久しぶりに読書量が増えたので、さらっと読了してしまいました。
伊坂幸太郎『ホワイトラビット』。
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ホワイトラビット |
伊坂 幸太郎 | |
新潮社 |
前作『AX』が短編連作に対して、こちらは長編書き下ろし。
どちらがいいか。
愛読者としては「どちらもよい」。
なので、今回は長編をズッポリ読み切ってやろうと思いました。
舞台は仙台市のニュータウン。
母と息子が自宅で立てこもり犯の人質にされる。
犯人の要求は、グループで悪巧みの挙句プールしていた金の幾重を知る男オリオオリオ。
立てこもり犯は誘拐犯でありながら、そのグループから新妻を拐われ、オリオオリオを見つけるように指示されていた。
何故わざわざ立てこもって警察に包囲されたのか?立てこもり犯の要求は?要求に対して警察はどう動くのか?
緊迫した立てこもり現場で起こっていた裏の事件とは?
相変わらず悪人を完全悪とまあまあ悪に分けるところは伊坂作品らしい。
また狂言回しが場面変化や時系列の変化を都度説明するようなスタイルは初めてではなかろうか。
これが「レ・ミゼラブル」をあやかったところなのか(本では読んだことないので知りません。。。)
あと伊坂作品ファンならお馴染みの黒澤が出てきます。
伏線と回収はミステリーの中でも重要なキーになると思うのですが、これが見事にハマった。
またハマって少し余分を作っておいて、その余分はザクっと処理しちゃうあたりは昨今の伊坂作品の特徴かも。
あっと言う間に読み終えちゃいます。
そして少しの清涼感は感じられると思います。
さて本作を手にとって見てください。
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