2010年 映画22本目
映画『図鑑に載ってない虫』
★★★★★ ★★★★☆
日活 2007年 105分 カラー
監督 三木聡
脚本 三木聡
キャスト
伊勢谷友介 松尾スズキ 菊地凛子 岩松了 笹野嵩
2007「図鑑に載ってない虫」製作委員会
かねてから観たかった映画『図鑑に載ってない虫』を楽しむ。
これは映画の名作という訳ではないのだろうが、わたしの好みに入るかもしれない。
昨夜も関西と関東における小劇場と小劇団を探し求めて楽しんでいた。
実はわたくし、演劇に飢えている。
学生時代に演劇をもっと観て、遊んでおけば良かったと後悔。
この歳になっていろいろな舞台をみたくて仕方がない。
ジレンマに陥っているところ、映画『図鑑に載ってない虫』
これは観ない手はない。
案の定『図鑑に載ってない虫』は演劇と映画の中間的な感じ。
これはありがたい。
家族達に申し出て、リビングで夕飯をいただく。
ところがこれがいけない。
本日は料理のひとつにターメリックを使った品があった。
映画が始まるや否や・・・・・・。
知る人ぞ知るーーートホホ^^;;
思わず食事の手を止め、
「きたなぁい!!!」
後は何も申しますまい。(爆)
お世辞にも上品な映画ではない。いや、そんなことは求めていない。
ちょっとずらした笑いの感性の襞が波となってリズムよくわたしを襲いかかる。
だじゃれを利用した後の仕草の間。
このずらした間は実力派役者の賜物であろう。
この映画の素晴らしいところは20代の娘のような若い人たちだけではなく、わたくしたちの年齢にも楽しむことが出来ること。
途中で抜けるかと思っていた夫まで最後まで見入っていたことは興味深い。
あらすじはとことん単純にした上で計算された演じ手の表現を最大限に引き立てようとするサイケデリックなまでの色調には拍手を送りたい。
娯楽に徹しながらも奥行きの深い映画作品をつくりあげた脚本・監督の三木聡さんと役者さん達に敬意を払いたい。
正しく好みの映画のひとつ。
ただしこの映画は好き嫌いの大きく別れる作品のように感じる。
よって一般的に考えて人へのお勧めは控えたいと思う。
これをみてみようと思われた方は、好き嫌いや感じ方は人により大きく異なることを把握していただきたい。
日本映画専門チャンネルより ▼
仮死体験できる“死にモドキ”を探して男女3人が旅をする脱力コメディ。監督はドラマ『時効警察』や映画「イン・ザ・プール」で独特のシュールな世界を展開する三木聡。雑誌の美人編集長(水野美紀)から死後の世界をルポするよう依頼されたライターの“俺”(伊勢谷)は、相棒のエンドー(松尾)と“死にモドキ”を求めて旅に出る。途中で自殺願望のあるサヨコ(菊地)も合流し、道中で奇妙な人々と出会いながらも旅を続けるが…。