学して3年。進むべき診療科や生き方を悩むようになった。「結婚、出産を考えると、忙しい診療科は難しいかも」「でも興味がある科はすべて忙しそうな診療科・・・」「男性と同じようにバリバリ働きたいけど、果たして可能なのだろうか」。周りの女子医学生たちも悩んでいた。
 医学部の勉強に追われつつも、19歳でバリに旅行してから、海外旅行が好きになった。そんな中、タイで出会ったのが長期間、世界を自由に見て回る旅人たち。「診療科を選んだら、何となく10年後、20年後が見えて。決まったレールの上に乗ってしまうのが怖く感じたんです」。
◆「医者の人権って?」
 市中病院での初期臨床研修では、「2年後の目標に向かって、何でも吸収してやる」。強い決意を持って臨んだが、忙しさは想像以上だったという。「研修医が忙しいのは当たり前とは思っていましたが、忙しいのは研修医だけではなかった」。さらに驚かされたのは、世界旅行から帰国した後の就職先として、都内の大学病院を訪ねた時。「5~6年は無給でやってもらい、週1回のアルバイトで稼いでもらう」。1つの病院だけでなく、複数の病院で言われた。「医者の人権って何?」と疑問は強くなった。
 「人一倍必死に受験勉強して、入学してからも他学部の友人が留学や旅行で楽しんでいるのを横目に見ながら勉強してきた。このまま医師の小さな世界にいていいのか。外の世界を見てから医師になりたい」
 中島氏は旅に出た。それから7年後。今は長野県北部の地域の中核病院で、医師1人体制で救急科を背負っている。

5月12日に発売された中島氏の著書


「どんな状況でも役に立てる人になりたい」
――中島侑子氏◆Vol.2
ドクターコールに自信を持って対応

m3.com 2016年6月8日 成相通子(m3.com編集部)


 「お客様の中に、お医者さんはいませんか――」
 初期臨床研修を終えて東南アジアから中東、アフリカ、南米、ヨーロッパで計52カ国を旅した中島侑子氏。著書『医者の卵、世界を転がる。』で、旅を続けるうちにドクターコールを「恐れるようになった」と述べている。
 研修医時代は毎日当然のようにやっていた点滴も、旅を続けてブランクが1年、2年と広がるにつれ、自信がなくなってきた。旅先で会った人に、「医師である」と言うと頼られることが多々あった。しかし、きちんとした設備や医療機器も医薬品もない中で、満足な診療はできない。消化器系の腹痛を訴える女性に簡単な診察をした後「病院に行くように」と言いながら、持っていた胃薬を渡すことが正しいことなのか。感謝されても複雑な気持ちで、申し訳なく感じた。そのうち、日本で何をしていたのかを聞かれても、医師と答えずに「医療系の仕事」と濁すように。自信を失っていた。
 どこに行っても感動が薄くなってきた――。そう感じ始めた2012年、3年に及んだ世界一周旅行に幕を閉じた。写真展や学校などで講演会をこなす毎日が終わると、「何をしたいのかが分からない」と焦るようになった。旅行中は漠然と医師として復職するつもりだったが、具体的に何をするのか決まっていなかった。「目標がない」。人生で一番悩んだ時期だった。
◆ブランク4年、救急の現場に復帰
 救急医になると決めたのは、「いつどこで何があっても、助けを求められた時に力になれる人」になりたいと思ったからだ。悩みに悩んで、自分の無力さを感じる中、「自分に自信を持ちたい」「人の力になりたい」という気持ちが、「コップから溢れ出すように湧いてきた」。自分が人のために役立てる一番の道は、結局医師だ――。理想の自分になるための一番の近道として、救急を選んだ。
 初期研修の後、ブランクは4年以上になっていた。とにかく自分を鍛えたいと3次救急がメーンの大学病院の救急科に就職。都内でも多忙とされる職場を自ら選んだ。カンファレンスでの医療用語の意味が分からず、不甲斐なさに涙し、死亡宣告に重圧を感じた。それでも、元気に患者が退院する姿を見て、理想の自分に近づいていると実感できた。
 「まだまだ1人前とは言えないけど、今の自分ならドクターコールに名乗り出せる」。そう思った時に第一の目標をクリアできたと感じた。2015年4月には救急ヘリでの医療に携わるため沖縄県で働き始める。

