”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

長旅、ご苦労さま

2012-06-19 11:45:21 | 果物

グレープフルーツの産地というと、

フロリダを思い浮かべますが、

フロリダ産が出回るのは11月~6月までです。

では、6月~11月はどうなるのかというと、

南アフリカ産のものが店頭に並びます。

 

しかし、実は私、

今まで南アフリカ産のグレープフルーツを

気にとめたことは一度もありませんでした・・・ ^^;

なぜかというと、6月~11月は、

国産のすいか、梨、ぶどうがおいしくなるので、

輸入果物のコーナーを注意深く見てこなかったから・・・。

これは、反省しなければなりません。

 

今年は本気で探しましたよ。

で、ついに発見!!

Img_3808   Img_3812

 

カットしていただいてみました。

Img_3811

「フロリダ産のものより、酸味が強い。」と言われますが、

そんなことはありません。

ジューシーで甘みも十分、

苦味はわずかに感じる程度です。

 

南アフリカは、日本と季節が逆です。

夏期は10月~3月、冬期は5月~8月ですが、

グレープフルーツの栽培が行われている東ケープ州は、

高度が低く、暖流が流れているため、温暖な気候で

栽培に適しています。

また、グレープフルーツの栽培には大量の水が必要なので、

オレンジ川の水を利用できるというのも

最大のメリットでしょう。

 

 

南アフリカでは、グレープフルーツの収穫は

4月~9月(秋から春先)まで続きます。

収穫から出荷、選別、梱包までが4日、

そこから28日かけて船で日本に向かいます。

到着後も、検疫・通関後、倉庫で14日ほど保管されて

やっと出荷されます。

つまり、産地で収穫されてから1ヶ月半かかって、

ようやく日本の店頭に並ぶ。

その時間を考えると、

6月~11月までが南アフリカ産グレープフルーツの供給期間

というのも納得がいきます。

 

 

さて、グレープフルーツは船で長い時間をかけて

輸送されてきますから、

腐敗やカビの発生を防ぐために、

防カビ剤が使用されています。

さらに、南半球から北半球に柑橘類を輸送する際には、

地中海ミバエの侵入を完璧に防ぐことにも

注意を払わなければなりません。

 

輸入果物の安全性は常に問題になりますが、

とりあえず私は、

南アフリカからはるばるやって来たグレープフルーツに

「長旅、ご苦労さまでした。」

と言ってあげたくなります。 (^_-)-☆

 

コメント (2)
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