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記者会見、そしてリハーサルに行く。今日公開されたリハーサルはプレス関係者だけなのだが、ブラームスの一番のリハをたっぷり1時間見ることができた。
記者会見でもラトル自身言っていたことだが、ベルリン・フィルというのはやはり世界最高のオーケストラだと思うのは、オケ自身が鳴っていることだ。それが証拠にリハーサル中もラトルの指揮の動きは極端に少ない。一番動作の大きいの出だしの部分だけ。後は、ほとんど動きがないに等しい。オケの方で勝手に鳴っている。だから、彼は執拗なまでに強弱についてことばで説明する(フレージングの指示もあったけれどそれはほんの一瞬で大半は強弱に指示だ)。そしてそれをオケに実行させる時の音の輝きがさすがベルリンフィルという他はない(ピアニシモの音のなんときれいなこと!)。
でも、リハーサルよりも、面白かったのはその後の記者会見だ。
会見上にいたのは、EMIの副社長のスティーブ・ジョーンズと、サイモン・ラトル、そしてフルーティストのエマニュエル・パユ。なぜ団員からパユだけが記者会見の会場にいるのかは不思議だったが、その理由は司会者の説明ですぐにわかった。パユはベルリンフィルのメディア担当者なのだそうだ。つまり、インターネットやプレス関係への広報担当といった方がわかりやすいだろう。でも、なぜ彼?
その答もすぐにわかった。これまで彼のしゃべりなど聞いたことがなかったからわからなかったが、パユはとてもしゃべり上手だ。記者の質問にも本当に卒なく的を得た答を適格に返してくる。中でも感心したのは、オバマ新大統領が選挙キャンペーンで繰り返し使っていた「yes, we can」というフレーズをさりげなく答の中にすべりこませていたこと(本人も意識して使っていたのは彼の苦笑いでわかった)。半端でなく巧みな話術を持っている人物だと思った。そういえば、リハーサル中もパユの動きだけがやけに大きく、まるで管セクション全体を仕切るように後ろのホルンやクラリネット、ファゴットなどに指示を与えていたのが気になっていた。それを見ながら「やけに態度の大きいやつだな」と思っていたのだが、記者会見であの態度の大きさの理由がはっきりした。パユは頭がいいし、きっと団員からも信頼されているのだ。これまでソリストとしての彼にはほとんど関心がなかったが、今日のリハの時の音を聞いてもそう思ったが、彼はやはり超一流のオーケストラ・プレーヤーだということは確信できた。若干気になる音程をオーボエが出した時もパユはそれをさりげなくカバーしていた(こんなところも信頼される理由の一つなのかもしれない)。
でも、パユ以上に頭が切れるのはやはり指揮者のラトル。どんな質問にもちょっと間をおいてことばを一つ一つ噛み締めるように適格なことばでしゃべるあの話術がなければ世界最高のオケのベルリンフィルを従えることなど到底できないのだろうなと納得した。
記者会見でもラトル自身言っていたことだが、ベルリン・フィルというのはやはり世界最高のオーケストラだと思うのは、オケ自身が鳴っていることだ。それが証拠にリハーサル中もラトルの指揮の動きは極端に少ない。一番動作の大きいの出だしの部分だけ。後は、ほとんど動きがないに等しい。オケの方で勝手に鳴っている。だから、彼は執拗なまでに強弱についてことばで説明する(フレージングの指示もあったけれどそれはほんの一瞬で大半は強弱に指示だ)。そしてそれをオケに実行させる時の音の輝きがさすがベルリンフィルという他はない(ピアニシモの音のなんときれいなこと!)。
でも、リハーサルよりも、面白かったのはその後の記者会見だ。
会見上にいたのは、EMIの副社長のスティーブ・ジョーンズと、サイモン・ラトル、そしてフルーティストのエマニュエル・パユ。なぜ団員からパユだけが記者会見の会場にいるのかは不思議だったが、その理由は司会者の説明ですぐにわかった。パユはベルリンフィルのメディア担当者なのだそうだ。つまり、インターネットやプレス関係への広報担当といった方がわかりやすいだろう。でも、なぜ彼?
その答もすぐにわかった。これまで彼のしゃべりなど聞いたことがなかったからわからなかったが、パユはとてもしゃべり上手だ。記者の質問にも本当に卒なく的を得た答を適格に返してくる。中でも感心したのは、オバマ新大統領が選挙キャンペーンで繰り返し使っていた「yes, we can」というフレーズをさりげなく答の中にすべりこませていたこと(本人も意識して使っていたのは彼の苦笑いでわかった)。半端でなく巧みな話術を持っている人物だと思った。そういえば、リハーサル中もパユの動きだけがやけに大きく、まるで管セクション全体を仕切るように後ろのホルンやクラリネット、ファゴットなどに指示を与えていたのが気になっていた。それを見ながら「やけに態度の大きいやつだな」と思っていたのだが、記者会見であの態度の大きさの理由がはっきりした。パユは頭がいいし、きっと団員からも信頼されているのだ。これまでソリストとしての彼にはほとんど関心がなかったが、今日のリハの時の音を聞いてもそう思ったが、彼はやはり超一流のオーケストラ・プレーヤーだということは確信できた。若干気になる音程をオーボエが出した時もパユはそれをさりげなくカバーしていた(こんなところも信頼される理由の一つなのかもしれない)。
でも、パユ以上に頭が切れるのはやはり指揮者のラトル。どんな質問にもちょっと間をおいてことばを一つ一つ噛み締めるように適格なことばでしゃべるあの話術がなければ世界最高のオケのベルリンフィルを従えることなど到底できないのだろうなと納得した。
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