◆沖縄で学んだこと
 沖縄県本当北部では医師不足で診療所の閉鎖が相次ぎ、救急搬送に2時間近くかかる地域もある。NPO法人MESH(Medical Evacuation Service with Helicopter)は、2008年に理事長の医師、小濱正博氏らを中心に立ち上げた団体で、民間の救急ヘリを運航し、ドクターヘリの導入が困難な地域などで活動している。
 救急医療機材が限られ、医師は1人だけになる救急ヘリでの診療は、まさに自分が目指す「いつどこで何があっても」に近かった。医療の知識や技術はもちろん、コミュニケーションや瞬発力、緊急時に取り乱さない冷静さなど多くを学ぶことができたという。
 2016年から、縁あって長野県中野市のJA北信総合病院で医師1人の救急医として勤務を始めた。上級医がいない状況で、1人の責任で判断する。最初はその責任の重さに押しつぶされる思いだったが、少しずつ慣れてきた。
 今、救急専門医の取得を目指しながら、「将来的には災害派遣医療に携わりたい」と話す中島氏。国際緊急援助隊の医療チームに登録、研修を受けている。また、2015年に取得した旅行医学認定医の資格を生かした海外赴任者へのアドバイスや執筆活動も続けて行く考えだ。
◆「自分だからできること」
 3年間の旅行で学んだことは、全て今の自分につながっていると実感する。旅に出なかったら、救急の道には進んでいなかったという。旅行中から書き始めたブログでは、「自分も研修医だが、世界旅行がしたい」「医師でも世界旅行ができると知って驚いた」など、医師からも感想が多く寄せられている。世界旅行をする医師の数も増えていると感じる。
 「旅行をするのが全てではないけれど、自分にとっては大事な選択だった。どこに行くのか、何をするのか、医局に言われたことにただ従うのは嫌だった。自分がここにいることで、何を還元できるのか。自分だからできることに意味がある」



医療用医薬品のネット販売形態の検討を提示 

2016年06月10日 06時38分38秒 | 医科・歯科・介護
 規制改革会議 規制改革に関する第4次答申

薬局新聞 2016年6月8日

 政府の規制改革会議は、先ほど提示した「規制改革に関する第4次答申~終わりなき挑戦~」において、処方箋医薬品のインターネットにおける販売形態を検討することを掲げている。背景に電子処方箋の解禁をあげており、対面以外の手法(インターネット等)を強力に推し進めてくる可能性がありそうだ。
 同会議が5月に提示した第4次答申「終わりなき挑戦」によると、一般用医薬品のインターネット販売について、「第3次答申の提言内容から変更が加えられており、規制改革の必要性について不断に議論を深めていくことが重要」と位置付けている。表題である一般用医薬品のインターネット販売に関しては「平成26年6月の改正薬事法によりインターネット等での販売は可能になった」と総括した一方で、改正薬事法で処方箋により調剤される医薬品については、「直接対面して販売しなければならないと定められた」と指摘。しかしながら、厚労省が本年から部分的に電子処方箋を解禁したことを受け「処方箋により調剤される薬についても、インターネット等を活用した直接対面以外の販売形態を検討する前提条件のひとつが整ったと考えられる」と表明し、今後取り組むべき課題として検討を進めることが重要との考えを打ち出している。
 「重点的フォローアップ」項目においては、医薬分業推進の下での規制の見直しに対して触れ、「薬剤師・薬局の機能やサービスに応じた報酬体系への見直しを行ったとの説明があった」と厚労省からの報告を述べるものの、「その実効性に対する評価を行うには時期尚早であり、それぞれの患者にとってメリットが実感できる見直しとなっているかどうか、引き続きフォローアップしていくことが必要」との認識を示しており、場合によっては公開ディスカッションといった手法を用いて改めて議論する可能性を含んでいる。


塩崎厚労相、新専門医制度への「懸念」理解

2016年06月10日 06時37分17秒 | 医科・歯科・介護
日医・四病協会見を受け談話、関係者による対応要望

m3.com 2016年6月7日 橋本佳子(m3.com編集長)

 塩崎恭久厚労相は6月7日、新専門医制度について、プロフェッショナルオートノミーの理念の下、医療関係者、日本専門医機構、各学会がお互いの立場を超えて協力し合い、国民のニーズに応えることができる医師養成に貢献するよう求める談話を公表した(資料は、厚労省のホームページ)。
 この談話は、同日付の日本医師会、四病院団体協議会の「新たな専門医の仕組みへの懸念について」を受けたもので、その趣旨は十分に理解できるとしている(『「学会専門医の維持を」、日医・四病協緊急会見』を参照)。ただし、2017年度からの開始予定を延期するかなど見直しの具体的な方向性や、新専門医制度にどのよう厚労省が関与するかについては触れておらず、関係者による対応を求めている。
 日医と四病協の懸念は、同日に緊急会見を開いて公表したもので、新専門医制度について2017年度から拙速に行うのではなく、医師偏在が深刻化しないかなどを精査すること、日本専門医機構のガバナンスや運営を見直すことなどを求める内容。同機構と基本診療領域の各学会に提出した。
 塩崎厚労相の談話では、日本専門医機構や各学会が新専門医制度の構築に向け努力してきたことは認識しているとしたものの、改めて地域医療を担う医療関係者や地方自治体など、幅広い関係者からの要望や意見を真摯に受け止めて取り組むことを求めている。
 新専門医制度については、2017 年度からの開始予定が、地域医療への影響を懸念する声が出て見直しを迫られ、6月9日の厚労省社会保障審議会医療部会でも議論される予定。ガバナンスの問題が指摘される日本専門医機構の役員については、来週にも第1回役員候補者選考委員会の開催が予定されている。

