みつとみ俊郎のダイアリー

音楽家みつとみ俊郎の日記です。伊豆高原の自宅で、脳出血で半身麻痺の妻の介護をしながら暮らしています。

正月早々始まった

2007-01-11 00:39:17 | Weblog
レコーディングも8日でやっと決着がついた(決着がつくというのもオカシイけど、かなりハードスケジュールだったことは確かだ=身体の疲れ具合でそれがよくわかる)。でも、仕上がりは、けっこういいモノができたのではないだろうか。これから育てていくのが楽しみなピアニストだ。
 2月に来るフランス人アーティスト、ロレーヌのプロモーション戦略のミーティングを開く。フォトセッション、デモ録音、ショーケース・ライブなどの準備をこの少ない準備期間でどうするかという対策を話し合う。時間とお金のない状況で、このシビアなプロモーションスケジュールを切り抜けるには、頭とコネをフルに使うしかない。でも、彼女は絶対に日本でブレイクさせたいアーティストなので、頑張ってやるしかないだろう。
 フルフルのライブは明後日だが、こちらはわりと安心している。演奏に余裕が出て来た彼女たちのステージは、ある意味、楽しみだし、彼女たちもここら辺で次ぎのステップに移るための準備的なライブになるのではないだろうか。彼女たちの今年のブレイクの準備も少しずつ整ってきている。
 
 電車のつり広告に3月に封切られる洋画のタイトルに『パフューム』というのがあった。10年以上前に単行本で発売されたドイツ文学の『香水』のことだろうとピンと来たら、案の定、それが原作の映画だ。この『香水』という本を読んだ瞬間、これはいつか絶対に映画になるなと思ったけれども、それからけっこう時間がたってしまった。おそらく、原作者が映画の許諾を出さなかったのではないだろうか。
 パトリック・ジュースキントというジャーナリストが書いたこの小説は、私がこれまでに読んだどの小説よりも面白かった。けっこう分厚い本だが、読み始めたら一気に読んでしまわなければ気がすまないほど魅力的な話しだ。もちろん、タイトルの通り、匂いに関する話だ(というよりも、匂いの感覚に超能力ほどの力を持つある男の話し)。私は、自他共に許す「匂いフェチ」なのだが、この話しは究極の香りを求めるある男の話しで、本当にひきこまれてしまった。ストーリーを説明するのは簡単なのだが、この本の面白さは実際に読んでみなければわからないだろう。ただ、心配なのは、映画では、小説の面白さが本当に出せるだろうかということ。映画というのは、映像で具体的なモノを見せてしまうので、えてしてストーリーの理解だけに終わってしまって、ことばの後ろにある本質や意味が理解されにくいことが多い(人は、イマジネーションを使わなければ、物事の本質はつかめない)。
 人間にとって、匂いというのは一体何なのか?どういう意味があるのか?といった部分にまで映画がどれだけ迫っているのだろうか?ちょっと気になる部分ではある。でも、これは本当に面白い小説なので、まだ読んでいない人には絶対に読まれるようお勧めする。

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