「今日の小さなお気に入り」 - My favourite little things

古今の書物から、心に適う言葉、文章を読み拾い、手帳代わりに、このページに書き写す。出る本は多いが、再読したいものは少い。

Long Good-bye 2020・01・25

2020-01-25 04:15:00 | Weblog








   今日の「お気に入り」は、頼山陽( 1780 -1832 )の「母を送る路上の短歌」。


     「 東風(とうふう)に 母を迎えて来たり

       北風(ほくふう)に 母を送りて還る

       来(きた)る時は 芳菲(ほうひ)の路(みち)

       忽(たちま)ち 霜雪(そうせつ)の寒と為(な)る

       鶏(とり)を聞いて 即ち足を裹(つつ)み

       輿(こし)に侍(じ)して 足槃跚(はんさん)たり

       兒(じ)の足の 疲るるを言わず

       唯(ただ)母の輿の 安きを計る

       母に一杯を献じて 兒も亦呑む

       初陽(しょよう)店(みせ)に満ちて 霜已に乾く

       五十の兒に 七十の母有り

       此の福(さいわい)人間得(う)ること 應(まさ)に難(かた)かるべし

       南去北來(なんきょほくらい) 人織るが如きも

       誰人(たれびと)か我が兒母(じぼ)の 歉(よろこ)びに如(し)かんや 」  
          
     







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