あっという間に読了。
2014年度の「本屋大賞」受賞作『村上海賊の娘』。
村上海賊の娘 上巻 | |
和田 竜 | |
新潮社 |
村上海賊の娘 下巻 | |
和田 竜 | |
新潮社 |
和田竜『村上海賊の娘』プロモーションムービー|新潮社
この本が発行され店頭に並んだ時から気になっていた本でしたが、上下巻で3000円を越える金額に、休職で減給中の薄くなった財布は頼りないものでした。
でも「本屋大賞」受賞と、復職したことを考慮し(まだ減給中ですが)、購入に至りました。
主人公は、私でも知っている村上海賊の頭領 村上武吉の娘 景(きょう)。
実在した人物ではないようですが、著者 和田竜は敢えて実在の息子たちではなく娘を主人公にあつらえました。
時代は織田信長が天下統一を目指し、本願寺石山御坊を制圧しようとしていた頃。
兵糧攻めにあっている本願寺に毛利家が手を差し伸べ、織田家と対峙した第一次木津川合戦を舞台にした時代活劇に仕上がっています。
和田竜にとって四作目の小説。
以前紹介した「のぼうの城」もかなり面白い時代小説でしたが、この「村上海賊の娘」も素晴らしく面白い作品です。
司馬遼太郎も数多くの時代小説、傑作を残しましたが、和田竜は司馬遼太郎と趣が異なり、現代劇に通ずる面白さを含んでいます。
以前も言いましたが、この作品、間違いなく映画化されるでしょう。
景の役は個人的にはやっぱり杏ちゃんだな。
腕が細いけど、雰囲気がピッタリ。
相手方、眞鍋七五三兵衛は誰だろう・・・。
もう20歳若ければ、浪花のロッキーこと赤井秀和を推すんですが、やはり歳が合わない。
・・・なんてことが想像出来るくらい、登場人物の個性が際立ていて、脚本としてある程度出来上がっています。
これなら本屋さんもオススメしたくなるでしょうね。
和田作品は上述の二作品を読みまして、次は本作品の前に発行された「忍びの国」を読もうと決めました、