宗教は「より良い人生を送るためのもの」である

2022年11月23日 13時45分54秒 | 新聞を読もう

今、改めて「宗教と社会」に注目が集まっている。

どこまでも眼前の他者のために差異を乗り越える対話を

全ての宗教を不安視するようなメディアやインターネットでの情報発信もあるが、元来、宗教は「より良い人生を送るもの」であり、社会と対立するものではない。

社会から離れ、閉じこもってしまう宗教も存在するが、社会と調和することが宗教の役割でもある。

また、宗教的信念は外在的に操作されるものではなく、内在的に獲得されるものであり、強制性は正しい意味での宗教的信念を生み出さない。

今日の日本社会は、戦前の国家主義、軍国主義の下で宗教に対する抑圧的体制がさなされた。

その反省から、信教の自由の理念を社会に定着させた。

宗教社会学では、日本の新宗教(近代以降に誕生した宗教群)の特徴として現世主義が指摘されている。

それは現実世界を超えたところで救済を求めるのではなく、現実の諸問題を乗り越える側面に意義を見いだした。

例えば、人間関係の悩みがあれば、そこから逃避するのではなく、自己を変革し、人生を強く生き抜く術(すべ)を仲間たちと切磋琢磨しながら、解決していくという姿である。

しかし、特に1970年代以降、現世主義が影を潜め、現実の諸問題から逃避することに重きを置く宗教が台頭してきた。

現世を逃避する志向は、現実世界は「悪」に満ちているという思考と親和性を持つ。

その結果、現実社会との接点(地域や家族)を意図的に遮断する傾向を生んだ。

現実社会に違和感を持ち、人生に苦悩する若者は、宗教的な無知から、そのそうな反社会的ともいえる宗教団体と接点を持ちはじめていったのだ。

宗教には、さまざまな理念や世界観・社会観がある。

信仰はあくまで心の問題であり、内面性は誰も強制的に干渉できない。

では、今、宗教に何が求められているのか?

社会との調和の中で宗教が存在しているという感覚を持つことが重要である。

人間の幸福のために宗教がある。

宗教は「声なき声」に耳を傾ける特質がある。

その際、世俗倫理性と対話の必要性がでる。

理性的であることと宗教的であること矛盾しない。

むしろ、相互を高め合うことが期待されている。

教育は両者を弁証的に向上させていくものだ。

哲学性を欠如させた教育の過程で宗教を軽視する。

教育側も宗教の特徴や役割を深く考えていくことが必要だ。

「宗教」とは究極的な意味に関わる文化現象である。

その究極性は神秘的な感性と言葉で表出される。

「人間のために宗教がある」という視点を持つ限り、神秘性を用いて人々を不安に陥れることはないだろう。

宗教のために人間を利用してはならない。

国家神道(こっかしんとう)は、近代天皇制下の日本において作られた一種の国教制度、あるいは祭祀の形態の歴史学的概念である。 

皇室の祖先神とされる天照大神を祀る伊勢神宮を全国の神社の頂点に立つ総本山とし、国家が他の神道と区別して管理した「神社神道(じんじゃしんとう)」(神社を中心とする神道)を指す語である

王政復古を実現した新政府は、1868年(明治元)、祭政一致神祇官再興を布告して神道の国教化を進め、神仏判然令で神社から仏教的要素を除去した。

その後、政府主導の神道国民教化策が不振に終わると、政府は「神社は宗教にあらず」という論理で、神社を「国家の宗祀」と位置づけ、神社神道を他の諸宗教とは異なる公的な扱いとした。ここに国家神道が成立し、教化など宗教的側面にかかわる教派神道と役割が分担されることになった

 

 

 

 


宗教が世界で果たす重要な役割

2022年11月23日 13時33分31秒 | 社会・文化・政治・経済
2016年6月9日,イギリスのオックスフォード大学で開催された宗教の自由に関するシンポジウムにおいて,オークス長老はこの説教を行いました。

宗教が日々の生活に影響を及ぼさなくなると,わたしたちのあらゆる自由が重大な危機にさらされます。

写真/© Getty Images

30年以上にわたり,わたしはイエス・キリストの十二使徒の一人として奉仕してきました。わたしたちは,大管長会の指示に従い,3万余りのユニットに集うおよそ1,600万人の会員を擁する世界的な規模の教会を管理しています。

イエス・キリストの神性と神権,完全な教義について教え,証しています。

この教会独自の教義とは,啓示を受け,主の戒めを今日の状況下でどう実践すればよいかを教える預言者と使徒を,神が今も召しておられると知っていることです。

1.世界における宗教の重要性

わたしは生涯を通じて,宗教の自由というテーマに興味をひかれてきました。54年前,シカゴ大学の若い法学教授だったころにわたしが初めて出した本は,アメリカ合衆国における教会と国家の関係について自ら編集したものでした。

