高知発 NPO法人 土といのち

1977年7月に高知県でうまれた「高知土と生命(いのち)を守る会」を母体にした、47年の歴史をもつ共同購入の会です。

『肥満と饑餓』。

2012-11-05 08:21:48 | 読んでみたら・・・
今日のグローバル経済において食品に求められるのは
ともかく安いことです

それを可能にするのが
大規模農場に
農薬と化学肥料をどっさり投入し
そのために遺伝子を組み換えた品種を
地下水もどんどんくみ上げながら栽培する
というやりかたです

逆にいえば
それができなければ農業はなりたたなくなる
ということです

それが現在の経済のシステムなのです

そうしたシステムがひとびとの暮らしに
ひきおこしているすさまじいひずみを
レポートした本があります

ラジ・パテル
『肥満と饑餓』(作品社、2600円+税)


実は
トウモロコシの価格が低すぎて
アメリカのトウモロコシ農家も
トウモロコシの売り上げだけでは生活できません

政府から出るぼうだいな補助金で
生活がなりたっています

アメリカのそうした安いトウモロコシがおしよせ
国内のトウモロコシ農業が消えた国が
アフリカにはたくさんあります

そうした国は
コーヒーやココアの輸出による収入で
トウモロコシを買うほかないのですが
コーヒーとかの価格がさがると
それができなくなります

厚さが4センチくらいある本ですが
ひといきに読みました

生産でも加工でも流通でも
大規模化するということは
わずかのものたちによる独占がすすむ
ということです

そしてそれは
富をひとりじめするわずかのものと
貧しいままの多くのものたちを
つくりださなわけにゆきません

こうした本を読みながら
いつも私が思うのは
食べものをお金もうけの手段にしてはいけない
ということです

食べものは私たちのいのちそのものです

いのちをお金もうけの手段してはいけないと思います

運営委員Hでした
コメント
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