今日の「お気に入り」は、ポルトガルの詩人フェルナンド・ペソア(1888-1935)の「わたしは羊飼」と題した詩一篇。
「わたしは羊飼
羊はわたしの想念
それはすべてわたしの知覚したもの
わたしは考える 眼と耳で
手と足で
そして鼻と口で
花を考えるとは花を見ること 香りをかぐこと
果物を食べることがその果物の意味を知ることだ
だから暑い一日
その一日を心ゆくまで楽しんだあまり寂寥におそわれ
草の上に身を横たえて
ほてる眼を閉じると
全身が実在のなかに横たわっているのを感じる
わたしは真なるものを知り うれしくなる」
(「フェルナンド・ペソア詩選『ポルトガルの海』池上岑夫編訳 彩流社刊 所収」)
「わたしは羊飼
羊はわたしの想念
それはすべてわたしの知覚したもの
わたしは考える 眼と耳で
手と足で
そして鼻と口で
花を考えるとは花を見ること 香りをかぐこと
果物を食べることがその果物の意味を知ることだ
だから暑い一日
その一日を心ゆくまで楽しんだあまり寂寥におそわれ
草の上に身を横たえて
ほてる眼を閉じると
全身が実在のなかに横たわっているのを感じる
わたしは真なるものを知り うれしくなる」
(「フェルナンド・ペソア詩選『ポルトガルの海』池上岑夫編訳 彩流社刊 所収」)