今日の「 お気に入り 」は 、 村上春樹さん ( 1949 - )
の随筆「 村上朝日堂 はいほー! 」( 新潮文庫 )
の中の 小文から抜き書き 。
引用はじめ 。
「 僕は一月十二日生まれだから星座でいえば
山羊座 、血液型はA型である 。
僕の女房は十月三日生まれの天秤座である 。
占星学的にいうと 、山羊座と天秤座の組合わ
せというのはあまり相性が良くないらしい 。
要するに山羊座が大地に足をつけてこつこつと
働いて真面目に生きているのに対して 、天秤
座はあっちこっちと飛びまわってちゃらちゃら
としている 。浮遊していて 、ノリが軽いので
ある 。山羊座の方にしてみれば『 なんだよ 、
やってられないよな 』と思うし 、逆に天秤座
の方は『 ふん 、まったく頭が固いんだから 』
と思うしで 、これはやはりうまくいかない 。」
「 もともとは僕は占いというのに興味のない人
間で 、星座とか血液型とか天中殺だとか 、そ
ういうことはべつにどうでもいいと思っている 。
頭から信じないとか 、そういうのを信じている
人間を馬鹿にするとか 、そういうのではない 。
ただ単に積極的な興味を持たないだけである 。
世の中にはまあそういうものもあっていいだろ
うと思っている 。でも自分の方からは進んで
関わり合いになろうとは思わない 。」
「 でも僕は例外的にこの『 山羊座と天秤座の組
み合わせはロクなことがない 』という占星学の
説だけはしっかりと信じている 。これは経験的
に見て 、全部当たっているからである 。どう
いうわけか 、僕のまわりにはこの山羊座 、天
秤座の組み合わせのカップルがやたらと多い 。
僕はそれがどのような災厄をもたらすかをよく
知っているから 、そういうカップルができそう
になるといつも『 ロクなことはないから 、や
めたほうがいいよ 』とそっと忠告するのだが 、
その時は向こうも頭が熱くなっているからあま
り効果がなくて 、みんな結婚してしまう 。ノ
アの忠告を嘲笑って洪水に溺れて死んでしまっ
た愚かな人々と同じである 。でもまあ世の中
というのはそういうものなのだろうと思う 。
災難の実体というものは 、それが我が身に降
りかかるまでは理解できないものなのだ 。」
「 夜空に輝く
哀しい星座
どこまで行っても
悩みは尽きず
これが運命 、あきらめなさい
カプリコーン 」
引用おわり 。
小文のタイトルは「 わり食う山羊座 」。
因みに 、僕は一月○○日生まれだから星座でいえば
山羊座 、血液型は○型です 。
僕の女房は十月○日生まれの天秤座で 、血液型は
○型です 。だから何なんだって 。
( ´_ゝ`)
( ついでながらの
筆者註:「 カプリコーン、カプリコン(英: Capricorn)・
カプリコルヌス(羅: Capricornus)
カプリコルニス(羅: Capricornis)
Capricorn 磨羯宮
Capricornus やぎ座
Capricornis カモシカ属の学名。」
「 天中殺(てんちゅうさつ)とは 、四柱推命
と算命学内の論であり 、干支において天が
味方しない時とされている 。算命学では
天中殺といい 、四柱推命では空亡(くうぼう)
ということが多い 。」
「 一粒万倍日(いちりゅうまんばいび 、いち
りゅうまんばいにち)は 、選日の1つ 。
日本独自の考えであり 、中国の『 萬年曆
(または萬年農民暦)』には存在しない 。
内 容
選日は古代中国から続く占術である『 萬年
曆(または萬年農民暦)』が基になっており 、
天赦日や受死日等 、農民暦と重なる内容が
多い 。しかし一粒万倍日等は日本に農民暦が
入ってきた後に独自に作られた信憑性に乏し
い内容であり 、農民暦には一粒万倍日は存
在しない 。」
以上ウィキ情報 。 )