今日では,政治,紛争の解決,経済的発展,人道支援,そのほかの分野における宗教の重要性は当時よりもはるかに高まっており,もはや無視することはだれにもできません。

世界の人口の84パーセントは特定の宗教を持っています。

しかし,世界中の77パーセントの人々は,宗教の自由に関して厳しい,または非常に厳しい制限のある国に住んでいます。

宗教を理解し,宗教と世界的な問題,および政府との関係を理解することは,わたしたちの住む世界をより良くしていくために不可欠です。

宗教の自由は,世界のほとんどの地域で理解されていませんし,理解されている地域であっても,宗教の自由は世俗主義と過激思想に脅かされています。

とは言え,宗教が守ろうとしているのは神から与えられた生来の自由であり,この自由は全国民の福利を追及する政府と補完し合いながら実現するという理想を,わたしは擁護するものです。

したがって,政府は国民の宗教の自由を確保するべきです。有名な,国連の世界人権宣言第18条には次のように述べられています。

「すべて人は,思想,良心および宗教の自由に対する権利を有する。この権利は,宗教または信念を変更する自由ならびに単独でまたは他の者と共同して,公的にまたは私的に,布教,行事,礼拝および儀式によって宗教または信念を表明する自由を含む。」

宗教の補完的な責任とは,その信者を通じて,宗教の自由を確保する国の法律を遵守し,その国の文化に敬意を払うことです。

宗教の自由が確保されるのであれば,そのような対応は,感謝の対価であり,喜んで支払われます。

こうした一般的な原則をだれもが受け入れ,実践しているならば,宗教の自由に関するこのような話し合いは必要ないでしょう。

しかし,周知のとおり,世界はこうした普遍的な原則をめぐる対立に悩まされています。例えば,現在,宗教を特別に擁護するという観点に異議申し立てをしている著名人がいます。

そのような人が書いた本に,Freedom from Religion〔『宗教からの自由』〕Why Tolerate Religion?〔『宗教を寛大に取り扱うのはなぜか』〕などがあります。

ほかにも,宗教的な信条を公的な場で実践することを否定し,教会,シナゴーグ,モスクで教えるという宗教の自由を制限して,宗教とその信者を排斥しようとする人がいます。

そのような試みは,もちろん,「世界人権宣言」のうたう「公的にまたは私的に」宗教や信念を表明する権利の保証に反しています。

宗教の自由な実践は,信者が,一つの共同体として,例えば,教育,医療,文化の分野における活動の一環として行動する際にも適用されなければなりません。

2.宗教の社会的価値

宗教の信条と実践は非合理的で,政府や社会が目指す重要な目標に逆行するとして批判されることもあります。わたしは,もちろん,社会にとって宗教ほど価値あるものはないという立場を守り続けます。

ある無神論者が最近出版した本で認めているように,「宗教を信じていない人でも,西洋文明の基本的価値観が宗教に根ざしていることは理解していますし,宗教が遵守されなくなるとともに,そうした価値観が衰退していくことに懸念を抱いています。」そうした「基本的価値観」の一つが,人には本来,尊厳と価値があるという概念です。

時計回りに左上から—マザー・テレサ,マーティン・ルーサー・キング・ジュニア博士,アメリカ合衆国大統領エイブラハム・リンカーン,デズモンド・トゥトゥビショップ,ウィリアム・ウィルバーフォース。

これ以外に,宗教に社会的な価値があることを示す例を7つ紹介しましょう。

1.西洋文明における最も重要な道徳的進歩の多くは,宗教的な原則に動機づけられたものであり,説教壇から説く教えに促されて,公式な採択に至ってきました。

大英帝国における奴隷貿易の廃止,アメリカ合衆国における奴隷解放宣言,過去半世紀にわたる公民権運動がそうです。

こうした進歩は世俗的な倫理が原動力となってもたらされたのではなく,道徳的に何が正しいかを宗教の観点からはっきりと判断できる人々が中心となって推進したのです。

2.アメリカ合衆国において,教育,医療,貧困者の支援など,数え切れないほど多くの価値ある慈善活動を行っている巨大な民間企業は,たいていの場合,宗教組織が母体となって宗教的な動機で始まり,維持されています。

3.西洋社会は,おもに全面的な法の拘束力によってまとめられているのではなく(この方法は非現実的でしょう),最も大切なことは,心の中に行動規範があるために強制ではなく自発的に規律に従う市民によってまとめられているということです。

そのような自発的な自己規制の源は,多くの人の場合,善悪を判断する宗教的な信念と,まだ見ぬ至高者に対する責任感なのです。

実際,西洋諸国では国の起源においても存続においても,宗教的価値観と現実の政治的な問題が非常に深くからみ合っているため,宗教が市民生活に影響を及ぼさなくなると,あらゆる自由が重大な危機にさらされます。

