万葉集#10.2265-10.2268

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「朝霞飼屋カヒヤが下に鳴くかはづ声だに聞かば吾アレ恋ひめやも(蝦カワズに寄す #10.2265)」
「朝霞鹿火カヒ炊く下で鳴く蛙声さえ聞けば焦がれないのに()」

「出でて去イなば天飛ぶ雁の泣きぬべみ今日今日と言ふに年ぞ経にける (雁に寄す #10.2266)」
「出ていけば空飛ぶ雁のように鳴く今日は今日はと言って日がたつ()」

「さ牡鹿の朝伏す小野の草若み隠ろひかねて人に知らゆな (鹿に寄す #10.2267)」
「さ牡鹿が朝伏す小野の草は萌え隠れられずに人にばれるな (鹿に寄す()」

「さ牡鹿の小野の草伏クサフシいちしろく吾アが問はなくに人の知れらく (鹿に寄す #10.2268)」
「さ牡鹿ガ小野の草伏クサフシ目立つけど言葉にせぬも人はなぜ知る()」

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