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今日の「お気に入り」は、山本夏彦さん(1915-2002)のコラム集から。
「我々が戦争や震災の渦中にあったことは事実だが、渦中にさえあれば、それを経験したと思うのは誤解である。しかも、
老人は少年を説教するに、常にこの経験を以てする。
八月十五日、新聞は『終戦』という言葉を採用した。昔なら負けいくさ、あるいは降参といったものをごまかしたので
ある。経験して、やがて忘れたのではない。初めから経験しなかったのではないかと、私は敗戦直後書いたことがあるが、
いまだにその疑いが晴れないのは残念である。」
(山本夏彦著「茶の間の正義」所収)
「老人はむかし自分は戦争の渦中にあったから、戦争を経験したというが怪しい。その渦中にあっても人は多く経験しない。
経験はついに才能の一種か。」
(山本夏彦著「世間知らずの高枕」所収)
またこの日が巡りきて、山本夏彦さんのこの文章を思い出し、また一年過ぎていきます。
「我々が戦争や震災の渦中にあったことは事実だが、渦中にさえあれば、それを経験したと思うのは誤解である。しかも、
老人は少年を説教するに、常にこの経験を以てする。
八月十五日、新聞は『終戦』という言葉を採用した。昔なら負けいくさ、あるいは降参といったものをごまかしたので
ある。経験して、やがて忘れたのではない。初めから経験しなかったのではないかと、私は敗戦直後書いたことがあるが、
いまだにその疑いが晴れないのは残念である。」
(山本夏彦著「茶の間の正義」所収)
「老人はむかし自分は戦争の渦中にあったから、戦争を経験したというが怪しい。その渦中にあっても人は多く経験しない。
経験はついに才能の一種か。」
(山本夏彦著「世間知らずの高枕」所収)
またこの日が巡りきて、山本夏彦さんのこの文章を思い出し、また一年過ぎていきます。
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