4.宗教組織は民間企業と協力して,個人と民間の組織を浸食する政府の力を見分け,抑制する仲介的な機関の役割を果たします。

5.宗教はそれを信じる多くの人に,周囲の人への奉仕を促し,総じて,地域社会や国々に大きな恵みをもたらします。

6.宗教は社会的なつながりを密にします。ラビのジョナサン・サックスはこう教えています。

「〔宗教は〕地域社会を築くためのこの世で最も強力な手段です。……消費者時代の個人主義に対する最良の解毒剤です。社会は宗教がなくてもやっていけるという考えが間違っていることは,歴史を振り返れば一目瞭然です。」

7.最後に,末日聖徒であり,企業の経営および革新の分野における「思想的指導者」と認められているクレートン・M・クリステンセンは,「宗教は民主主義と繁栄の基盤である」と書いています。

経済の発展に寄与する宗教の役割について語れることは,まだまだあるでしょう。

わたしは,宗教上の教えや宗教に基づいた信者の行動は,自由で繁栄した社会にとって重要であり,引き続き法律によって特別に保護されるようにするべきだという立場を守り続けます

3.宗教の持つ補完的な責任

これまでわたしは宗教の信者や組織に対する政府の責任についてのみ語ってきました。これから,宗教とその信者が政府に対して負っている補完的な責任について話したいと思います。

政府の保護下にある人々に,法の遵守と,文化の尊重を求める権利が政府にあることは,明らかです。

政府の重大な関心事は,国境の安全を確保することと,国民の健康と安全を守ることです。政府には,宗教を含むすべての組織が憎しみを教えることなく,人に対する暴力など,犯罪につながる行為を避けるよう主張する権利があります。

テロを推進する組織に保護を与える必要など,どんな国にもありません。宗教の自由はこうした状況のいずれにおいても政府の力を妨げる障害とはなりません。

今日,宗教と政府の相互補完機能が,ヨーロッパで厳しい試練にさらされています。

大半がイスラム教の宗教や文化を持つ難民ですが,異なる文化と宗教の国々へ大量に流入することで,明らかに深刻な,政治的,文化的,社会的,経済的,宗教的な問題が起きています。

宗教と宗教組織は,難民や難民を受け入れてきた国々を支援するために,短期および長期で,どのような貢献をすることができるでしょうか。

確かに,専門家の中には,こうした問題に対する宗教の役割に懐疑的な人もいますし,宗教には破壊的な影響力があると考える人もいます。

わたしは自分のよく知らない事実に基づく意見に反論するつもりはありません。

末日聖徒イエス・キリスト教会の方針と経験を紹介するだけです。

そうすることで,長期的にも,短期的にも,宗教が持つことのできる,また持つべき良い影響を明らかにすることができると思います。

末日聖徒,もしくはモルモンとして知られるわたしたちは,飢えた人に食物を与え,旅人をかくまうというキリストの教えを文字どおりに解釈しています(マタイ25:35参照)。

また神から授かった近代の啓示で次のようにも命じられています。

「貧しい者と乏しい者,病気の者と苦しんでいる者を,すべてのことにおいて思い起こしなさい。これらのことを行わない者は,わたしの弟子ではないからである。」(教義と聖約52:40

わたしたちの教会にとって,貧しい人や困っている人を世話することは,任意で行う行為でも,二次的な事柄でもありません。

わたしたちはそれを世界各地で行っています。

例えば,2015年に教会は56か国において177の緊急時対応プロジェクトを実施しました。

このほかにも,きれいな水の提供,予防接種,視力矯正など,7つの分野における支援で,何百ものプロジェクトを実施し,世界中の100万人以上に良い影響を与えました。

30年以上にもわたるこうした取り組みは,年平均4,000万米ドルに上るほどの規模です。

わたしたちは宗教団体への反対の一つを避けるために,教会の人道支援活動と世界的規模の伝道活動を厳密に切り離しています。

わたしたちは宗教にかかわりなく人道支援を行っています。権力や,食料そのほかの様々な計らいに影響されることなく,わたしたちの伝道活動を受け入れ,考慮してもらいたいからです。

4.教会にできること

国連や個々の国々にできること以外に,教会には何ができるでしょうか。この点についても,わたしたちの教会で行ってきたことを紹介しましょう。

教会員の半分はアメリカ合衆国内,残りの半分は合衆国外に分散しており,援助に必要とされる人的資源としては多くありませんが,この教会には影響力を引き出す大きな利点が3つあります。

