ジュリエットオスカー634受信ブログ

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調べれば、見えてくる 静岡編

2014年08月26日 21時12分01秒 | その他
山梨の隣接県である静岡県の放送歴史を調べてみました。
ネット(wiki)によれば、山梨放送(野口家)と静岡放送(大石家)は
姻戚関係にあるらしい。
自分の手元にある「日本放送年鑑80」によれば
確かに静岡放送は山梨放送の主要株主として名を連ねる。

さて、その静岡放送の社史を閲覧してきた。
本当は山梨放送と静岡放送の関係について触れているか
確かめたかったのですが、
静岡の放送歴史を読んでいたら面白く、
この記事に書き留めておきます。

当時、静岡新聞はラジオ局(民間放送)の設立には関心も持つものの
放送事業が未知数、三島製紙経営問題等で後手に回る。
その間に他のグループ(元毎日新聞社員)が中心となり
静岡民放開設に動きだす。
静岡新聞としても、万一に備え申請書を準備し、
この元毎日新聞社員グループの発起人のひとりとして参加。

その後、新聞社経営に放送事業が必要と判断し、
静岡新聞主体の申請の動きに出た。

しかし問題がある。これは静岡新聞の後だし申請。
先に元毎日新聞社員のグループの免許申請が出ている。
静岡新聞主体の免許を得る可能性は薄かった。
静岡銀行の仲介で元毎日新聞社員グループの発起人を
説得し、先に出ている申請の代表発起人を大石氏(=静岡新聞)に
変更したのである。電波監理委員会(当時)としてもこれでは新規の申請と同じ、
今までの申請は白紙に戻すという態度をとったようだ。
電波監理委員会副委員長だけには実情を理解してもらえ、
電波監理委員会から郵政省に引き継がれ、予備免許がくだったという事である。

ラジオ静岡(当時の名称)の開局後、浜松地区にもラジオ局の機運。
静岡放送出資による「浜松放送株式会社」と、同地に設立申請をしていた
中日放送。結局、静岡放送の中継局として予備免許が下りる。

難航したのが熱海方面の開局。つまり伊豆東方面の電波である。
東京各局は同地方を関東放送区域と考え中継局を計画。
対して静岡放送としては伊豆は静岡県下であるから、
ラジオ静岡の放送区域であると対立。
郵政省(当時)は伊豆東海岸だけ特例を認めるのは混乱を招くと
静岡放送側の主張を認め、この問題は解決する。

なんかこう見ていくと、放送区域、視聴区域の考え方論争って
この頃(ラジオ開局時)から変わっていないんだなと思いますね。

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