久しぶりに伊坂幸太郎の小説に戻りました。
前回読んでいた本があまりにも進みが悪かったのでストックしっぱなしでしたが、本日無事読了。
今回読んだのは「オー!ファーザー」。
1人の母親と4人の父親と生活する少年が主人公の物語。
伊坂ワールドですね。
この個性豊かな4人の父親に育てられた主人公が色々な事件に巻き込まれていくのだけど、この4人の父親が様々な形で主人公を干渉し、それぞれの持論を教え込み、そして助けていくストーリー。
突拍子もない設定からこういったストーリーを作るのはさすが。
エンディングの迎え方は、ここのところの伊坂作品にありがちな感じで、やはり賛否両論あると思うけど私は好きですね。
父親が父親らしくなく、でも肝心なところは4人が4人とも同じように主人公を愛してやまないところ。
そして、4人父がいることで、単にわずらわしさ4倍と考えていた主人公が、最後4人のうち誰かが最初に死を向かえ、それがだんだん増えていく、即ち悲しみも4倍背負うのだと気付くところはなかなかの名場面。
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オー!ファーザー |
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