実は発売当初から気になっていた伊坂幸太郎作品がこの『バイバイ、ブラックバード』。
今回やっと読みました。
気になっていたのはビートルズの「ブラックバード」が頭にあったから。
読むとやはり出てきましたね、ビートルズ。
物語はさほどもてるとも思えない主人公星野が女性を五股かけた上に、借金のせいで「あるバス」に乗せられてしまうことになったことからスタート。
「あるバス」の行き着く先ははっきりとは分からないもののとんでもない地獄のような場所らしいとは聞いている。
聞かされた相手は、「あるバス」に星野を乗せるため24時間監視するための女性、繭美。
ただし「繭美」という綺麗な名前とは裏腹に、彼女は誰がどう読んでも想像できるのは「マツコ・デラックス」そのもの。
巨大な体と強烈な毒舌、全ての者を圧倒する存在感は正に「マツコ」。
彼女を引きつれ、ご丁寧に五股をかけた相手に別れを告げに行く・・・・。
そして最後に「あるバス」に乗っていくが・・・。
作品は短編6編からなる長編もの。
「死神の精度」でも見られた手法で、これは伊坂氏は好きなのかな?
少なくとも読んでいる私は好きですね。
内容も終わり方も私の期待を裏切りませんでした。
個人的には5人目の女性との話が好きです。
本作は太宰治の未完の絶筆「グッド・バイ」から想像して作られたとのことですが、その辺りの話は『「バイバイ、ブラックバード」をより楽しむために』で色々と語られているようです。
もちろん『「バイバイ、ブラックバード」をより楽しむために』も買いました。
これから謎解きしていきます。
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バイバイ、ブラックバード |
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双葉社 |