

今日の「お気に入り」。
「 英国の公立学校教育では、キーステージ3(7年生から9年生)から
シティズンシップ・エデュケーション(日本語での定訳はないのか、
『 政治教育 』『 公民教育 』『 市民教育 』と訳され方がバラバラの
よう)の導入が義務づけられている。英国政府のサイトに行くと、イン
グランドで行われている、中学校におけるシティズンシップ・エデュ
ケーションのカリキュラムの要約があがっていた。
シティズンシップ・エデュケーションの目的として、『 質の高いシテ
ィズンシップ・エデュケーションは、社会において充実した積極的な役
割を果たす準備をするための知識とスキル、理解を生徒たちに提供する
ことを助ける。シティズンシップ・エデュケーションは、とりわけデモ
クラシーと政府、法の制定と順守に対する生徒たちの強い認識と理解を
育むものでなくてはならない 』と書かれてあり、『 政治や社会の問題
を批評的に探究し、エビデンスを見きわめ、ディベートし、根拠ある主
張を行うためのスキルと知識を生徒たちに授ける授業でなくてはならな
い 』とされている。
キー ステージ3では、議会制民主主義や自由の概念、政党の役割、
法の本質や司法制度、市民活動、予算の重要性などを学ぶらしいのだ
が、こういったポリティカルな事柄をどうやって11歳の子どもたち
に導入していくのだろう。」
(ブレイディみかこ著 「 ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー 」 新潮社刊 所収)

