雨過天晴

ジャズとホークスとファッションなどなど
興味のあることには片っ端から手を出して
そして時々飽きます

Tete!

2012-07-01 | 遊び

 

明日から新体制での仕事始め。

勤務時間もちょっと変わります。

完全復活に向けてのラストスパートです。

 

ということで、楽しく夜を過ごすべく、大好きで素敵なジャズを聴いています。

盲目の天才ピアニスト テテ・モントリュー渾身の一枚『Tete!』。

 

テテ!(紙ジャケット仕様)
テテ・モントリュー
ビデオアーツ・ミュージック

 

1. Giant Steps

2. Theme for Ernie

3. Body and Soul

4. Solar

5. I Remember Clifford

6. Hot Housse

 

 

このアルバムのトリオ構成は下記の通り。

Tete Montoliu (p)

Niels-Henning Ørsted Pedersen (b)

Albert 'Tootie' Heath (ds)

 

 

テテはスペイン カタルニアの出身。

97'に亡くなっています。

 

あまり知名度と言う点では欧州ピアニストと言うこともあってか、あまり高くはないですが、そのピアノの音はエヴァンスともパウエルとも異なるラテンの技巧派。

巧みなアドリブ、湿気の低いカラッとしたその音色はあっさりとしていながら聴く人を飽きさせることなくアルバムの中に引き込んでいく感じです。

 

またBは私の大好きなヘニング・ペデルセン。

以前紹介した『Sahib Shihab and the Danish Radio Jazz Group』でも登場していますが、やはりトリオやデュオだと圧倒的な存在感。

高速フレーズでのアドリブはスゴイの一言。

 

この一枚のこの一曲は1曲目「Giant Steps」

スタンダードな始まりから、いつのまにかあっという間にテテの世界。

アドリブに心奪われます。

 

私の所有するアルバムの大好き盤Top3に入ります。

 

Tete Montoliu - Giant Steps


カラスの親指

2012-07-01 | 

今日は昨日帰ってきましたVW ゴルフを洗車して綺麗に仕上げた後、ゆっくりと時間を過ごしています。

お出かけはなしです。

 

金曜日に同僚と飲みに行く前、片づけ等で遅くなる同僚を待つべく喫茶店で読むために購入した本。

それが今回読了しました『カラスの親指』。

 

カラスの親指 by rule of CROW’s thumb (講談社文庫)
道尾 秀介
講談社 

 

著者の道尾秀介はずっと気にはなっていたのですが、ついつい後回しにしてきた人気作家。

彼の最初の一冊はどれにしよっかなーとしばし迷い、結局タイトルで決めました。

伊坂幸太郎とは同世代。

しかしタッチや進行は異なるテイスト。

読者へのアプローチも違います。

 

詐欺を生業としている中年二人の武沢とテツさん。

武沢の過去の不幸な出来事を思い起こさせる事件をきっかけに、スリ師の女の子・その女の子の姉・その姉の彼氏のマジシャンと関係者が増え、何故か変な共同生活が始まります。

彼らに共通する敵との対峙、その結末、このメンバーの関係性。

 

途中までは割とまーまー楽しいミステリー作品だね、と。

何となくそうなるだろうな、と。

しかし、最後には全てをひっくり返すような結末が待っています。

 

このストーリーに共感できるんですが、人生を送って行く上でふと思うこと。

もしかすると自分の周りは私のことを全て知ってて、その上で私を試してみたりしてるんじゃないかと。

小さい頃からちょくちょく思うことです。

 

まあ絶対にあり得ないけどね、絶対に。

ただその絶対を乗り越えてたまーに感じる「お試し感」。

お釈迦様の掌のなかの孫悟空。

 

新しくまっとうな人生を送るためには過去をリセットすることが必要な時がある。

そうするには何より過去を許し、新しい生活を思い描くこと。

 

 

 

完全に著者に振り回されましたね。

その振り回されっぷりに喜びと心地よさを感じました。

 

早速2冊目を調達中。

面白かった。