第1に,会員の間に根付いている奉仕の伝統のおかげで,献身的かつ経験豊かなボランティアの資源があります。

数字に換算すると,2015年に教会のボランティアは,福祉,人道支援,そのほかの教会が主催するプロジェクトで,2,500万時間以上の労働を提供しています。

この数字には,個人的に奉仕した会員の時間は含まれていません。

第2に,人道支援の大義に対する教会員の財政的な貢献によって,自力で資金を賄うことができます。

わたしたちは,官僚機構や政府の資金援助から独立して運営を行う能力がありますが,最大限の影響力を発揮するために,ぜひ個々の行政機関や国連の機関と調整を図りつつ取り組んでいきたいとも思っています。

そのような機関にはますます宗教組織の力に目を向けてほしいと願っています。

第3に,わたしたちには直ちに活動できる世界的規模の草の根組織があります。例えば,難民という世界的な問題について言えば,2016年3月,教会の大管長会と扶助協会,若い女性,初等協会の中央会長は全世界の会員にメッセージを送り,わたしたちの中にいる貧しい人と「旅人」を助けるというクリスチャンの原則を思い起こすよう伝えました(マタイ25:35参照)。

この教会指導者たちは地元の地域社会で難民を助けるようすべての世代の女性に呼びかけました。

この呼びかけにこたえたヨーロッパの会員の代表的な例を挙げましょう。2016年4月のある夕方,ドイツで200人を超えるモルモンの会員とその友人たちがボランティア活動を行い,ヘッセン州とラインラント=プファルツ州にある6か所の難民センターに住む子供たちのために1,061個の「歓迎袋」を作成しました。

袋の中には新しい衣類,衛生用品,毛布,画材が入っていました。この活動を導いた女性の一人はこう述べています。「家を追われる〔難民の〕悲劇的な状況を変えることはできませんが,〔彼らの置かれた〕環境が変わるよう手助けをし,〔彼らの〕生活が変わるよう積極的に働きかけることはできます。」

教会が以前に行った世界的規模の人道支援活動について二つの例を紹介します。

2015年,LDS慈善事業団は,イギリスを本拠地とするAMAR財団と全面的にタイアップして,ISIS(アイシス〔訳注:イラクとシリアで発生したイスラム過激組織で,イスラム国と呼ばれることもある〕)の残虐な攻撃の的にされたイラク北部の少数民族ヤジディーのための一次医療センターを建設しました。

この一次医療センターには,研究室と応急手当室,薬局,超音波検査機器が完備しており,心身ともに傷ついた人々に安らぎをもたらしています。AMAR財団はヤジディーの中から医療専門家とボランティアを採用しており,彼らはヤジディーの文化に特有な方法でケアを行っています。

2004年12月26日,東南アジアで壊滅的な被害をもたらした地震と,その結果として起こった津波により,14か国で23万人の人々が亡くなりました。LDS慈善事業団は,災害発生の翌日,現地に到着し,その後5年間にわたって積極的な支援活動を行いました。

大きな被害を受けたバンダ・アチェ地域だけでも,教会の慈善事業団は定住用として900戸の家,24の村落水道システム,15の小学校,3つの医療センター,それからモスクとしても使える3つの公民館を建設しました。

さらに,それらの地域社会に住む人々の礼拝を助けるために,聖なるコーランと祈祷用の敷物を支給しました。

これは,宗教の自由を擁護するだけでなく求める文化において,宗教にどれほどの価値があるかを示す例の一部にすぎません。

わたしたちは宗教の自由こそ第一の自由だと考えているのです。

 

急増する不登校

2022年11月23日 13時25分21秒 | 社会・文化・政治・経済

不登校への対応について


 

不登校への対応について


不登校児童生徒数は年々増加し、平成13年度の国公私立の小中学校の不登校児童生徒数が13万9千人と過去最高を更新するなど、憂慮すべき状況にあることから、文部科学省では、平成14年9月に「不登校問題に関する調査研究協力者会議」を設置し、平成15年3月に報告が取りまとめられたところです。

このパンフレットは、その報告の内容についてわかりやすくご紹介しています。

目次

○ 不登校への対応にあたって(5つの視点)(PDF:452KB)
 
○ 不登校の現状に関する認識(PDF:144KB)
 
○ 学校における取組(PDF:807KB)
  1.不登校とならないための魅力ある学校づくり
  2.不登校児童生徒に対するきめ細かく柔軟な対応
 
○ 文部科学省の不登校に関する主な施策(PDF:160KB)
 
○ Q&A(PDF:143KB)
 
 




(初等中等教育局児童生徒課生徒指導室)



年々増加している不登校の生徒数ですが、現状はどのようになっているのでしょうか?

