「今日の小さなお気に入り」 - My favourite little things

古今の書物から、心に適う言葉、文章を読み拾い、手帳代わりに、このページに書き写す。出る本は多いが、再読したいものは少い。

おじいさんに聞いた話 つづき Long Good-bye 2024・01・17

2024-01-17 05:50:00 | Weblog

 

  今日の「 お気に入り 」は 、「 おじいさんに聞いた話 」

 ( トーン・テレヘン 著 、長山さき 訳 新潮社 刊 )  。

  気になるくだりをメモしている 。備忘のため 、二度読み

 三度読みした上で 、抜き書きする 。コピペはしない 。

  以下は 、とびとびに抜き書きした いくつかの 訳文 。

  引用はじめ 。

 「 ロシアでなにかがハッピーエンドとなることは

  あるのだろうか 、とぼくは思った 。あったと

  しても 、祖父は けっして そんな話はしなかっ

  た 。 」

  ( ´_ゝ`)

 「 『 罪なしに栄えるものはない 』 祖父はそうも

  言った 。まるで 、青い字で皿に描いて壁に飾る

  のにふさわしいような 、教訓的な言葉だった 。

  神なしに 、あるいは罪なしに ・・・ そのちが

  いはほとんどない 。 」

  ( ´_ゝ`)

 「 ・・・ 祖父はぼくにしあわせと悲しみのちがいを

  説明しようとした 。

  『 悲しみの真ん中にいるときには 、いつか悲しく

  なくなるとは想像もできない 。だが 幸福の真ん中

  にいるときには 、それがすぐに終わってしまうと

  いつもわかるんだ 』

   生涯ずっと悲しんでいることはある 、ということ

  も祖父は話した 。だが 、生涯ずっとしあわせとい

  うのはありえないのだ 、と 。

  『 しあわせよりも悲しみのほうが無限に多いんだ ! 』

   そう言った祖父は一瞬 、机をこぶしで叩きたいように

  見えた 。 」

  ( ´_ゝ`)

 「 『 短気をおこすのを許されるのは 、神だけだ 』と

  祖父はつぶやいた 。ぼくは 、神について祖父が話す

  とき 、いつもそうであるように 、神の姿が頭に浮か

  んできた 。興奮した顔で 、逃げ去る群衆を追いかけ

  る姿だ 。 『 愛 、早く ! 』と短気に叫んでいる 。

  『 早くしろ ! たがいを愛するのだ ! 』 威嚇する

  ように握りこぶしを宙にかかげ 、つまずきながら走

  りつづけ 、さいごには泥に顔から突っ伏して倒れる 。

  群衆は 、ただの一人もほかの誰かを愛することなく 、

  神から逃げきるのだ 。 」

( トーン・テレヘン著 長山さき訳 「 おじいさんに聞いた話 」

   新潮社 刊 所収 )   

  引用おわり 。 

  ものいえば くちびるさむし あきのかぜ 。

  寒い国の「 突然死症候群 」、昔も今も 。

  ChatGPT によると 、

  The term " sudden death syndrome " means " an unexpected death

  occurring abruptly and without warning " .

  そりゃそうだ 。 

 

 

 

コメント
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