「費用対効果」でも共同歩調?

2016年06月10日 06時34分26秒 | 医科・歯科・介護
高額薬剤問題巡る日医と財務省の呉越同舟

日経メディカル 2016年6月9日  庄子育子=編集委員

 「あの3人がそろって同じ意見を述べるとは……。珍しくチームプレーを発揮しているなあ」。5月18日の中央社会保険医療協議会の終了後、さる厚生労働官僚が苦笑交じりにこう漏らした。

 「あの3人」とは、いずれも日本医師会出身の中医協診療側委員を指す。「互いに反りが合わず、ぎくしゃくしている仲」(日医関係者)というのは知る人ぞ知る話。実際、中医協の場では、発言内容を事前に擦り合わせていないと見受けられる場面が多々あり、別の厚労官僚は「まさに“学級崩壊”状態」と評していた。

 そんな3人が同じ主張を展開したのは、高額薬剤の薬価の在り方についてだった。近年、治療効果は高いが価格もとびきり高い新薬が相次いで登場している。その代表格が、免疫チェックポイント阻害薬のニボルマブ(商品名オプジーボ)だ。2014年に悪性黒色腫に対する治療薬として薬価収載され、昨年12月には切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌に適応が拡大された。肺癌の場合、薬剤費は体重60kgの患者で年間3000万円を超える。

 現行のルールでは、薬価は基本的に、使う患者が少ないほど高く設定される。ただし、新たに効能・効果が追加され使用患者が増えると見込まれても、薬価は次の改定時まで据え置かれる。この仕組みに対し、日医出身の3人の委員が「適応拡大された場合、一定の金額以上のものは薬価を再算定すべき」「市場規模や患者数などを勘案した抜本的な薬価算定ルールの見直しが必要」などと畳み掛けた。

 実は、中医協で高額薬剤問題が議論の俎上に載るのは、4月13日の前回会合に続いてのこと。その際も日医出身の3委員は同様の主張を展開。さらには、そのうちの1人から「財務省の財政制度等審議会でも超高額薬剤が問題視されている」との発言が飛び出した。日医は常日ごろ、医療費抑制に躍起な財務省や財制審を敵視している。だが、高額薬剤問題に関しては同じスタンスであると表明したのだ。

 この発言を受けて支払側委員も、「適応拡大で市場規模が拡大すれば薬価算定の根拠が失われる。効能効果を通過した時点での薬価見直しはあり得る」と援護射撃に回った。中医協で支払側と診療側の見解が一致することも、また珍しい。つまり高額薬剤の扱いに関しては、診療側と支払側、そして財務省までが共同歩調をとっており、その矛先は製薬企業に向けられている。

 厚労省も動き始めた。5月18日の中医協では、適応拡大時の薬価算定ルールに関して、具体的な議論に着手することを約束。また、それとは別に高額な医薬品や医療機器について、新たに「費用対効果」の視点から価格を設定する取り組みをスタートさせている。価格が効果に見合ったものかどうかを厳しく査定する試みで、割高と判断されれば次の薬価改定で価格が引き下げられる。現在は試行段階で、2018年度に本格実施となる。

 日医や財務省は、薬価は安ければ安いほどいいという立場から、費用対効果による評価の導入に賛成している。しかし、医薬品などへの費用対効果による評価が定着すれば、その後は診療行為の費用対効果が問われるようになる可能性もある。事実、費用対効果による評価の“先進国”である英国では、費用対効果が高い診療行為がガイドラインで細かく定められており、それを逸脱する行為は原則として、公的医療サービスとして認められない。

 日本では、患者の懐具合を気にせざるを得ない例があるにせよ、医師は高価な新薬をほぼ自由に処方できる。だが、費用対効果による評価の導入は、そうした現状を一変させるかもしれない。そのときには、今のような日医と財務省の呉越同舟など望むべくもないだろう。