また、どういったことが原因で不登校になってしまっているのか文部科学省の調査資料を元に解説していきます。

  人数(前年比) 割合
小学生の不登校数 44,841人(前年比+28.0%) 0.7%(1学年に約1人)
中学生の不登校数 44,841人(前年比+28.0%) 3.6%(約1クラスに1人)
高校生の不登校数 52,723 人(前年比+6.2%) 1.6%(約3クラスに1人

参考:不登校児童生徒への支援に関する中間報告

不登校問題を抱える小学生の現状

現在、不登校の小学生の数は44,841人となっており、これは前年度と比較をすると28%増加しています。

小学生の不登校数の割合としては0.7%と低い数字ではありますが、100人に約1人が不登校になっており、小学生の1学年に約一人は不登校という状態です。

その原因のトップ3が以下の通りとなっています。

  • 第一位 家庭生活に起因 55.5%
  • 第二位 いじめを除く友人関係をめぐる問題 21.7%
  • 第三位 学業不振 15.2%

不登校に陥っている小学生のうち、約半数が家庭生活による原因であることが調査によって明らかになっています。

なお、いじめが原因で不登校はなっているのは、0.8%であり、小学生の不登校問題は人間関係よりも家庭の事情や生活が鍵を握っているのです。

不登校問題を抱える中学生の現状

中学生の不登校数は、119,687人で前年度と比較をすると9.8%増加しています。

割合は3.6%と100人に約4人が不登校になっており、約1クラスに1人が不登校という状態に。

また、小学校と中学校では不登校の生徒数が2.5倍に膨れ上がっています。

なお、中学生の不登校の原因トップ3は以下の結果になっています。

  • 第一位 家庭生活に起因 30.9%
  • 第二位 いじめを除く友人関係をめぐる問題 28.2%
  • 第三位 学業不振 24.0%

中学生の場合も家庭生活が原因で不登校になっている生徒が約3割と、小学生と比較をすると減少はしていますが、やはりある程度は不登校に影響していると言えるでしょう。

不登校問題を抱える高校生の現状

高校生の不登校数は52,723人で前年度と比較すると6.8%増加しています。

割合としては、1.6%と100人に約2人が不登校という状態に。

また、1クラス40人と仮定すると、約3クラスに一人が不登校になっています。

高校生の不登校の原因トップ3は、以下の結果になっています。

  • 第一位 項目に該当なし 29.0%
  • 第二位 学業不振 17.9%
  • 第三位 いじめを除く友人関係をめぐる問題 17.5%

不登校の割合は中学生と比較すると減少します。これは恐らく進学しない生徒や、通信制などの別な高校への天佑をした生徒が多いためでしょう。

小中高に共通する不登校問題は2つ

小中高と原因を合わせて見ると、“学業不振”と“いじめを除く友人関係をめぐる問題”がトップ3の中に必ず入っています。

項目の内容でも個人によってさまざまな理由がありますが、「勉強についていけない」「友達とあまり気が合わない・・・」といったことから不登校に繋がっている可能性が考えられます。

不登校問題の解決策(対策)は?

不登校問題は多少の個人差がありますが、文部科学省の調査から不登校には一定の原因があることが分かったと思います。

そこで、小中高生の不登校問題を解決する方法や防ぐための対策について解説していきます。

学校を休ませてみる

子どもが最近元気がない、体調不良をよく訴えるようになった、など子どもの異変に気づいた場合は、一度学校を休ませてみましょう。

また、以下のような子どもの異変はSOSのサインの場合があります。

  • 子どもが最近全く学校の話をしなくなった
  • 食欲がない
  • 朝学校へ行くのを躊躇しているように見える

SOSのサインを見逃すと不登校になったり、心身の状態がさらに悪化するといったことが充分にあり得ますので、異変を少しでも感じた場合は無理に学校に行かせることはせず、一度休ませてあげましょう。

