みつとみ俊郎のダイアリー

音楽家みつとみ俊郎の日記です。伊豆高原の自宅で、脳出血で半身麻痺の妻の介護をしながら暮らしています。

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2006-02-03 01:37:12 | Weblog
天皇の跡継ぎ問題で女系天皇を認めるか認めないかで政治家が右往左往しているけれども、今日のニュースを見ていると、とうとうトンデモないことまで持ち出してきたなという印象だ。
男性遺伝子のXY染色体と女性のXX染色体を持ち出して、女系だと男性にだけあるY染色体が女系だと継承されないので、厳密には血が継承されないというような論理を持ち出してきたが、これはちょっと変だなと私は思う(私でなくてもそう思う人は多いだろうが)。
この考えは、明らかに女性蔑視につながる(正統な遺伝子はY染色体にしかないといった論調になりかねないからだ)。
私は、皇室の家系は女系がいいのか男系がいいのかといった判断は個人的にはしたくないのだが、このXYとXXの論理を持ち出すのは科学的に考えてもちょっとオカシイ気がする。

そもそも、人の細胞の染色体数は46本で、そのうち性とは関係ない常染色体数は44で男女共通。
性を決定する性染色体は、男性はXYでそのうちXは母親由来。女性のXXの一本のXは母親由来、もう一本のXは父親由来になる(そもそも、この時点で先ほどの女系には父親の血が流れないという論理の半分は崩れる)。
男性は、常染色体の44本と性染色体のXYの体細胞で生きている。X染色体が一本でも生きて行く事ができると言う事は、X染色体は一本あればよいということにもつながる。
女性のX染色体の立場からすれば、各細胞につき母親由来のX染色体を使った細胞と、父親由来のX染色体を使った細胞を持つことになる。細胞の多様性が、一つの細胞で2倍ある女性は、いろいろな種類の細胞の組み合わせを考えると、男性の無限倍に近い多様性を持っている事になるわけだ(しかも、個々の細胞は二本あるX染色体のうち片方を使わない状態にもできる)。
進化論では、近縁の種の間で多様性が高いほうが、より進化していると考えるのが普通(それの方が突然変異も起こりやすいからだ)で、細胞の多様性がより高い女性の方がより進化しているという解釈する方が自然だ。それに、昔私が習った理科の教科書では、Y染色体は、X染色体が、退化してできたと書いてあったと思う(これは、今でも定説らしい)。

私は昔から、女性は完全なる生物で男性はそれの半分とは言わないまでもそれにちょっと満たない生物だと思ってきた。ありとあらゆる面で女性の方が男性より優れた面が多いと私は思っている(女性の方が男性よりも長生きできる理由には、この染色体の構造も関係しているとする学者も多い)。
現在のような男性中心の社会は、人類が移動を始め、食べ物や場所をめぐって戦争を始めるようになってからできた比較的新しい秩序(考え方)だ。なぜなら、戦いになれば男性の方が女性よりも優位に戦えるし、本来、女性は戦争を好まない生物でもあるからだ。
だとしたら、この天皇の皇位継承問題は、単に皇室の問題というよりも、より社会学的な問題、あるいは、生物学の問題にまで踏み込もなければ解決されない問題なのかもしれない。単に、日本に固有の天皇制の問題だけでは片付かないのではないだろうか?
こんな問題、そもそも政治家たちの手におえるような問題なのだろうか?

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