あっという間に読みきってしまったのが『アヒルと鴨のコインロッカー』。
伊坂幸太郎の5本目の長編らしい。ちなみに第25回吉川英治文学新人賞受賞作。
関東から仙台へ来て一人暮らしをはじめた大学生(椎名)の現在の物語と2年前にあった物語(琴美)が描かれるいわゆるカットバック形式の物語です。
引っ越して早々訳も分からず書店強盗に手伝わされるハメになった椎名のコミカルなストーリーと2年前に猟奇事件に巻き込まれた琴美のストーリーが交互に進行し、2年前の事件と書店襲撃事件の謎が繋がっていきます。
話が進むにつれ、あっと驚くどんでん返しがありますが、決して楽しいものではなく、悲しい過去も含んではいますが、著者が登場人物に与えた軽快・おおらかな性格のせいか、それらは何故か悲しく感じない。
輪廻転生を信じたくなる一冊でした。
アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫) | |
伊坂 幸太郎 | |
東京創元社 |
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