子どもの話を聞いてあげる

子どもの話を聞いてあげることも不登校問題を解決する一つの方法と言えます。

子どもが話してくれる他愛のない話も、流さずにしっかりと聞いてあげる姿勢を持つことが大切です。

普段から会話を流してばかりいると「いつも忙しそうだから話しかけるのはやめよう」と子どもが親に遠慮をするようになります。

しかし、親がしっかりと話を聞いてあげることで、何か悩みや不安が出たときも気軽に話しやすくなります。

また親が他愛のない話を子どもとするのも大切なコミュニケーションの一つとなるので、積極的に子どもと話をするようにしましょう。

自信をつけさせてあげる

子どもに自信をつけさせてあげることも不登校の問題を引き起こしにくくなると言える対策の一つです。

子どもがしたことに対し、肯定的なことを普段から言ってあげるようにしたり、小さなことでも褒めるといったことをしてみましょう。

「こんなのできて当たり前のこと」「まだここまでしかできてないの?」など否定的なことばかりいうと、「私(僕)は、できない子どもなんだ」と自信を失いがちになります。

そうならないよう、普段から小さなことでも褒めてあげるなどをすることで、子どもに自信をつけてあげましょう。

学校以外の居場所を作ってあげる

学校以外の居場所を作ってあげることも不登校の問題の対策の一つと言えます。

習い事やフリースクールや好きなこと、興味のあることに取り組める場所に行かせてあげることで、学校以外の居場所を作れる機会を積極的に与えていきましょう。

通信制の学校を勧めてあげる

通信制の学校を勧めてあげることも不登校問題の解決策であり、対策とも言えます。

不登校問題のトップ3 に必ず入っていたのが、“学業不振”と“いじめを除く友人関係をめぐる問題”という2点でした。

通信制の学校は勉強についていきやすいよう難易度が優しく、更にサポートの手厚い学校が多く存在します。

さらに、登校数や校風も学校によって違うので「学校自体が合わない」と思っていた小中高生も自分に合ったところを選ぶことができます。

ですので、不登校問題を抱えている小中高生に通信制の学校は通いやすく、その抱えている問題の根本を解決しやすい環境にあるのです。

不登校問題を解決しやすい通

 


善の連帯を広げていく

2022年11月23日 11時42分44秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▽基本的は「心の教育」が重要である。

「不寛容や差別は無知から生まれる」

相手を知らないことから来る恐れが、差異を拒否することにつながる。

▽人間の善性に語りかける草の根の対話運動こそ、世界平和への最も肝要な取り組みだ。

▽人間を蘇生させる「宗教的精神」。

「宗教的精神」とは、「路傍の草花にも、ときには何の変哲のない石にも、ともに今生きているものとしての連帯感をもてる心」である。

また、「決して出会うことのないような地球の反対側の人の幸福をも、真剣に願える心」である。

▽「分断」ではなく「連帯」を、そして「利己」ではなく「利他」を―このように志向する人の生き方こそ、世界が求めている精神の力である。

▽苦境にあえぐ人たちの苦しみを「わが事」として心を痛め、同苦する心を。

 


相手のことを祈ることはできる

2022年11月23日 11時27分33秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▽「一人を大切にする」ことは、その一人の人間が「救われる」ことで完結するのではない。

自身の無限の価値に目覚めれば、今度は必ず「救われる存在」から、人を「救う存在」へと変わっていく。

「励まさせる側」から「励ます側」になるのだ。

▽深い苦悩や複雑な課題を抱えている人の前に、励ましの言葉をかけようと思って、時には言葉が見つからないことがある。

それでも、<目の前で苦しむ人を励ましたい>と心を砕いている自体が、人の幸福を開く一歩となる。

たとえかける言葉がみつからなかったとしても、相手のことを祈ることはできる。

共に悩み、乗り越えていくーその心で祈り、寄り添い続けていくならば、真心は必ず通じていくものだ。

 


知性の人には笑顔の余裕がある

2022年11月23日 10時59分23秒 | 伝えたい言葉・受けとめる力

▽何ごとも、諦めなければ、必ずできる。

▽きょうが苦闘の一日であっても、未来をみつめれば、希望がわく。

▽君は戦おうとしない。

たえず病気と死を考えている。

死と同じく生も避けられない。生命だ。命だ。

宇宙にある力が地球を動かし、木を育てる。君の中にある力と同じだ。

それを使う勇気と意志を持つんだ―チャールズ・チャップリン

▽チャップリンは「俳優になるという最終目標」だけは、一度として見失わなかった。

▽正しい人が断固たる態度を持てば百人よりも強力ー鉄人・フィヒデ

▽何があろうと、笑いとばす強さ、朗らかさ、心のゆとり。

そこに「生命の健康」がある。

真剣と深刻とは違う。

勇敢と悲壮とは違う。

大勇の人は明るい。

確信の人は冷静である。

知性の人には笑顔の余裕がある。

まさしく闊達な「笑い」こそは、不屈な<心の勝者>の証である。

死と同じく生も避けられない。生命だ。


LBJ ケネディの意志を継いだ男

2022年11月23日 09時55分24秒 | 新聞を読もう

11月23日、午前3時45分からCSテレビのザ・シネマで観た。

解説

「スリー・ビルボード」のウッディ・ハレルソンが、第36代米大統領リンドン・ジョンソンを演じた政治ドラマ。

「スタンド・バイ・ミー」「ア・フュー・グッドメン」のロブ・ライナー監督がメガホンをとった。

リンドン・B・ジョンソンは民主党の院内総務として精力的に活動していたが、1960年の大統領予備選挙で、党の大統領候補としてジョン・F・ケネディが選出され、ケネディは米大統領に当選を果たす。

43歳の若きライバル、ケネディの副大統領となることに同意し、その職に就いたジョンソンだったが、副大統領の執務が国政の蚊帳の外に置かれていることに気付いてしまう。

しかし1963年11月22日、ダラスで暗殺されたケネディ大統領に代わり、ジョンソンは大統領に昇格。

ケネディの遺志を尊重し、公民権法を支持するジョンソンは長い間敵対していたロバート・F・ケネディ司法長官や、師弟関係にあったリチャード・ラッセル上院議員と争うことになる。

スタッフ・キャスト

監督>ロブ・ライナー
製作
マシュー・ジョージ
ティム・ホワイト >トレバー・ホワイト ">ロブ・ライナー リズ・グロッツァー
 

リンドン・B・ジョンソンウッディ・ハレルソン

マイケル・スタール=デビッド

ロバート・F・ケネディマイケル・スタール=デビッド

    • リチャード・ジェンキンス

      リチャード・ラッセルリチャード・ジェンキンス


    • ビル・プルマン

      ラルフ・ヤーボロービル・プルマン

リンドン・ジョンソンといえば、ジョン・F・ケネディの暗殺によって副大統領から大統領に繰り上げされた人。その後に悪名高いニクソンが当選するので、そんなひといたっけ?と軽んじられることが非常に多い。


ハンサムなケネディと太った猟犬みたいなニクソン、二人の顔は浮かんでも、ジョンソンの顔は浮かばない。恥ずかしながら自分のことだ。

では、改めてジョンソンはどんな人だったのかと本作を観てみたら、アクが強い田舎者で、現実主義の食えない政治家。

そんな年長者を若きケネディが副大統領に指名したのも、ケネディが党内をまとめるための政治的配慮だったらしい。


アメリカ民主党と近しいロブ・ライナー監督だけに多少美化されてるとは思うが、ジョンソンがいかにセルフイメージと正反対の変貌を遂げたかのドラマには熱くなるし、ウディ・ハレルソンの好演もいい。地味ではあるが、知らなかった歴史

公民権法制定を行ったのは、南部出身のジョンソン大統領という歴史的事実の重み

ロブ・ライナー監督による2017年公開の米国映画。脚本はジョーイ・ハーストーン、撮影がバリー・マーコウイッツ。主演がウディ・ハレルソン(リンドン・B・ジョンソン)。その他、ジェフリー・ドノヴァン(ジョン・F・ケネディ)、マイケル・スタール=デヴィッド(ロバート・ケネディ)等が出演。

なぜ、米国民に人気乏しいジョンソン大統領を、取り挙げたのか最初分からなかった。ただ今だに根強い黒人差別の現状が存在。そういった中で、ケネディ大統領が始めた公民権運動、更にそれを引き継ぎ1964年の公民権法制定にまで持ち込んだ、ジョンソン大統領の活動を再度見直そうということだったかと理解。

期待度が低かったこともあって、興味深く面白く見させてもらった。


ケネディ暗殺時、ジョンソン副大統領の行動は、すぐ後ろの方にいたことさえ知らず、今回初めて知った。 ケネディ死亡時に病院内

ベトナム戦争についても描いてもらえれば・・・

リンドン・ジョンソンについて、ケネディと争った大統領予備選から公民権法成立までを描く物語。

ジョンソン大統領については殆ど知識がなかったので、一種の勉強として鑑賞しました。
南部保守派、議会の重鎮で寝業師、ベトナム戦争を制御出来なかった大統領、ケネディ暗殺の黒幕と噂された大統領。そんな印象しかなかった私にとっては、新しい物の見方を教えてくれた映画となりました。
ロバート・ケネディとの確執と屈辱、その中でもケネディを支えて院内工作を繰り返したこと、大統領として公民権法を成立させたこと。勿論、ジョンソン側からの視点ですので、全てを真に受けるわけにはいかないのでしょう。

しかし、今までの一面的な見方に疑念を持てただけでも、鑑賞した甲斐があったように感じます。

映画としても、完成度の高い作品でした。


ダラスパレードから大統領就任直後までの「現在」と、予備

思いがけない良作

一言「視点を変えると、こうなるのね」。

◎よかかった点◎
・ケネディの暗殺事件当日と、LBJ(以下ジョンソン)の政治家としての日々。
この二つが交互に描かれている割に、わかりやすい。

・ケネディ暗殺事件に関する作品って結構見たけど。
いかにしてジョンソンが大統領になったのか、結構引っ張ってるし。
「公民権運動」等、当時の政治背景の描き方もシンプル。

・政治話なので、各キャラクターのセリフがビシバシ決まってて、会話のテンポもいい。
登場場面は少ないものの、ジョンソンの妻のセリフもナイス。
「男がいっぱいいたのにあなたを選んだのは、求婚したからよ」
「この国は、夢を実現する人を求めている」。

・当時(1963年頃)、「副大統領36人のうち、大統領になれたのは10人」。
そういえば副大統領って

ベトナム戦争がなかったら、ジョンソンは最高の大統領の一人として尊敬されていたかも

アメリカで最高の俳優のひとりだとロブ・ライナー監督が絶賛する

ウディ・ハレルソンのコメントです。
ジョン・トーランド(アメリカのピュリッツァー賞作家)のヒトラー評に似ています。
「戦争が始まる前に暗殺されていれば、ドイツ史上もっとも偉大な人物と言われただろう」
世界中の指導者がどうすることもできなかった世界大恐慌を始めて克服し
街から失業者を一掃し完全雇用を達成。
そして外交では一兵も使うことなく失われた領土を次々取り戻しました。
ドイツ国民が狂喜乱舞したのも当然でしょう。
竹島も北方領土も取り戻せないどこかの国の首相とは大違いです。

ジョンソン大統領

南部の民主党議員がケネディの副大統領になり、暗殺された後に大統領に。

ケネディの政策を引き継ぎ、ベトナム戦争までも続けてしまった。
このジョンソン大統領の考え方がうまくまとめられ、かなり腑に落ちた。

 

誰が公民権法を通したと思う!

LBJ ケネディの意志を継いだ男 2018年

監督 ロブ ライナー

LBJ の映画をみて、この監督(スタンバイミーの監督)はなぜLBJをJFKの影の存在のようにしたのかと思った。

1960年の民主党の党内大統領候補でJFKと争う前には上院多数党院内総務や少数党院内総務をしていて、手腕のある議員だったはずだ。

なぜ臆病者で自信がなく怒鳴り散らすガサツな男としての彼に焦点を当てたのか? 

公民権法を通した功績をひきたたせるため? 奥さんの言葉は強烈(LBJは自分で人に愛されるかどうか自身がないと思っている。)

歴代の米国大統領のなかで、JFKはかなり人気があるが、私はLBJが一番好きだ。

それは、彼の内政政策(外交は最悪でベトナム戦争の拡大)、これが長い間、米国社会で根付いたからだ。1)メディケア/メディケイドという国民高齢者健康保険/低所得者医健康療保険を設定、

2)はじめて黒人のサーグットマーシャルを黒最高裁の判事に任命したこと。3)プロフェッショナルの移民にHIBという査証を出したこと。

そして、給料は米国籍のプロフェッショナルの国民と同じに設定にしたこと、などなどだが、これらのことは一切、この映画で触れられていず、映画の最後はJFKが射殺された後の初めてのスピーチで終わっている。でも、このスピーチ(スピーチライターはソーレンソン)で、LBJのこのスピーチで議会だけでなく、JFKの熱狂者の人々に新しい大統領の存在感を与えたと思う。

今も残るアメリカの人種差別

JFKが暗殺された後の大統領、リンドン・ジョンソン。
彼がどんな人だったかということは、今まで全然知らなかった。
もっと言うなら、JFKが成立させたかった公民権法については、まったくの無知。
ただ、これが1963年、今から55、56年前の話。
そんな最近の事なのに 南部と北部って、奴隷制度って、いつの話よ。
その50年後にオバマが大統領になるなんて、だれも想像も出来なかっただろうね。
ただ、法律は成立しても、心の中の差別は、今も消えていないのが現実なのかも。
トランプだけが、人種差別主義者なのではなく、面々と続いてきたアメリカの黒い歴史なんだと思う。

JFKの陰に埋もれてしまいがちなLBJに光を当て...

二本立て一本目。

JFKの陰に埋もれてしまいがちなLBJに光を当て、当時のアメリカを描く。人種差別の撤廃を阻止しようとした勢力があるなんて、今となっては驚くばかりのことも。歴史の勉強になりました。
物語はLBJがなかなかの人物として描かれている。しかしいろいろ調べてみるとやや負の側面も。
映画としては政治的でありながら、そんなに難しくはなく、普通に楽しめる作品です。さすがはロブ・ライナー監督、なのかな。

重厚な演技、巧みな演出に酔う

「スタンド・バイ・ミー」などで知られるロブ・ライナー監督の最新作。

昨年の「ジャッキー」など、ケネディ暗殺の「周辺」を描く映画というのは、たびたび出て来る。
本作はケネディ大統領のもとで副大統領を務め、ケネディの死後、大統領に就任したジョンソンを描いている。

ジョンソンは南部出身のパワフルな政治家。スマートなケネディとは正反対だ。
院内総務という、日本で言う国対のような役職を務め、地味ながら政治力を持っている。
ジョンソンは始め、民主党内で大統領候補としてケネディと戦うが、ケネディに敗れる。ところがケネディはジョンソンを副大統領に指名する。政権外に置いて敵対されるよりも、中に置いて無力化することがケネディの目的だった。
ところがケネディ暗殺で何もかもが一変する。ジョンソンもケネディ陣営も。大統領暗殺という異常事態に、政府中枢がどのように動…続きを読む

 

画像4